我々自然相手の写真を嗜む者にとっては、被写体への光の当たり具合は非常に重要な条件です。折角、一期一会か、千載一遇の好機とばかりに胸躍らせてシャッターを押しても、まともに逆光だったり、加えて青空背景か、雲背景かの露出補正も切り替え忘れていたりして、泣きっ面に蜂か、踏んだり蹴ったりか、弱り目に崇り目というか、表現はどうあれリセット・リスタートが利かないから悲劇です。
尤も私は常々、酷い露出オーバーは救い難いですが、露出不足の場合は、何とか助けられる、と思っていました。
しかし、それも程度問題で、下図は、知人の誘いで見つけられた折角の主役ですが、まともな逆光です。ピントまでおかしく写っています。露出補正も不足でした。芸術性抜きで、漸く羽の縞模様を確認できるがどうかの代物です。(7DⅡ+6・4x1.4;x2のトリミング;順に、補正無し、補正有り)
少しでも順光条件に近付けば、次のように主役らしい姿を見せてくれたものです。
逆に、逆光だからこそ、大事なものを強調できる場面も有りそうです。
これは、逆光条件の山桜です。一重のヤマザクラの薄い花びらだからこそ、背後からの光が程良く透けて、暗く沈んだ背景の中に浮かび上がって輝いて見えたのだと思われます。
そう言えば、少し前に、涸沼のオオワシが餌を捕獲して飛び上がる場面で、逆光で翼の先端の薄い部分だけが透けて輝いて強調されている見事な写真を、名刺に仕上げている先輩がいました。
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