走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

私心(ししん)を捨てよ

2006年09月25日 22時24分31秒 | その他
 21世紀にふさわしい公民館管理運営事業の方向性を示した公民館改善計画(Vol.2)が平成16年2月(Vol.1は平成14年度に作成)に出来上がっています。
私たちは、今、この計画を実現に向けて進めるようと、(教育委員会事務局内部から、今年度の事業推進の大きなテーマの一つとして)春先に指示をされています。
 しかし、この仕事に取り組もうとしたときに、ハタッと困ってしまったことがあります。
というのも、社会情勢が急速に変化し、住民ニーズやライフスタイルが変化していることから、21世紀にふさわしいどころか、21世紀にふさわしくない公民館になりかけていることに気づいたからです。
 そこで、現状を把握し、その課題が何であるのかを分析するとともに、その方向性を示したアクションプラン(行動計画)を策定することにしました。
でも、いきなりすべて出来上がってから示すのでは、関係者の反感や反発を招きかねないと思い、コンセプトシートづくりから、まず最初に見方に引き込まなければならない公民館主事に研修という形でオープンにすることにしました。
その過程では、さまざまな意見が上がってきました。
改定・改定の連続で、事務担当者(公民館指導担当チームのスタッフ全員)は大変な思いで、仕上げました。
 でも一方で、確実に公民館指導担当チームや公民館主事の心が一つになっていくのが、見えてきました。
 そして、内部のコンセンサスをとるための説明を開始しました。
形が見えてくると、さまざまな指摘が出てきます。
現場スタッフとしては、モチベーションが下がる指摘もあります。
一方、指摘する方は、その立場で、多面的に予測し、危機管理を行いながら、言うわけですから、そこに温度差や考え方が異なるのは当然です。
ですから、それを受け入れる度量が必要です。
 次に、外部への説明に移るのですが、現場スタッフにとって、どういう表現や手法が相手を説得できるのか必死で考えるわけですが、どうしても譲歩するところと、譲歩できないところとが起こります。
このときのポイントは、絶対に譲れないところがどこなのかを、明確に把握しておくことです。
 つまり、譲歩すると、その屋台骨が壊れてしまうということです。

 うれしかったのは、チームの中で協議し、どうしてもここは譲れませんと主張してきたことです。
このことにより、課長としての立場は決して好転しません。
彼らもよく分かっているはずです。
でも、この計画が、住民や地域にとって大事であるという理解と、やりぬこうという使命感が、まっすぐ伝わってきました。
そこで、彼らに次のことを伝えました。

 「課長の立場やプライドについては考えるな。
  信じたら、まっすぐ進め。
  私心を捨てよ。」

 かっこよすぎます????

HONDAという企業風土

2006年09月25日 02時37分28秒 | その他
 昨夜、夜半のテレビ番組を見ていると車メーカーのF1参戦の軌跡について特集が組まれていました。
それを見ていると、本田の創業者であります本田総一郎氏の言葉で、「やる失敗より、やらないで諦める失敗の方がはるかに怖い」というのがありました。
 今のHONDAを世界のHONDAに築き上げ、決して血縁で後継者を決めなかった本田総一郎氏の考えは、企業理念となり、企業風土にまでなっています。
 つくづく組織は、例え創業者が血の出るような思いで築きあげたとしても、私人のものでないということであります。
本田総一郎氏はこのことをよく理解していて、その引き際も、あまりの潔さで、世の中の人たちが驚いたものであります。
組織をどのようなことがあっても私物化してはいけないのです。
 そして、個人の理念を浸透させるのではなく、組織風土にまで高めることが重要なのです。
それには、短時間で浸透するものではなく、例えば、F1レースで果敢に挑戦し続けるだとか、トップが引退したときに、その時点で人事に一切口出しできないなど、さまざまな仕組みや行動が裏づけされていないと、定着しないのです。
 そのための信念と、それをやりぬく行動が、私には備わっているのか、つい自問自答してしまいました。