テルミンとJAZZ
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音楽の基礎

岩波書店

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読み始めて3ページ目の最初の行、
「音は、終局的に静寂には克つことはできない。」
もうここでノックアウトされた。名著の香りがただよっている。

終章最後のページでは、
「<音楽そのもの>はつねに私たち自身の内部にしか存在しない。」
とある。

これだけとりあげるとなにやら哲学的議論の書物のように感じられてしまうかもしれないが、全くそんなことはなく、いわゆる楽典の基礎の基礎をとりあげた実務入門書である。ただ、筆者の学識や考え方がそこかしこに散りばめられており、上に書いたような文言もストンと腑に落ちるのである。

今から35年前の1971年8月初版。私が購入したのは2006年4月の第52刷である。長年にわたって、そして今も読み継がれている名著である。(上の画像の右にあるリンクをたどってアマゾンのサイトのカスタマーレビューをご参考にどうぞ。)

手軽な新書ではあるが、何度も読み返すのに足る書籍である。
大推薦。

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