ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

チーム育成(その9・・・体が動かずともレギュラーになった60歳選手(3))

2012年08月23日 07時46分30秒 | チーム立ち上げ

昨日の記事の続きです。

これまでのお話
立ち上げたばかりで、バレーボール未経験者が多い宮崎チームの基本戦術は、とにかくサーブレシーブからの攻撃で点数を取れるようにし、後はサーブで得点し、できるだけラリーをしないで試合を進めようというものでした。
まずは、サーブレシーブのできる選手をレギュラーにするということが基本路線として浮かび上がってきたのです。

そのサーブレシーブ要員として私が目を付けたのが、
指導の補助をするつもりで練習に参加している60歳のDさんでした。
彼は、自分で動けないことを吹聴し、練習に参加しても、アンダーパスとオーバーパスをチョコチョコっと若手相手にするくらいで、その後は、腕組みしてレシーブ練習を見ながら、あれこれ指示します。
自分でプレーすることはしないのです。

スパイクや、ブロックは最初からできません。

しかし、練習を分担して行う中で、私が攻撃陣の指導を行う間に、サーブレシーブ要員育成のための指導を行うようDさんに依頼したところ、これを快く引き受けてくれ、彼は、自ら見本を見せつつ若手に積極的な指導をしてくれるようになったのです。
サーブレシーブを指導するDさんのサーブレシーブそのものがなかなか立派だったため、私がこれに目を付けたという次第でした。

そこで、Dさんに選手として出ないかと持ちかけたのです。


Dさんへの説得
4月下旬にチームを立ち上げまして、平均週2回の練習をこなしていたわけですが、5月の連休明け、私は、サーブレシーブの練習をさせていたDさんに自らが選手として出てみないかと声をかけたのです。

「Dさん。私、思うに、Dさんがサーブレシーブに入ったらどうかと思うのですよね。」
「ああ、ハイ。ええええっ?私ですか?」
選手として出場する気は全くないDさんは大いに驚きました。
私は、ビデオ検証してお願いしているので、Dさんに頑張ってほしいと打って出て、納得させる自信はありました。しかし、Dさんは、強情で

「ええっ?無理ですよ。私、体が動きません。口はかないますけど、全然プレーについて行けません。」
と訴えます。私はさらに続けました。

「ミニゲームではプレーしてますよ。」
「いや、あれはコートにいるだけ、一番ミスしてます。スパイクレシーブやフェイント、どうかするとチャンスボールさえうまく返球できないのですよ。」
「Dさん、スパイクレシーブやフェイントでは、足が動き、目がよく、反射神経もある若手に及ばないのは分かってます。」
「はぁ・・・」
「私が、求めるのは、サーブカットです。これができる選手がほしいのです。サーブカットを決めて、攻撃を仕掛けて、1発でポイントを取る、あるいは次のチャンスボールが取れる状態にする。最低でも、相手が十分な攻撃をしてこないように持って行けないかな・・・と思うのです。サーブカットが決まって、ポイントを取れば、スパイクレシーブもフェイントレシーブもしなくていいでしょ。」
「ほ~・・・」Dさんが、感心しています。私はさらに続けました。
「Dさん、セットした状態からプレーするサーブカットだけ、活躍してもらえばいいのです。チャンスボールも他のメンバーで拾います。スパイクやフェイントなんか、完全に捨ててもらって結構です。サーブカットが決まればそれでよいのです。」
「でも、体力的に・・・」
「そうです。そこですよ。それで、Dさんも自宅でウォーキングから初めて、体重を少し落とし、筋力や持久力付けて、もちっとサーブレシーブ練習だけでいいから参加してほしいのです。。若手にサーブレシーブの技術修得させるより、Dさんの体力を付けることを図ったほうが手っ取り早いのです。そして、バックの要にDさんが入って、コートの中でレシーブ陣の指揮を執ってもらえたら、もう最高です。私が求めるのは、Dさんのサーブレシーブの技術とレシーバーへの指示力。これなんです。これが、絶対にチームに必要なんです。頑張ってもらえませんか。」

こうして、私は60歳のDさんをレシーバーとして、バックセンターに引っ張り出すことに成功したのです。


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