少し前のニュースになるが、気になっていたので、書くことにする。
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000901190003
「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」
この短歌に賛否両論、と言うより、批判の声がネット上を中心に数多く飛び交っているようだ。
オノマトペ(擬態語・擬声語)は、短歌の代表的な技法のひとつで、これまでにもたくさんの歌が残っている。
「べくべからべくべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊」 永井陽子
「カラコロロ・カサコソ・タタタッ収骨とよばるる作業の音かわきゐつ」 川 明
「いずこより凍れる雷のラムララムだむだむララムラムララムラム」 岡井隆
いずれも名立たる歌人らによる、名歌ばかりである。
昔、私がとある短歌大会の授賞式に出席した際、ひとりの受賞者がやり玉に挙げられていたことがあった。「これは短歌ではない」とクソミソに批判する人もいれば、「これこそが短歌だよ」と褒め称える人もいた。同じ作者のひとつの作品でも、そんなにも意見が分かれるものなのかと、驚いた覚えがある。しかも授賞式の席での話である。
短歌に限らず、芸能や芸術といった分野では、「これが正解」と、答えをひとつに絞ることは不可能に等しい。例え賞を獲得したところで、反面批判を受ける場合も多々ある。果たしてその賞ににどれ程の値打ちがあるものなのか、疑問に思うこともある。
私は、たまに手紙に拙作の短歌を添えることがある。すると「素晴らしい句をありがとう」という返事をよくもらう。
「ここで一句!」なんぞと叫んだあと、五・七・五・七・七をブツ奴もいる。
あの……、短歌は「一句」じゃなくて「一首」と数えるんですけど……。
さてゴリラの短歌を批判をした人々は、恐らくそれぐらいの常識はあるだろうと思いたいが……?
「ぼくゴリラ~」という作品も、未熟さ幼さを感じることは確かではある。しかし、作者がこれを機に短歌の世界に没頭するようなことがあれば、どんな歌人に成長するかもしれない。可能性を秘めた短歌であり、また作者であると思う。
私が思うに、賞や批判に一喜一憂し過ぎることなく、今後も己の道を邁進してもらいたいものである。
最後に猫を詠んだ拙作を二首。
ニャニャニャニャニャチュチュチュチュンチュンニャニャチュンチュン電線に雀ベランダに猫
出身は野良でございと雨水を飲んでゴキブリムシャムシャニャーゴ
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000901190003
「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」
この短歌に賛否両論、と言うより、批判の声がネット上を中心に数多く飛び交っているようだ。
オノマトペ(擬態語・擬声語)は、短歌の代表的な技法のひとつで、これまでにもたくさんの歌が残っている。
「べくべからべくべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊」 永井陽子
「カラコロロ・カサコソ・タタタッ収骨とよばるる作業の音かわきゐつ」 川 明
「いずこより凍れる雷のラムララムだむだむララムラムララムラム」 岡井隆
いずれも名立たる歌人らによる、名歌ばかりである。
昔、私がとある短歌大会の授賞式に出席した際、ひとりの受賞者がやり玉に挙げられていたことがあった。「これは短歌ではない」とクソミソに批判する人もいれば、「これこそが短歌だよ」と褒め称える人もいた。同じ作者のひとつの作品でも、そんなにも意見が分かれるものなのかと、驚いた覚えがある。しかも授賞式の席での話である。
短歌に限らず、芸能や芸術といった分野では、「これが正解」と、答えをひとつに絞ることは不可能に等しい。例え賞を獲得したところで、反面批判を受ける場合も多々ある。果たしてその賞ににどれ程の値打ちがあるものなのか、疑問に思うこともある。
私は、たまに手紙に拙作の短歌を添えることがある。すると「素晴らしい句をありがとう」という返事をよくもらう。
「ここで一句!」なんぞと叫んだあと、五・七・五・七・七をブツ奴もいる。
あの……、短歌は「一句」じゃなくて「一首」と数えるんですけど……。
さてゴリラの短歌を批判をした人々は、恐らくそれぐらいの常識はあるだろうと思いたいが……?
「ぼくゴリラ~」という作品も、未熟さ幼さを感じることは確かではある。しかし、作者がこれを機に短歌の世界に没頭するようなことがあれば、どんな歌人に成長するかもしれない。可能性を秘めた短歌であり、また作者であると思う。
私が思うに、賞や批判に一喜一憂し過ぎることなく、今後も己の道を邁進してもらいたいものである。
最後に猫を詠んだ拙作を二首。
ニャニャニャニャニャチュチュチュチュンチュンニャニャチュンチュン電線に雀ベランダに猫
出身は野良でございと雨水を飲んでゴキブリムシャムシャニャーゴ