未来への扉、トイレ。

2ＤＫの狭い我が家。
と言っても、二人で暮らすには十分なほどの広さだ。
この我が家の、ある意味で僕の大事な場所。
それは　「トイレ」

壁にカレンダーが貼ってあるだけの、何の変哲もない水洗トイレ。
毎朝、決まった時刻に閉じこもっている、この時間が結構好き。

トイレのなかで色々なことを考えている。
会社のこと、家のこと。さまざまな改善案が発案されてきた。
目を閉じていると、不思議と色々なことが思い浮かぶ。しかも決まって、平日の朝。
結構、別の意味で大事な時間なのだ。
思い浮かぶ創意工夫のスケールが大きすぎて、遅刻しそうになったこともある。

トイレに入ったとたんに、頭の中で何かが切り替わっていることは自分でも分かる。
そう、言うならば、未来への扉なのだ。
この密室のトイレで、夢の中のような別世界に飛んでしまっている。
おかげで、時間の経過が全く分からない。
たまに、妻から現実に引き戻される、ドアをノックする音が聞こえてくるが、
これがまた、話しかけられると、風船を針で突いたように、弾けて無くなってしまうので、
極力、話しかけて欲しくないのだが・・遅刻しては元も無いから、しょうがない。
しかし、そのうちにマクモニーグルみたいに、地球の裏側を見れることになるのも、時間の問題かもしれない・・。