ブナ林で有名なのは白神山地のブナです。
兵庫県にもブナがあります。日本海側に氷ノ山のブナと、太平洋側では六甲山や妙見山山頂付近で見られます。
ブナは恐竜が絶滅した6500万年のあと新生代第三紀に誕生したといわれている。第三紀は地球全体が温暖化しており平均気温が20度を超えていた。北極周辺にはセコイアやマツ、トウヒなどの針葉樹。南側にブナをはじめとしてカエデ、ミズナラ、カツラなどの落葉樹が生えていました。(周極第三紀植物群)
第四紀になり氷河期と間氷期を繰り返し起こるようになると、針葉樹が南下をはじめ、ブナの群落に入り込み、ブナの群落は分断されました。東アシア、ヨーロッパ、北アメリカの東部に群落は残り、それぞれの地域で生き残り、進化をとげました。
日本のブナ林にはブナ林でよくみられるシダ植物があり、オシダ(オシダ科)・ミヤマイタチシダ(オシダ科)・シノブカグマ(オシダ科)・ミヤマベニシダ(オシダ科)など、4種類以上のシダ植物があります。
シダ植物も、気候の変動に合わせて進化してきました。この4種類は、ブナと同じように氷河期の生き残り植物です。兵庫県篠山の多紀アルプス小金岳には、オシダ、ミヤマイタチシダ、シノブカグマの3種類のシダが、頂上直下付近に生息しています。
しかし、小金岳は、標高が少し低く、ブナの木はありません。最小限の気候条件で生き長らえています。地球の温暖化はなんとしても防がないと、次の子どもたちにこの豊かな自然を渡せなくなるのではないかと危惧(きぐ)しています。
オシダ(オシダ科)・
夏緑性のやや大型のシダ植物。ブナ林域の谷筋の崩積土の集積する場所などに生育する。
ミヤマイタチシダ(オシダ科)・
少し標高の高い場所に自生しており冷涼な場所を好むシダ。これは葉脈が凹んでいるから表面の葉脈がよく見える。
シノブカグマ(オシダ科)・
常緑性。山地の陰湿な林床で見られる。
ミヤマベニシダ(オシダ科)
日陰のやや湿った林床や林縁に生育する夏緑性シダ。
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