野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

ウルシのなかま

2018-09-02 | フィールドガイド--植物編--

 

ウルシのなかま

皮膚が敏感な人は山でウルシにかぶれることがあります。ウルシは中国・インド原産の樹木ですが、漆器の塗装には欠かせない物です。漆塗りの職人は必ずはじめ顔まで腫れるそうです。
しかし、ウルシ自体は日本で自生するところはありません。全て栽培されたものです。しかし、ウルシの仲間には普通の森や林に自生するものがあります。しかし多くの場合触れたり、染み出した樹液に触れなければたいしたことはありませんが、皮膚の敏感な方は一応の用心はしてください。

ヤマウルシ
小さな葉(小葉)が十数枚集まって一枚の葉を作っています。これを羽状複葉といいます。ヤマウルシの複葉は、
ヤマウルシでは、根元に行くにしたがって小葉が小さくなり、は先から見ると、左図の点線で描いたような逆三角形になります。

ハゼ
ヤマウルシに比べて小葉の大きさが均一です。葉や実の表面に毛がありません。

ヤマハゼ
ハゼに似ていますが葉の表面や果実の表面には毛があります

ヌルデ
ウルシの仲間では最もかぶれることが少ない種です。小葉の軸に翼があるのが特徴です。
昔は、この枝にできる虫こぶ(ヌルデシロアブラムシのつくるヌルデミミフシ)から五倍子をつくり、お歯黒に使いました。お歯黒とは江戸時代に既婚の女性が歯を黒く塗ったものですが、歯を保護する効果があったそうです。