TSUTAYAで借りてきて鑑賞。
監督・脚本:ポール・シュレイダー
出演:イーサン・ホーク、アマンダ・サイフリッド
音楽:ラストモード
製作:キラー・フィルムズ
配給:トランスフォーマー
上映時間:113分
赤坂見附の映画バー「ニュー・シネマ・パラダイス」にて、カウンターで居合わせた常連のおじ様にお薦めして頂いた作品。
というのも私が好きな作品を聞かれ、『タクシー・ドライバー』と答えたからである。私が来店したのも夜も深く23時過ぎとかだったので、そのあとからおじさまはもう完全に酔っぱらっていた。そのため、4時間くらいなぜ若者のくせにタクシードライバーが好きなのか詰められたのであった。
結果、まともに答えられなかった。やはり童貞映画だからじゃないですかねぇ。
で、本作はタクシードライバーで脚本を書いたポール・シュレイダーが監督を務めている。私は恥ずかしながらポール・シュレイダーが誰かすら知らなかった。
イーサン・ホークはガタカを観たので知っていた。常に真顔なイメージの好きな俳優である。
まあ、観た感想としては、タクシードライバーみたいな作品だなあと笑
しかしタクシードライバーよりだいぶ地味である。まあ最後に酒に溺れた男が最期にでかいことして死のうとするという点では本当に共通している。
本作では、実行に移そうとするも最終的にメアリーの愛の力で未遂に終わる。タクシードライバーも大統領暗殺は未遂で終わったが、ヤクザは殺した。こちらはとうとう何も成さず、ただ自分の身体を傷つけただけだ。
監督は親日家のようで、唐突に刺身が出てくるのが面白い。刺身はご馳走のようだ。
本作はけど童貞映画ではない。トラ―は息子を結果的に殺したことを後悔し、孤独な日々を田舎で過ごしている。マイケルと出会ったことで地球環境問題を1人で抱え、自らがキリストになろうとする。
テーマがとても現代的である。グレタを思い起こさせる。
地球温暖化が進む今日においての教会の役割は何なのか突きつけた作品。
突き詰めるとマイケルのように文明の中で生きる人間の存在を否定し自殺せざるを得なくなる。
地球環境のことを考えるなら、老人施設も潰すべきだろう。毎日出る汚染されたパットやオムツ類の量たるや。
答えは出ない。
驚いたことに、2020年の現在の世界ではウイルスが蔓延し、工場は閉鎖を余儀なくされており、結果大気汚染は和らいだそうだ。環境問題も自然の力で自浄するかもしれない。