第12回 福岡ダイエーホークスの帽子
幼き頃は、プロ野球チームの帽子をみんなかぶっていた。キャプテン翼が流行って、目ざといヤツは、アディダス帽やプーマ帽に流れていったが、我々の帽子デビューは学帽を除けば、やっぱ野球帽でしょう!!
僕が小学生だった頃、学校に野球部というのがあって、近所の小学校と年に2回(夏と冬)試合してました。その頃、練習する時には野球帽を被って良いことになっていていました。好きなチームの帽子を被って野球をすると、なんだかプロ野球の選手になれたような気がしてうれしいものでしたが、一学年上の人があの「南海ホークス」の帽子を被っていたんですよ。
当時の物流はどんなものかわかりませんが、せいぜいジャスコや忠実屋、ダイエーなんかで野球帽を買いに行くと、売っているのは巨人・阪神・中日・カープ・大洋・ヤクルト・西武、ぎりぎり日ハム(オレンジ)ロッテぐらいで、マイナーなパ・リーグの関西圏のチーム、阪急・南海・近鉄などは皆無に等しかった様な気がします。あちこちの店舗へ行き、母を困らせた思い出があります。そんなわけで、その一学年上の人の南海の帽子が気になって気になってしようが無かったのです。
それから南海に憧れ、南海ファンとなり、南海がダイエーになり一人涙した14才の夜。泣き喚いていた子供が、沢山のおもちゃを買い与えれ泣き止むが如しのダイエーの資金力に飼いならされて、南海を忘れた15の夜。それからタブチくんの暗黒の時代を経て、王さんが監督になって日本一になるまで11年を要しました。
はかなく短かった福岡ダイエーホークス栄光時代の帽子。それがこのデザインの頃です。