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マイナス勘定の相続借金をおわなきゃならないの?

2019年06月28日 13時35分29秒 | 渉外

 

親族が死亡したときなどに開始する相続。相続に関する税制が頻繁に変わったなどのニュースで相続も身近になった感があります。これらのニュースに接していれば、相続は必ずしもプラスの財産を取得するケースばかりでなく、被相続人(死亡した方)の借金までひきついで、身に覚えのない借金の返済を追ってしまう怖いケースもあることはご理解できるかと思います。

 

プラスの相続ならともかく、親など被相続人が勝手にこしらえた借金を背負わなくてはならないのは不条理ですよね。

 

そこで、相続に関する規定を定める民法は、「相続放棄」という制度を設定しています。

この相続放棄は、法定相続人が相続人から外れるという効果があります。いってみれば赤の他人になるわけです。他人になるわけですから、当然相続メンバーからは外れます。

 

この相続放棄を規定する条文を見てみましょう。

 

第939条

相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

 

そして、この相続放棄ができる期間についての規定はこちらです。

 

(相続の承認又は放棄をすべき期間)

 

第915条

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

 

ここでのポイントは、「自己のために相続の開始があったことを知った時」から「三個月以内」というところです。つまり、被相続人が死亡した時点を起算点にするわけではないのですね。

 

では、「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、具体的にはどのタイミングを指すのかが疑問になりますが、相続財産の内容の調査が終わった段階を指すという解釈が実務の一般的なもののようです。従いまして、例えば親族から被相続人が死亡した旨の電話やライン、メールなどが来た時点でもなく、相続財産としてなにがあるのか、その財産価額がいくらか(トータルがプラスになるのかマイナスになるのか)、寄与分や生前贈与、などがあるかの調査が完了した時点をいいます。

 

また、この調査に漏れがあることもあります。とくに相続が終わったころを見計らって、ありもしない貸金債権をたてに返済を迫る類の人間もいます。

 

この場合、すでに三個月の法定期間も経過している場合がほとんどでしょうから、一般的には相続放棄の申述もできないのが原則です。

 

しかし、相続財産の調査も必ずしも完璧ではないことも、家庭裁判所も理解しているところですので、事情を話した上で相続放棄ができないかを相談してみるのも無駄ではありません。

 

そして相続放棄が認められたら、赤の他人となるわけですから、でっちあげの貸金でお金を取りたてに来るやからはこの時点でまったく手も出せなくなり、消えてなくなります。

 

 

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