本件に関して、私としては結構力を入れて系統的に検証したので、その結果の要点を、普段世話になっている『価格コム』へのレビューとして投稿しましたので、ここに転載してご紹介します。
同WEBでも、だんだんレビューが増えてきているのですが、まだ本格的に猛禽に応用した報告が見えなくて、私が本機を購入する際にも些かの不安が残っていたのですが、「充分使えそうだ」という私の結論を公表し、広く役立ててもらうためです。
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猛禽撮影に魅かれて数年前から、C社の大砲システム=EOS 7D(後にⅡ)+64(後にⅡ)x1.4Ⅲを、中型のビデオ三脚に乗せて使用中。これで10年近く経験し、たまに納得できる写真が撮れるようになった段階。技量はさて置き、ピントの甘さや遅さに不満を抱く時が少なくない。また、猛禽を求めて山に入る時など、軽くて性能の良い望遠の効くカメラの必要性を痛感していた。
これまで、N社のズームコンデジ=P950およびP1000等を長期レンタルで試したが、合焦性、画質等で納得できなかった。なお、P社の古いコンデジFZ10は、猛禽動体写真には全く使えない。
本機の、合焦速度、合焦精度、合焦保持、そして1型センサーの画質、ズーム倍率の大きさ、および軽さに期待した。評判の割に、猛禽への応用例が少なく心配ではあった。使用期間は、本年5~、約1万枚撮影。
第1~5図は、猛禽の威嚇飛翔の飛出しシーンを、”DSC-RX10Ⅳ”の連写モードで撮影したものを、およそ1枚おきに展示(約1秒間分)。撮影距離は110m以内で、SS=1”/2500、f=216.7㎜(フルサイズ換算で591㎜)、F=7.1、ISO=1600、三脚使用(SSと露出補正を指定)。
第6図は、冒頭で紹介した”大砲システム”で前日撮った中から第4図と似たシーンを参考までに掲載。
SS=1”/2000、f=840㎜、F=5.6、ISO=800、三脚使用(SSと露出補正を指定)。
全ての写真は、Win10 Photo で編集済みで、その際、1辺当たり2/3ないし5/6にトリミングしてある(従って面積比はその2乗)。
第1図 飛出し後1枚目
第2図 飛出し後2枚目
第3図 飛出し後3枚目
第4図 飛出し後5枚目
第5図 飛出し後7枚目
第6図 前日、7DⅡ+64Ⅱx1.4Ⅲ で撮影した中から、上の第4図に似たシーンを参考までに展示。
私の結論では、この例では、合焦速度、合焦精度、ここでの画質等は、遜色が無いように見える。
なお、合焦範囲保持能力(画面中心を外れても合焦している範囲)に長けており、特にファインダーが高画素で明るいため、自信を持って飛鳥を追跡できたのは大きな長所であった。
なお他の場面で、ISO=1600程度の場合、画質が粗く見えるときが多々有り、下げる工夫が必要。
特に携帯望遠カメラとしては充分実用できると考えられる。デジタル拡大にも期待している。
なお、取説からして、慣れたC社とは大分違うので戸惑ったが、多くの便利そうな機能を含めて、使い慣れていくのが楽しみである。