tokyoonsen(件の映画と日々のこと)

主に映画鑑賞の記録を書いています。

『砂漠でサーモン・フィッシング』

2013-04-01 21:32:19 | 映画-さ行
 自分自身は釣りをしたことないのに、釣りって泣けるなあ。実際に泣くわけじゃないけど。
 これはラブコメなの?原作では、それぞれのカップルについて、もっとたくさん描写してあるんじゃないかと。面白かったので、もっとダム建設とか、河建設(?)とか、豪華な城とか、サーモン問題とか、アイルランド(スコットランドだっけ?)の景色とか、そういう細部を見たかった。要するに「人の心」以外のスケールの大きさを、もっと押し出してもらいたかったなあ。映画なんだし。でも面白かったけど。
 主演のユアン・マクレガーが、『ゴースト・ライター』の役と、かぶり過ぎでした。ラッセ・ハルストレム監督、2011年、イギリス。

砂漠でサーモン・フィッシング [DVD]

『セイジ 陸の魚』

2013-03-25 21:23:33 | 映画-さ行
 予告を見た時、「陸の魚」とは、ずいぶん息苦しい副題じゃないか。陸の魚は、すぐに死んでしまうに決まっている。そんな男とはどんな男なんだろう?どんな話なんだろう?と思った。(もちろん原作は読んでない)

 伊勢谷友介監督は、ずいぶん多才な人みたいだ。全然知らなかったんだけど。今も知らないんだけど。

 無駄なことはしない人なのかもしれない。主人公とセイジ以外の登場人物は、わりとカリカチュアされているというか、わかりやすい人たちだ。舞台となる喫茶店も、国道も、山や湖でさえ、作りこまれた物語の一部として、ファンタジックでもあり、安心感がある。観客はそのような世界と、セイジの世界を行ったり来たりさせられる。主人公と一緒に。
 良くもないけど、悪くもない。そういうところに安住できない男なのだなあ、と思った。そう思うためには、安住できそうな、良くもないけど悪くもない世界が必要なのだ。

 そして事件が起こり、魚は跳ねて水へ戻る。その後のラストはわりと納得いかない。2011年の映画。

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