子供のころ従兄弟たちと休みのたびに祖父母の家に集まり、何日も泊まり込みで遊んだ。用水路に入りライギョを捕まえたり、響山の古墳に鏃を取りに行ったり、一日中遊びには事欠かなかった。当時祖父は自動車修理工場を営んでいて、工場の裏庭には部品取りのためたくさんの廃車が積み上げられていた。僕らはお気に入りの自動車に漫画やメンコを持ち込んで、自分の隠れ家にしたものだった。従兄弟たちの中では2番目に年長だった僕の隠れ家は一番高い位置に積まれたベレットだった。湿ったシートの匂い、機械油の匂いは今でも思い出とともにある。夜になると子供たちだけの寝室から抜け出して、ベレットの凹んだ屋根の上に寝転がって天の川を眺めるのが好きだった。今ではもう廃車たちは無くなり、あのころへ帰る術は思い出に頼るほかない。
こぼれた星屑
工場の裏庭 積み上げられた 忘れ去られる廃車たち
凹んだ屋根の上で 僕らは夜空見上げた
こぼれんばかりの星たちが 名前も知らない星たちが
覚える気もない僕らを見下ろしてた
明日に 未来に 不安も抱かず
その瞳は星よりキラキラ輝いてた
工場のサイレンが鳴り 汗にまみれた一日が終わる
疲れ切った心で 僕は夕空見上げた
一番星かと思ったら 希望の星かと思ったら
かりそめの世界の街の灯だった
明日に 未来に 航海図も描けずに
コンビニで夕食のおかず選んでる
あの頃見上げたあの星は
昨日に今日に裏切られ
君に自分に裏切られた
あの街の向こうにあるのかな
勝手に名前つけた星は
何度も何度も裏切られ
何度も何度も跳ね返された
厚い雲の上にあるのかな
工場が閉鎖され 少し空は綺麗になった
星隠す光のがれ 郊外の丘に登った
君が数えた流れ星 いくつもこぼれた流れ星
あれから願いはいくつ叶ったのかな
明日は望まなくてもまたやって来る
こぼれ地に落ちた星屑を見つけられるかな
工場の裏庭 積み上げられた 忘れ去られる廃車たち
凹んだ屋根の上で 僕らは夜空見上げた
こぼれんばかりの星たちが 名前も知らない星たちが
覚える気もない僕らを見下ろしてた
明日に 未来に 不安も抱かず
その瞳は星よりキラキラ輝いてた
工場のサイレンが鳴り 汗にまみれた一日が終わる
疲れ切った心で 僕は夕空見上げた
一番星かと思ったら 希望の星かと思ったら
かりそめの世界の街の灯だった
明日に 未来に 航海図も描けずに
コンビニで夕食のおかず選んでる
あの頃見上げたあの星は
昨日に今日に裏切られ
君に自分に裏切られた
あの街の向こうにあるのかな
勝手に名前つけた星は
何度も何度も裏切られ
何度も何度も跳ね返された
厚い雲の上にあるのかな
工場が閉鎖され 少し空は綺麗になった
星隠す光のがれ 郊外の丘に登った
君が数えた流れ星 いくつもこぼれた流れ星
あれから願いはいくつ叶ったのかな
明日は望まなくてもまたやって来る
こぼれ地に落ちた星屑を見つけられるかな