まだ任意団体であったころの活動を紹介してもらいました。
武庫川流域の環境保全を中心に活動していたころの紹介です。
その後、本文にもあるように猪名川、揖保川、大和川へと活動は広がっていきます
1998年 エコひょうご 夏号((財)ひょうご環境創造協会発行)
武庫川流域から広がる水辺の保全
出発点は武庫川でした。阪神間を代表する河川も、時代とともに流域の自然環境が変化。
その移り変わりを記録に残すため、生息状況を総合的、長期的に調査しようと平成4年、7人でスタートしました。
活動の三本柱は調査、情報の的確な処理、人づくりです。
調査はコードラード(方形区調査)とライントランセクト(線状調査)という二つの方法を組み合わせてより精度の高いデータを収集。
それらを基に生物の蘇生を図る一方、蓄積した情報は市民講座など環境教育の場でフィードバックしています。
また、公的機関などの活動にも参画し、支援を惜しみません。
「私たちは武庫川に育てられました。今後は、そのノウハウをいろいろな河川流域で生かしていきたいと思います」と、会長の今西将行さん。
武庫川での丹念な調査は冊子「生きている武庫川」にまとめ、流域の小中学校に寄贈。野外学習
現在では会員も33人に増え、調査、データ処理など役割分担も明確です。
さらにユニークなのが「人材バンク方式」ともいえる活動方法。
各会員が取り組みたい事業を提案し、認められれば会員外からも人を集めてグループで動きます。
また、丹波地域で展開されている「メダカのいる里づくり運動」など、他団体とネットワークを図ることも。
実際に会の活動に関わっている人は約180人にもなるそうです。
「五年以上かかって33人の意志統一ができました。会員が核となり、周りにいる人々も一緒に楽しい雰囲気の中で環境保全に取り組んでいきたいですね」
昭和40年代の里山を残そうという「S40里山」事業も始まり、活動内容はますます充実しています。