月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

用心用心

2011年01月16日 19時40分11秒 | 仏々相念(住職日記)

暴風雪警報・・・

 

昨晩より酷い風雪でした。

本堂の建具が壊れては大変と夜に雨戸を閉めていました。

「よ~し、これでよし!」

数年前までは古い木製雨戸、建てつけが悪かったり割れていたり酷いものでした。

今ではご門徒のお力をいただききれいなサッシの雨戸になっています。

スーっと押せばサーっと流れてくれるので思い付きもいいのです。

ありがとうございます。

 

朝、辺り一面真っ白になっていました。

雨戸を開けながら遠方よりお参り下さるご門徒のことを案じたことです。

「危ないですからゆっくりお参り下さい、遅れても構いませんから・・・」

って昨晩、電話していたのですが定刻にお参り下さいました。

「大丈夫でしたか?」

「大丈夫です、スノータイヤ履いてますし用心して来ましたから・・・」

 

午後、次は私の番です。

毎年、スノータイヤを着けようかって悩みながら結局着けずにいる私です。

雪が積もり冷たくなったニコニコさんのエンジンに恐る恐る火を入れます。

「キュルキュルキュル・・・ブオン・ブオン!!!」

いつもは「キュル・ブオン!!!」って一発で掛かるのですが、寒くてしんどかったのでしょうね・・・

「さぁ、行こうか!ボツボツ行こうな!」って走り始めました。

国道の雪も大分溶けているもののまだ結構凍っていました。

 

ご縁をいただいたのは17年忌のお勤めでした。

「あ~、もう17年なんだ~・・・」

お内仏さまの前に座らせていただくまで忘れていました。

当時辛く、悲しいことがありもの凄く悩んでいた頃でした。

毎晩毎晩、坊守と悩み・・・

大学の親友に会っては愚痴を聞いてもらっていました。

 

ターニングポイント・・・でした。

 

あれから・・・17年。

間で住職にさせていただき、

お陰さまの日々を生かさせていただこう!

一度一度のご縁、精一杯のところでお勤めさせていただこう!

声が潰れ、カスカスになろうとも張りながらお勤めさせていただこう!

って、坊守と走ってきました。

 

良かったのか、悪かったのか、今ここにいます。

 

ブログを書く為にパソコンを開くとご門徒からメールが届いていました。

縁あって数年前よりお付き合いをさせていただいているご門徒さんです。

私と同年代の方々ばかりのお家で

お母さんのご縁に会うために皆さん遠近各地より帰省され賑やかに優しく時が流れます。

その中のお一人が思いがけず去年、ご家族を連れられてお参り下さっていたのですが、バタバタしておりお会いすることができませんでした。

その時のお礼の手紙を出していたのですが、その返事をいただいたことです。

本堂にお参り下さり、子どもさんが喜んで下さったこと、

私の腰を案じて下さったこと。

そして、このブログを読んで下さり、「仏さまとクルマとYAZAWAが好きな住職」と聞き車の開発を手掛けている者としての喜びのこと。

嬉しいメールが届いていました。

 

あの時、違う選択をしているとこの方にも会うこともなかったのです。

いいえ、この方だけでなくあの人にも、あの人にも・・・

 

これからも自らの足元を見つめながらボツボツ坊守と願生っていきます。