走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

自分が気付かない善行

2006年03月30日 23時04分25秒 | その他
今日、隣のK課のN君と二人で飲みに行きました。
N君も今回の人事異動で出て行くことになりました。
彼にとってこの一年は苦労の連続でした。理解者のいない中で、孤軍奮闘をしつづけていましたが、結局、「弓折れ、矢つきる」感があります。
私も、彼に何かをしてやったわけではない。
ときおり、「やってる?」と声をかけるくらいだった。
飲み会の終わりが近づいた頃、彼はごそごそと財布から紙を取り出すと、「これ、覚えてます?」と聞いた。
「ああ、覚えてますよ。」
彼の力になりたいけれど、どうしようもなく、自分の好きな言葉を紙に書いて渡しました。
その内容は、次のようなものでした。
 ①いい男は、さりげなく生きているような努力をしています。
 ②いい男は、苦労したと言わず、苦労かけたと言える人です。
 ③いい男は、誰でも、孤独と焦燥感を持っています。
 ④いい男は、やぶれた夢が、星の数だけひしめいています。
 ⑤いい男は、無償の愛を貫けます。
 ⑥いい男は、必ず影響を与えた女性がいるはずです。
 ⑦いい男は、なぜか憎めない、一緒にいて気持ちのいい人です。
 ⑧いい男は、他人の通信簿に振り回されません。
 ⑨いい男は、いつも上手に心のガス抜きができています。
 ⑩いい男は、他の男とちがう圧倒的な迫力があるものです。
 ⑪いい男は、落ち目のときほど馬力が出せるものです。
 ⑫いい男は、いい人と出逢い、絶対にあきらめない人です。
彼は、「あの時、この紙をもらってずいぶん楽になりました。あれから、いつも困ったとき、苦しいとき、この紙を見るようにしています。私、定年まで、この紙を持ちつづけます。ありがとうございました。」と頭を深々と下げられてしまいました。
面映い思いでした。
何かしてあげたいけど、何もできず、自分の好きな言葉を紙に書いて渡しただけなのに。
自分自身ももう一度、この言葉をかみ締めながら頑張ろうと思った夜でした。