奇襲を仕掛ける（その１１・・・戦術の効果と限界・・・上）

はじめに
相手チームのレフト側からの攻撃に対して、そのコースを読み切っての対応は功を奏しました。
とりわけレフトオープンの攻撃をことごとくレシーブして行ったのです。
１セット目には決められていたスパイクのほとんどをレシーブが上げ始めたことで、ラリーが続くようになりました。

その状況を作った上で、ここから一番狙っていた戦術を駆使したのです。

速めのＣクイック
このチームの攻撃フォーメーションは、私から見ると初めてのパターンでした。
と言いますのも、サーブレシーブやチャンスボールの時、中衛ラインまで下がってレシーブするのは前衛レフトであり、レシーブから離れてクイックに入るのは前衛ライトの選手がＣクイックに入るというものです。

通常は前衛レフトがＡクイックやＢクイックに入るのを攻撃の起点にするという感じだと思うのですが、このチームはＣクイックが一番速いタイミングで入るのです。

ただ、従来のＣクイックは、ちょっと遅めのリードブロックで対応できるタイプのものでしたので、９月にこのチームの面倒を見るようになってからは、コミットでブロックに行かないと対応できないタイプの速めのＣクイックを練習させてまいりました。
なかなか、これが大変なのですが、それでもこのチームの選手は大したもので、なんとか、１０本中３本くらいは、かなり速いタイミングでＣクイックを打てるようになりました。
セッターも前衛ライトもかなり、器用なのです。

で、このＣクイックを駆使して、２セット目勝負に出ることとしたのです。

 

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