1時間ずっと座りっぱなしだと、大人でも飽きます。
立つ、持ってこさせる、みせあうなど、意図的に身体を動かす事で、脳内に神経伝達物質のセロトニンが分泌され、気持ちが良くなり、気分が切り替わります。
もくじ
1.子どもの頃は座りっぱなしで嫌だった
2.教師になってからも座りっぱなしの授業だった
3.体を動かすと子どもが生き生きと授業に取り組んだ
4.特別支援が必要な子にも体を動かすことは有効
5.まとめ
1.子どもの頃は座りっぱなしで嫌だった
1時間ずっと座りっぱなしの授業ってあるの?
僕の子供の頃の授業は1時間(45分)ずっと座りっぱなしでした。
国語では教師が問題文を読み、児童に読ませます。その後、内容について話し合いが行われ、話し合いの時に教師が板書した内容を、最後にノートに写しとる。
そんな授業でした。
立つのは、自分が音読する場になった時と、手を挙げて刺されて発表する時だけです。
それ以外はずっと席に座りっぱなしで45分間が終わります。
算数では、まず教師が問題文とむあてを板書します。つぎに、自力解決と言って、ひたすら自分で考える時間が20分ぐらい続きます。
早くできた子は、黒板やホワイトボード、画用紙に自分の考えを書きます。
そして、比較検討と言って10分間位発表し、話し合いが行われます。
最後に教師がまとめを板書して、それをノートに写して授業は終わりとなります。
自分の考えを発表する子以外は45分間席に座ったままです。
これらの授業、僕は正直苦痛でした。
45分間もずっと座っているのは苦痛でたまらなくて、体を動かしたり、手いたずらをしたり、隣の子にちょっかいを出したり、窓の外をぼーっと眺めていたりしました。
2.教師になってからも座りっぱなしの授業だった
教師になってはじめの頃は、僕もそんな準備をしていました。
子どもたちの中には、体を動かしたり、手いたずらをしたり、隣の子にちょっかいを出したり、窓の外をぼーっと眺めていた子も結構いまはさた。そんな子は、叱って授業に集中させようとさせました。
でもこれって全部、自分が子どもの頃、嫌だったことなんですよね。
子どもたちはつまらない授業なら45分間座っているのは苦痛です。
昔も今も変わりません。
3.体を動かすと子どもが生き生きと授業に取り組んだ
教育サークルに行くようになって、音読するときは立つ、問題ができたら教師のところに持ってくる、立ち歩いて友だちと相談させる、全員立って板書させる、などなど、教育技術を教わりました。
授業中、席に座って授業受けると言うのが当たり前だった自分にとって、それは目からウロコの内容でした。
実際に子供たちを立たせて音読したり、教卓に問題を持ってこさせたり、子ども同士教え合わせたり、黒板に全員に書かせたりしました。
すると、まるで長い呪縛から解放されたように、子どもたちが生き生きと学習活動するのです。
4.特別支援が必要な子にも体を動かすことは有効
さらに驚いたのが、通常学級にいる支援の必要な子へ対応です。
ある授業研に参加した際、担任の先生は支援の必要な子を座らせようと、一生懸命褒めたり、なだめたり、ときには叱ったりしていましたが、その子は一向に授業に参加しようとしませんでした。
次の時間は、特別支援の講師の先生が、同じ子たちに授業しました。
その先生は、授業の最初で、支援の必要な子に簡単な発問をし、その子が答えるとを思いっきり褒めました。
するとその子は、講師の先生のところに寄って行きピタッとくっつきました。講師の先生がその子をつけたまま授業を進めていました。やがてその子は、落ち着いたように自分の席に戻り、その先生の話を嬉しそうに聞いて反応していました。
授業が半ばに差し掛かった頃、その子はふっと立ち上がり、教室内を歩きし始めました。
講師の先生は「〇〇さん、1周したら自分の席に戻ってらっしゃい」といいました。その子は教室の中をぐるっと1周した後、自分の席に戻り座って、何事もなかったかのように授業に参加したのです。
授業後の検討会では、体を動かすことで、脳内神経伝達物質のセロトニンが出ること、セロトニンは癒しの効果をもたらすこと、だから授業中ずっと座ったままではなく、時に何度か体を動かことで、子どもたちは飽きずに授業に取り組めると教わりました。
実は自分のクラスにも、授業中勝手な行動する方がいたので、落ち着かない時に、「教室を1周してきてごらん」というと.確かにぐるっと1周をして、自分の席に座ってまた集中することができたのです。
5.まとめ
授業中、体を動かすという事は、通常発達の子だけでなく、支援の必要な子達にも、集中を持続させるのに有効なのです。45分間座りっぱなしの事業から脱却して、体を動かす作業を得てみましょう。子供たちの集中度が劇的に改善します。