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作成者:臼井俊男(TOSS千葉・TOSS狸ばやし)
どの子もばっちり観察名人!
観察カードスキルシステム
① 観察カードは五感を使って調べたことを箇条書きせよう!
観察カードは、感想文ではありません。
観察の記録です。
Bは自分の気持ちを書いていて、双葉の様子を書いていないので、
国語の日記、感想文としてはよくても、理科の観察記録としては、
落第点をつけなければいけません。
観察カードに書くべきは、そのものの様子です。
大きさ、草丈、形、色、におい、味、数、などを箇条書きすることが大事です。
これらの様子にいくつ気づけたかで、観察の技能を評価することができます。
気持ち、感想をどうしても書かせたければ、
記録の最後の2行ほど書かせればよいのです。
絵も同じです。人間や、太陽、雲は必要ありません。
(花に蝶が来ていたなどは、あるとよいですが。)
また、図工でもないので、詳細に書く必要もありません。
観察したことのみを、詳しく書けばよいのです。
しかし、いきなり子どもたちにはこのようなことは教えられません。
そこで、以下の3つのステップで観察記録の書き方を教えていきましょう。
② 観察カードスキルを使って、観察の仕方を身につけさせよう!
まず、授業開きに観察カードスキルをあたえ、薄い線をなぞらせて、
観察カードの書き方(どんなことを書けばいいのか)を学ばせます。
次に、スキルと同じ形式の観察カードを使います。
大きさ、草丈、形、色、におい、味、数、などを箇条書きの入っっています。
何度か使ううちに、子どもたちはどんな視点で観察すればいいか、
身につけていきます。 そして、箇条書きのない観察カードを使います。
資料2のカードで数回観察したら、形式は同じで、箇条書きのないものを使います。ここまでしてはじめて、正しい観察記録となるのです。
③ 観察用グッズをそろえて、科学者気分!
・生活科探検バック
(ものを入れられ、バインダーにもなり、6年生まで重宝します。)
・虫眼鏡
子どもは、おおざっぱにものを見ます。
観察するものを限定してみさせるために必要です。
博士・探偵にになったみたいで、観察がぐっとよくなります。
・色鉛筆
クレヨンやクーピーペンシルを使う子は、おおざっぱで好い加減な色を塗ります。 ペンも、汚くなってしまいます。
色鉛筆は、線を引く・色を塗る両方できて便利です。
④ 観察のあとは、観察報告会をしよう!
観察しっぱなしではいけません。
発表の時間を必ずとる。
最後の10分。途中でも子どもを集めて、
「全日本○○観察報告会を開きます。」などと盛り上げて、発表させるのです。
1. 「いくつ発見して書けましたか?」
先に、5個以上書けたら合格などと示しておく
挙手で確認します。多い子を誉めます。短くてもよいです。
たくさん発見できることが、まずは 必要なのです。
2. 指名なし発表で全員発表させます。
全員発表になれるまでは、列指名でもよいです。
「全員、1人ひとつだけ発表します。できるだけ友だちと違うことをいいます。」
子どもの発表の あとは、「よく見てる!」「なるほど!」など、短く誉めます。
3. 食い違う意見が出たら、しめたものです。
教師が答えを言うのでなく、討論させたいです。
ノート に、○×を書かせ、理由も書かせるのです。
理由が書けた子は、持ってこさせ、どんな理由で も誉めます。
その後、○×に子どもを分け、討論させるのです。
これは盛り上がります。
その後 確認のため、もう一度観察させるのです。
この手は実験でも使えます。
⑤ 掲示は、クリアファイルですっきりさせよう!
掲示するときは、のりで貼らせません。
あとで各自まとめられないからです。
模造紙に貼ったり、巻物にしたり、本にしたり、活用法は様々です。
はじめに「題名」「観察しようと思った理由」「予想」など、
最後に「考察」「感想」を書かせれば、立派な研究論文になります。
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