綺麗好きの方かもしれないが、我が家の居間はもちろん、屋外の庭においても他人にはとてもそうは言われないほど、ゴミ屋敷に住む人に近い評価かもしれない。とりわけ居間にいる時間の多い夜間は犬が同居していて、フトンに犬が寝そべったあとの毛をコロコロで掃除することはあっても、掃除機を掛けることはめったにない。したがって老化した目にはちょうど目に入らなくて良いかもしれないが、部屋の中には犬の毛がかなり舞っていることだろう。とても綺麗好きなどとは口が裂けても言えないほど、わたしの現状は情けないものとなっている。
綺麗好きな人が必ず潔癖症にリンクするというわけではないだろうが、公衆トイレに入ってわたしが洗面器で手を洗ったすぐあとに立った人がいきなり蛇口を開き、手にいっぱいの水を貯めてその水を水栓に「ジャー」っていう感じに掛けられるといい感じはしないものだ。まるで前に利用したわたしが「汚い」と言っているようにもみえる。なぜ用を足したあとに手を洗うか、ということになるのだろうが、もちろん「汚れている手を洗う」という意味になるだろう。こんな解説がウェブ上にある。
トイレ後に手洗いが必要なのは、便をしたときだけでしょうか?残念ながら小便の場合でも、トイレの後は細菌が手に付着していると考えた方がいいでしょう。小便の場合は大便と違い、便に含まれる菌が問題になるわけではありません。というのも、多くの場合、健康な人の尿は無菌であるためです。問題なのは、個室の取っ手や便座、水を流す際に触れる洗浄レバーなど。こうしたものに細菌が付着しているので、トイレ後にきちんと手を洗わずにいると、食中毒などのトラブルを引き起こす可能性があるのです。
男性の場合は、トイレにある物よりも、皮膚に付着している「黄色ブドウ球菌」がつく可能性が高いと考えられます。それは、男性は小便の場合は個室に入ることがほとんどなく、物に触れる機会は少ないですが、小便の際に自分の皮膚に触れることは多いためです。黄色ブドウ球菌は自然界に広く分布しており、健康な人の皮膚や喉にも存在するものですが、手指に付着したままだと、最悪の場合は食中毒を招くことがあります。
もちろん大便をすれば大腸菌が手につきやすいから尚さら汚れているということになる。でも手を洗う前に水栓をいじれば水栓が「汚い」ということになる。これは解説にもあるように「取っ手や便座、水を流す際に触れる洗浄レバー」に細菌が付着しているという理由だ。だから水栓に手を触れる前に「ジャー」とするのだろうが、そもそも細菌がついていたらその程度で細菌が除去できるわけではないだろう。本気にそう思うのなら、水栓を洗うくらいの丁寧さが求められる。そこまでする人を見かけたことはない。
いずれにしてもかつてはこうした水栓に「水を掛ける」人をよく目にした。利用する前に掛け、手を洗ったあとにもまた水を掛ける。だれに教わったものなのか潔癖症の方なら意識されることなのだろう。もちろんわたしはこのような行為はしないが、人まねでやったことは過去にある。そもそも用を足したあとに手を洗わない人、とりわけ男性トイレでは日常的に頻繁に目にする。「手を洗う」必要性が説かれても、実際のところそれが要因となって身体に支障をきたすことはふつうの人ならないだろう。ところが近ごろは自動水栓器具が大規模店などには多くなったし、公共のトイレでも多い。したがって「水を掛ける」必要性がなくなってそんな光景を目にしなくなった、ともいえる。汚れを意識しているというよりは、水の無駄使いを避けられる。でもしっかり洗おうとするときには厄介な器具。時には手動に変えられるボタンがついているところもあるが、そうした切り替えのできる水栓は少ない。今や何も触らなくても用を足せる時代になりつつある。潔癖な人には好都合だろうが、そのうちに人に触れるのもためらう時代が到来するかもしれない。
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