小さな町工場の社長や小さなお店の自営業の店長などの友達がたくさんいる。
気のおけない友達である。
彼らの多くが私が役人ということもあり、「初対面の時には構えてしまった」と後日よく言われる。
風貌もかわいいタヌキならいいのだが、グリズリーのような大型の熊といった風貌なのでよけいにそう思われるのかもしれない。
だが実際は気の弱い、心根のやさしい熊ちゃんなのである。(笑)
こんな私に対して異口同音、言っていただけるのが「役人のイメージがすっかり変わった」という言葉である。
どんなに変わったかを追求するのは怖いので言わずもがなではあるが、どうやら「おもろいやっちゃ」的な感じのようだ。
そして、付き合ってて勇気をもらうことがあるというのだ。
自分自身では気付かなかったのだが、「こりゃあ、おもしろい」という言葉を発した時に不思議と自信が湧き、「がんばってみよう」と思うということである。
それも屈託のない満面の笑みで、「こりゃあ、おもしろい」というのだそうだ。
本当に意識していないのである。
そのせいか、新技術や壁にぶち当たった時にお呼びがかかる。
なんとなく、その苦しみや不安が垣間見える。
だが無責任に相槌を打つわけにはいかない。
でも話を聞いていると、その技術や商品が世の中を変えるよう気がするときがある。
本当に閃きなのである。
そして、それが社会の中に組み込まれたときに利用者が笑顔で使っているイメージが想像できる時がある。
そんな時、つい笑顔が溢れる。
そして、つい言ってしまう。
「こりゃあ、おもしろい」と