授業なんて○○だ!変な教師の成功仕事術

学校の常識とは違う事いっぱいだけど、すべて筆者の成功体験からの仕事術ばかり。変な教師なので、信じなくていいですよ。

授業のスキル基本のキ、其の十七、体を動かそう

2020-07-07 00:21:00 | 授業のスキル

1時間ずっと座りっぱなしだと、大人でも飽きます。

立つ、持ってこさせる、みせあうなど、意図的に身体を動かす事で、脳内に神経伝達物質のセロトニンが分泌され、気持ちが良くなり、気分が切り替わります。


もくじ

1.子どもの頃は座りっぱなしで嫌だった

2.教師になってからも座りっぱなしの授業だった

3.体を動かすと子どもが生き生きと授業に取り組んだ

4.特別支援が必要な子にも体を動かすことは有効

5.まとめ


1.子どもの頃は座りっぱなしで嫌だった


1時間ずっと座りっぱなしの授業ってあるの?


僕の子供の頃の授業は1時間(45)ずっと座りっぱなしでした。


国語では教師が問題文を読み、児童に読ませます。その後、内容について話し合いが行われ、話し合いの時に教師が板書した内容を、最後にノートに写しとる。

そんな授業でした。


立つのは、自分が音読する場になった時と、手を挙げて刺されて発表する時だけです。

それ以外はずっと席に座りっぱなしで45分間が終わります。


算数では、まず教師が問題文とむあてを板書します。つぎに、自力解決と言って、ひたすら自分で考える時間が20分ぐらい続きます。

早くできた子は、黒板やホワイトボード、画用紙に自分の考えを書きます。

そして、比較検討と言って10分間位発表し、話し合いが行われます。

最後に教師がまとめを板書して、それをノートに写して授業は終わりとなります。

自分の考えを発表する子以外は45分間席に座ったままです。


これらの授業、僕は正直苦痛でした。

45分間もずっと座っているのは苦痛でたまらなくて、体を動かしたり、手いたずらをしたり、隣の子にちょっかいを出したり、窓の外をぼーっと眺めていたりしました。


2.教師になってからも座りっぱなしの授業だった


教師になってはじめの頃は、僕もそんな準備をしていました。

子どもたちの中には、体を動かしたり、手いたずらをしたり、隣の子にちょっかいを出したり、窓の外をぼーっと眺めていた子も結構いまはさた。そんな子は、叱って授業に集中させようとさせました。


でもこれって全部、自分が子どもの頃、嫌だったことなんですよね。

子どもたちはつまらない授業なら45分間座っているのは苦痛です。

昔も今も変わりません。


3.体を動かすと子どもが生き生きと授業に取り組んだ


教育サークルに行くようになって、音読するときは立つ、問題ができたら教師のところに持ってくる、立ち歩いて友だちと相談させる、全員立って板書させる、などなど、教育技術を教わりました。


授業中、席に座って授業受けると言うのが当たり前だった自分にとって、それは目からウロコの内容でした。

実際に子供たちを立たせて音読したり、教卓に問題を持ってこさせたり、子ども同士教え合わせたり、黒板に全員に書かせたりしました。

すると、まるで長い呪縛から解放されたように、子どもたちが生き生きと学習活動するのです。


4.特別支援が必要な子にも体を動かすことは有効


さらに驚いたのが、通常学級にいる支援の必要な子へ対応です。

ある授業研に参加した際、担任の先生は支援の必要な子を座らせようと、一生懸命褒めたり、なだめたり、ときには叱ったりしていましたが、その子は一向に授業に参加しようとしませんでした。


次の時間は、特別支援の講師の先生が、同じ子たちに授業しました。

その先生は、授業の最初で、支援の必要な子に簡単な発問をし、その子が答えるとを思いっきり褒めました。

するとその子は、講師の先生のところに寄って行きピタッとくっつきました。講師の先生がその子をつけたまま授業を進めていました。やがてその子は、落ち着いたように自分の席に戻り、その先生の話を嬉しそうに聞いて反応していました。


授業が半ばに差し掛かった頃、その子はふっと立ち上がり、教室内を歩きし始めました。

講師の先生は「〇〇さん、1周したら自分の席に戻ってらっしゃい」といいました。その子は教室の中をぐるっと1周した後、自分の席に戻り座って、何事もなかったかのように授業に参加したのです。


授業後の検討会では、体を動かすことで、脳内神経伝達物質のセロトニンが出ること、セロトニンは癒しの効果をもたらすこと、だから授業中ずっと座ったままではなく、時に何度か体を動かことで、子どもたちは飽きずに授業に取り組めると教わりました。


実は自分のクラスにも、授業中勝手な行動する方がいたので、落ち着かない時に、「教室を1周してきてごらん」というと.確かにぐるっと1周をして、自分の席に座ってまた集中することができたのです。


5.まとめ


授業中、体を動かすという事は、通常発達の子だけでなく、支援の必要な子達にも、集中を持続させるのに有効なのです。45分間座りっぱなしの事業から脱却して、体を動かす作業を得てみましょう。子供たちの集中度が劇的に改善します。


教師の翻訳力ー校外学習、外部講師の話は、子どもにわかるように噛み砕いて話そうー授業のスキル中級編

2020-07-02 18:29:00 | 授業のスキル

子供たちを郊外学習に連れて行った時、例えば工場見学の担当者説明や、農家の方の説明を聞く場面があると思います。また、学校に外部講師を読んで、子どもに話してもらう場面もあると思います。


しかし、いくら事前に担当の方と打ち合わせをしたとしても、なかなか子供たちにわかるように噛み砕いて話していただけません。


担当者や外部講師は、その道のプロでも、子どもに教えることのプロではありません。その方たちが通常話すのは、大人や同じような職業の人たちなので、専門用語や子どもがわからない言い回しになってしまうのは当たり前です。


またそれでも一生懸命伝えようとして説明を重ねてくれ、どんどん時間も長くなるのですが、子供は長く言えば言うほど言い換えれば言い換えるほど、頭が混乱していきます。


ではどうするのか?


そういった専門家や、外部講師が話したことを、教師が噛み砕いて翻訳して、子どもたちにわかる言葉で、伝えてやるのです。


できれば、専門家や講師が話しているときに、同時通訳ができれば良いのですが、それをやると、その方たちを不快にさせたり、失礼になったりしますので、なかなかその場での翻訳ができません。


そこで、教師の方で話の要点をメモしておき、学校に帰ってから、その話を子どもたちに、わかりやすく噛み砕いて、もう一度伝えるのです。


教師が噛み砕いて翻訳して話した事は、子どもたちもスッキリわかり、納得します。


学習したことは、後で新聞にしたり報告文にしたりお礼の手紙を書いたりすると思います。


その際に、この教師の翻訳して話すと言う作業が1つ入るだけで、子供たちの学びも深まり、内容の濃い作品や手紙ができると思います。


こういったこと1つとってもその道の専門家なら子供たちも教えられるわけでは無いということがわかります。


教師は子供たちに教える専門家です。常に目の前にいる子供たちにわかる言葉で、翻訳して伝える事も教師のスキルの1つです。


授業のスキル基本のキ、其の十六、お手本を見せる

2020-06-30 18:14:00 | 授業のスキル

例えば、新聞作りをさせる時、笑を書かせる時、作文を書かせる時、いきなり自分の描きたいように書きなさいと言って子供たちはできるでしょうか?


授業のスキル、基本のキ、その十二、教科書を音読する、で述べたように教科書を音読するから学習内容が分かるのです。それと同じに、お手本がなければ、完成形がどのようなものかイメージできず、完成に至るまでの何をすればいいのかも全く判りません。


例えば、かけ算の筆算の仕方(アルゴリズム)を例題で教えずに、筆算はできません。算数の例題は基本形、解き方のお手本なのです。


何も教えずに勉強ができるようにはなりません。知識や技能は教えるから習得できんです。


教師がお手本を示す、またはできる子をお手本にすればいいんです。


お手本と言う基本型をインプットするから、応用してアウトプットできるんです。


いや、自分で考えさせなきゃダメだと言う意見があります。しかしそれは、たくさんのお手本や基本形、学び方をインプットできた子だから、アウトプットできるのです。


河田孝文先生は、見開き2ページのノート指導の最初に、今までのノートまとめの素晴らしかったものを子供たちにいくつも見せ、どこが良いのか評価基準を教えるそうです。


酒井式描画指導法の酒井臣吾先生は、一つの授業シナリオで、まず自分で十枚以上描き、それを子供たちにお手本として見せます。


いくつものいくつものパターンのお手本があるから、子供たちは完成形が分かり、お手本の中から取捨選択して、自分の作品を作り上げていくのです。


まだまだインプットの少ない低学年や、新しい単元のを始めるときなどは、まずはお手本を示し、どうやって学習するのか、完成形はどうなのか、示しましょう。それがプロ教師です。


自分で考えなさいは、教育の放棄、アマチュアの指導ですよ。



授業のスキル基本のキ、其の十五、丸つけは子ども 

2020-06-27 18:09:00 | 授業のスキル

若い頃、ドリルの答え合わせを子どもたちにさせていたら、ベテランの学年主任に怒られました。


付けは教師の仕事で、子どもに答えを渡したら写してしまう。というのが趣旨だが、1時間以上説教された覚えがあります。


この主張は、大多数のベテランの先生方がおっしゃいます。

休み時間も、全校集会中も、なんと職員会議中もドリルの付けをしている先生もいます。


ズルするからと、全て丸つけする教師、その間、子どもを見てないからクラスが荒れます。


丸つけに時間がかかるから、子どもに返すのは翌日以降です。あとで返されても、子どもは間違い直しなんか面倒になっていて、やりません。直さない。


僕は違う考えです。


学校は勉強をするところでもあるけど、勉強の仕方を教えるところでもあります。


自分でやった問題が合っているか確かめ、やり直す仕方も教えないといけないと思っています。


だから、僕は、答え合わせの仕方も教えました。

授業時間内にドリル1ページをやり、答え合わせをさせ、間違い直しをさせます。

問題の直後に自分で丸つけして間違いに気づくから、やる気があるうちにやり直せるのです。

5分から10分あれば子どもでもできます。


1ヶ月教え続ければ、習慣化し、あとは子ども自身でできるようになります。


きちんと授業で教えれば、答えを見て書く子はほとんどいません。

見てしまうのは、本当にできない子です。

そんな子は、答えを写させます。

書き写すことも勉強と言い聞かせていくと、書き写すうちにやり方が分かってきます。


答え合わせを自力でできるようになれば、家での自主学習も出来るし、受験勉強もできるようになります。


と、僕は思って、ベテランの先生方に見つからないように、答え合わせさせてきました。そして、教えた子たちはみんな、自分で答え合わせができるようになりました。


数年前、職員室で、答え合わせの話題になった時、同世代の教頭や教務も丸つけは子どもにさせた方がよい意見で、お互いに納得しあいました。


教師になって以来の、溜飲を下げる思いでした。


授業のスキル基本のキ、其の十四、板書=ノート=指導計画

2020-06-25 19:28:00 | 授業のスキル

ある先生の話。国語の授業で説明しながら黒板にたくさんたくさん話をしていく。ノートの端から始まりでびっしり書いた後、子供たちに全部移しなさい、と言って後は見ているだけ。子どもたちは何ページもひたすら板書を写すだけ。


ある先生の話。一生懸命授業やるのだが、板書はいろいろ適当なことを書いては消し書いては消し場所自体がぐちゃぐちゃの上たい。子供たちにはノートは取らなくて良いと言う始末。


ある先生の話。ノートには自分の考えを書くんだ時言い、全く板書をせずに、授業をする。


そんな板書やノート指導で子ども達は学力がつくでしょうか。

つくはずはありません。


自分で考えて書けは、基礎基本や内部情報がたくさん脳にインプットしなければ、出来るものではありません。


小学校段階、特に低学年では、学習内容をわかりやすく板書すること、学習内容をノートに写すことが、学力向上の第一歩です。


大体、1時間の内容をノート見開き2ページにまとめるのが量的にちょうど良い書く量です。

そのために、黒板左半分をノートの左ページ、右半分を右ページと思って板書します。


理科の実験の板書計画(ノート計画)で考えてみましょう。


左半分の上の欄外に日付と教科書のページ数。

ノート上から、学習問題、予想、必要なもの、実験方法を書いていきます。

右ページには、実験結果、考察、まとめをかかせます。


このノート計画を実際にノートに書いておくんです。


そして、その通りに授業で板書するのです。


ノート計画=授業計画=板書計画となります。


子どもたちも、ノートに板書を写すことで、授業の内容が分かり、まとめることができます。


わかりやすい理科で説明しましたが、国語、算数、社会などでも、有効です。


何回か、ノート計画を書くうちに、子どものノートのイメージ、板書のイメージが掴めるようになります。


やがて、ノート計画をしなくても、ノートに写せるような板書ができるようになります。


がんばって!



授業のスキル基本のキ、其の十三、全員発表全員活躍

2020-06-24 20:54:00 | 授業のスキル

僕の子供の頃、特に低学年では授業中に発言した記憶があまりありません。授業と言えば、教師が教科書を読み、それについてその内容について教師が発問し子供たちが手を挙げ指名して答える、といった内容がほとんどでした。


手を挙げるのはいつも同じ子供たちで、教師は1番最初に手を上げた子を指名し、正解であればそれで授業を進め、間違いであれば教師が正しい答えを言って授業を進めていきました。改行改行手を上げない子たちは、それを聞いているだけでした。


そんな授業は、正直楽しいとは思えませんでした。授業は勉強だから楽しくないのは当たり前と思っていました。


たまに、挙手をし発表する事は、この上ない喜びでした。飛び上がるほど嬉しくて、家に帰り、祖父母に伝えたことを覚えています。しかしそれは、学期に一回あるかないかそのくらいの頻度だったように思います。



どの時代も、子供は発表したがるし、認めてもらいたがるのです。自己顕示欲でもあり、達成感や満足感、カタルシスを得られる場面が、授業中の発表だと思います。


教師になってからは、全員の後活躍させたい、全員の子を満足させたいと思い、授業中できるだけ多くの子を指名したいと思いました。そのために本やサークル学んだり、自分で工夫したりしてきました。


具体的な方法は後で述べますが、実際に1時間の中に、たくさんの子供を指名し、発表させ、活躍させる場を設けると、子供たちが生き生きと笑顔で発表し、満足感のある表情で授業を終えることができます。そして休み時間になると、教師のところに、授業楽しかった、またやりたい、今日は発表できて嬉しかった、等々言いにに来るのです。


では具体的に、たくさんの子たちを授業で発表させる方法を、いくつか紹介したいと思う。


国語なら、列読み、列指名があります。音読も発表です。順番に読ませ、褒めればいいのです。


列指名は、発問1つに対して、列の全員を前から順に指名するのです。全員言い終わるまでは、教師のコメントは言いません。教師がコメントしないから、全員が安心して発表できるのです。列指名は国語以外でも使えます、


算数なら、練習問題ができたら一問につき2人ずつ黒板に書かせます。8問あれば、16人が発表できます。この時、間違えていても、ドンマイと声を掛けたり、発表した事を褒めたりします、


理科の実験なら、班全員に役割を持たせます。発表も班の中でローテーションして言わせます。


社会なら、資料からわかった事をノートに箇条書きして全員に発表させます。黒板に書かせる方法です。


これらの方法で、全員発表が無理なら、次の授業時間に残る子を指すようにします。


1日最低1回は、子ども全員を指名し、活躍させること、これ授業のスキル基本のキですよ。


授業のスキル基本のキ、其の十二、教科書は音読させる

2020-06-23 17:34:00 | 授業のスキル

あなたのクラスは、授業の時、教科書をしまわせていますか?


しまわせている先生、あなたは法律違反です。以前教科書を使わずに授業をした先生が訴えられ、裁判で負けたことがあります。教科書は文部科学省の検定によって作られ指導内容が盛り込まれた指導所です。使わなければ法律違反になるし、全国同じ内容を教えることことができなくなります。


僕が教師になった頃は、算数の問題解決学習と言うものが教育会で流行っていて、学校の先生方や算数の静雄指導主事がこぞって教科書をししまいなさい教科書をしまいなさいとキャンペンを行っていました。その結果、算数が嫌い算数ができない子供たちを量産し、学校が荒れる一員になったと思います。


教科書を開いていないと、教師が喋るだけまた中途半端な板書だけの授業となり、街の子たちは何をやっているかがわからなくなります。何をやっていいかわからないから、机に潰したりていたずらをしたりして余計に授業に参加しなくなり勉強もわからなくなります。


当たり前のことですが、勉強ができ、授業が楽しければ子供たちは荒れません。


子供たちを勉強ができるようにするために簡単な方法は、教科書を見せ、音読させ、教科書の通りに学習を進めることです。たとえ教師の話を聞き逃したとしても、学習内容は教科書に書いてあるし、教科書を見れば何度でも振り返ることができます。


教科書には答えが書いてあるから、見せちゃいけない、と言う人がいます。本当にそうでしょうか?


はっきり言って、答えを見たからといって、その学習が全てわかったなんて奇跡はありません。


国語の教科書は基本問題もないので答えも書いてありません。本文の後の手引きのページにお手本として少し載っている事はあります。それを見たからといって子供たちが全部ここがわかったと言うことにはなりません。手引きのページを読む事で、学習の見通しが持てるのです。


算数は書いてあるじゃないかと言うかもしれません。でも答えが書いてあるのは最初の1問だけそこに解き方そして色と答えが書いてあります。それは練習問題ではなく例題です。この例題を音読しながら教えこのように解けばよいという基本形を掴ませるから、見通しが持て、その後になる練習問題を解くことができるのです。


理科や社会は、基本的に学習の進め方が書いてあります。教科書を読むことでどのように学習を進めていくかの見通しが子供たちにもわかります。


オススメは、教師が教科書をそっくりそのまま読んでやること、そして子供にも音読させることです。音読することで、大まかな内容や学習の流れ見通しを捉えることができます。


まずは教科書を読んで教科書の通りにやることで、その学習の基礎基本が身に付きます。そして、教科書内容を基礎として、そこから学習を広げていくことで思考力や表現力がつく授業となるのです。


以上のように、教科書を読むことはメリットばかりです。教科書をしまう事は、デメリットしかありません。しっかり教科書を読ませ、学習内容の見通しを持たせて授業しましょう。


授業のスキル基本のキ、其の十一。机間指導を全員に。

2020-06-10 18:54:00 | 授業のスキル

昔々、あるクラスに少人数指導で入っていたときのことです。

そのクラスの担任は全ての授業を教卓でしていました。

自力解決や作業の時、机間指導を全くしませんでした。

課題が終わったら持って来させて、教卓で丸つけをしたり、個別指導していました。


その教卓での丸つけや個別指導をしている間、課題が終わらない子ども達は、はっきり言って放置状態でした。

勉強のできない子たちは、手いたずらをし、おしゃべりをし、立ち歩きもありました。

担任は時々気付いて、教卓に座ったまま、怒鳴って子供を静かにさせようとしていましたが、ほとんどの時間は騒乱状態でした。


少人数指導であった僕が、子供たちに机間指導し、終わらない子への個別指導ました。

本来なら、担任はできない子への個別指導を先にすべきであり、終わった子への丸つけはその後のはずです。


その担任に机間指導した方がいいとアドバイスをしましたが、授業スタイルは変えてはくれませんでした。


机間指導することは、教師のスキル基本のキです。

子どもに自力解決をさせたり、練習問題などの作業をやらせる時、教師は子供たちの中に入って様子を観て回りながら、個別にアドバイスをしたり、褒めてやるべきなのです。


また、机間指導する事で、クラスに程よい緊張感を作ることができます。

教師が近くに来れば、子どもは緊張し、ちゃんとやろうとします。

脳内に、ノルアドレナリンという神経伝達物質がでて、やる気をひきだすのです。


机間指導の仕方としては、全ての子どもが観られるよう、ルートを決めておきます。

例えば、右端前の子から通路を通り、右側後ろまで、1列全員観たら、折り返して左側の子たちを後ろから前に観ていきます。その後、次の机の間の列に入り、同じく右側を観て後まで行ったら、左側を見ながら前に戻ってきます。同様に残りの列も見て、最後の左後ろの子(または左前)まで見ます。

逆ルートや、左右に机の上に指導する際も、必ず全員を観ます。


ポイントは1人に時間をかけない事です。

できている子はチラ見のみ。

5秒もかけません。


個別指導が必要な子にも、5秒から10秒程度で、一問だけアドバイスします。

どんなに長くても、11分まで。

1人に時間をかけると、その子は勉強ができないと、他の子に思われます。

さらに、他の子たちの机間指導の時間がなくなります。


5分でクラス一回り出来ればバッチリです。

一回り机間指導が終わったら、教卓に戻って、全部できた子に持ってこさせます。


机間指導は、1時間に1回、多くても2回で充分です。

3回以上は、自力解決や作業が多すぎです。


最初に例として挙げた先生も、机間指導してから、教卓で丸つけにすれば、教室は騒然とせず、出来ない子にも指導できるんですけどね。


もう一つだけ付け足します。


机間指導の際、終わった子に手を挙げさせる事は、NGです。

教師が丸つけに教室中を行ったり来たりする事になります。

そんな授業研を観たことがありますが、先生を待って、五分以上手を上げ続ける子たちがかわいそうでした。


机間指導は個別指導と全員を観る事、丸つけは教卓に持って来させる、きちんと分けて行うといいですよ。



授業のスキル基本のキ其の十。1人で作業する時間を確保する。

2020-06-03 17:23:00 | 授業のスキル

子供の頃の授業風景。教師が教科書を読んで「これは何?」などと子どもに問います。

子どもたちは次々と手を挙げ、大抵は最初に手を挙げた子が指名されて、発表します。

教師は、褒めたり言い直したりして、また教科書を読み、発問します。


発問後すぐ挙手は反射的にしてる子です。

教室の多くの子は、考える時間が必要です。

しかし、考える前に、反射的な子が指名され、答えてしまい、教師も解説してしまいます。


じっくり考える子は置いてけぼり。指して欲しくて、手を挙げ、指されても、うまく言えずに、座っていいと言われて、他の子から笑われて、恥ずかしい気持ちで座ります。

やがて、発表できないし、手を挙げなくてもいいや、考えなくてもいいや、と誤学習します。

これは僕の子どもの頃の苦い思い出です。


今だから分かるけど、これらの発問は、何にも考えてない、とりあえず発問です。


技量の低い教師は、とりあえず発問を連発し反射的な子を指し、多くの子に考えるのを諦めさせる誤学習をさせます。


では、どうするか。


まずは、とりあえず発問を多発せず、子どもに思考させる発問を厳選しましょう。少なくとも、その授業のし


次に、挙手させず自分の考えをノートに書かせるなど、作業する時間を取りましょう。作業時間を与える事で全員が考えます。


時間は発問内容により1分〜5分。その時教師は基本しゃべりません。子どもの思考を邪魔しないためです。


最後に、たくさんの子を指名しましょう。子どもが発表中は、教師の判定や解説はせず、次々と発表させましょう。


どの教科でも同じです。1時間の中で、必ず子ども1人で作業する時間、思考する時間を取りましょう。

子どもの思考力、技能を身につける時間なのですから。


授業のスキル基本のキ其の十。1人で作業する時間を確保する。

2020-05-26 17:37:00 | 授業のスキル

前回、授業のスキル基本のキ、すぐに答えを言わずに焦らすでも、考える時間を取ると書きました。


重複しますが、大事なので述べます。


発問後すぐ挙手は反射的にしてる子です。他のほとんどの子は、考える時間を必要とします。


挙手させず、自分の考えをノートに書かせるなど、作業する時間を取らせる事で、全員が考えます。


時間は発問内容により1分〜5分。


その時教師は基本しゃべりません。

子どもの思考を邪魔しないためです。


喋ってしまうと、子どもの思考が途切れます。

ワーキングメモリーが少ない子はなおさらです。


また、作業指示を出す場合も、しっかり時間を取りましょう。

漢字練習、計算練習、観察、実験、リコーダー練習、図工や体育など、作業指示を出す場面はたくさんあります。


もちろん、短く、明確な作業指示を出して、できれば板書します。


そして、作業がどのぐらいで終わるか予想して計算し、5分とか10分とか時間を示して行わせます。


終わりの時間を示すから、子どもたちはそれに向けて考えながら作業します。


中には、時間を示さないで、すぐに終わらせる先生もいます。

早くできる子はいいですが、大半はできずに叱られます。


また、ダラダラと長くやらせる先生もいます。

こういう先生は、だいたい子ども全体をみてません。

自分の仕事をしてるか、個別指導で1人の子に時間をかけます。


また、時間を示しても、ほとんどの子が終わらなかったり、時間が余ってしまう場合もあります。


これら3つの例は教師としての時間管理ができていません。

子どもたちが、どのくらいの思考時間、作業時間が必要か、意識して時間感覚を身につけないといけませんね。