2019年9月24日(火)
今日は、先日のエッセイのサークルに出した、エッセイ、
「宅配ボックス事始め」を。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
宅配ボックス事始め
マンションの玄関ホールのポストに、郵便物を取りに行くと、不在連絡票が入っていた。
それには、「宅配ボックスに入れておきます」と、書いてある。
そういえば、今日から、使えるようになったんだと、私は、玄関ホールの隅の、扉が沢山付いている
白いタンスのような物を振り返った。中央にタッチパネルがあるが、私は、新しい電子機器を
最初に使うとなると、腰が引けてしまうのだ。
先日買い替えたパソコンのように、娘に丁寧に使い方を教えてもらってから、使い始めるのが、
気持ちが落ち着くのだが、まだひと月半ある夏休みまで来ない娘では、頼るわけにもいかない。
仕方ないので、エレベーターで部屋に戻り、宅配ボックスの取扱説明書とカードキーを取ってきた。
恐る恐る戻ってみると、ホールの宅配ボックスの前には、見たことのある女性が、さかんに、
何か操作をしていた。ラウンドダンスで一緒の東さんだ。声を掛けると、彼女は、
「何度操作しても、ダメなの」
と、私を見て、ほっとしたように、返事をした。
東さんは、昨日あった、管理組合の宅配ボックス使用説明会に来たのだそうだ。
若い女性の係員が、使い方をあれこれ説明してくれたそうだが、東さんは、
「私、こういう機械って、ダメなのよ。それで、カードキーに、宅配ボックス受取りではなく、
自宅受取りにしますっていう設定もあるっていうので、そういう設定にしてもらったのよ。
その人が、ちゃちゃっとやってくれたの。
でも、夜、娘に、電話で、その話をしたら、ちゃんと、宅配ボックス受取りに直しておきなさいって
言われたのよ。
それで、取り扱い説明書をみて、元に戻そうと、何度も、やっているんだけれど、出来ないのよ」
と、困っていた。そして、私が見ている前で、カードを挿入し、再度、
「自宅受取り登録をする・自宅受取り登録を解除する」という設定変更の箇所を押した。
すると、画面には、「自宅受取り登録をする」というボタンと、承諾ボタンが、出てくる。
「そうじゃないのよ。自宅受取り登録を解除したいのよ。それが、出ないのよ」
と、呟いていたが、一旦、私の用事を先に済ませるよう、引いてくれた。
ところが、今度は、私のカードキーが入らない。
「この機械、おかしいわ」と、私も、機械を疑ったが、二度失敗した後、
もしやと、カードの表をよ~く見ると、隅っこに薄く見づらい感じで、矢印があった。
逆向きだったか…。
正しく入れなおすと、受け付けられ、私は、ボックスから、無事に荷物を受け取れた。
しかし、東さんのカードは、相変わらずなので、とうとう、管理人さんを呼んできた。
彼に、東さんが、状況を説明してから、また操作したが、変わらずに、
「自宅受取り登録をする」という表示と、受諾ボタンが、でるのみだ。
管理人さんが、首を傾げ、「管理人室の取り扱い説明書を調べてみる」と、部屋に戻った。
部屋の外で、待っている間に、私は、ふと、気付き、管理人さんに、
「あの~、もしかしたら、その東さんのカード、ちゃんと、自宅受取り登録がされていないんじゃ
ないんですか?だから、機械に、自宅受取り登録をするという表示しか出ないんじゃないんですか?」
と、言ってみた。彼は、「そうかも」と、同意してくれたが、東さんは、
「でも、係の女性が、ちゃちゃっと、やってくれたんだけれど」
と、納得しなかった。けれど、
「それじゃ、このカードで、宅配ボックス受取りができるか、試してみるわ」
と、宅配ボックスに戻った。東さんが、荷物受取りのボタンを押して、カードを入れると、
「申し訳ありませんが、お渡しできる品物は、ありません」
と、表示された。それを見て、私は、
「自宅受取り設定がしてあれば、こういう表示は、出ないわ。係員が、設定のやり方を
間違えたのよ。だから、このままのカードで、宅配ボックスで受け取れるわ。大丈夫」
と、勝手に、「解決済み認定」をしてあげた。
やっと、納得した東さんと、上に行くエレベーターを待っていると、彼女が、
「娘が、カードキーを、宅配ボックス受取りに、戻せっていうもんだから、何が何やら」
と、愚痴ったので、私は、
「もう、娘の言うことが、絶対。娘の言う通り、動くのよ。丸投げ、楽だし」
と、言いながら、二人で、エレベーターに乗った。しかし、東さんと別れると、急に、
「あれ?自宅受取り設定になっているから、お渡し出来る品物はないって、表示がでたのかしら?」
と、不安が湧いてきたが、頭が混乱するので、今夜、娘に聞いて判断を仰ごう…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんか、新しい機器って、不安です。
ムスメが、頼り。
でも、そういえば、先日、問い合わせたラインに返事が、まだ来ない。
忙しいんだろうけれど、そろそろ、電話しようか・・・。(^^;)
今日は、先日のエッセイのサークルに出した、エッセイ、
「宅配ボックス事始め」を。
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宅配ボックス事始め
マンションの玄関ホールのポストに、郵便物を取りに行くと、不在連絡票が入っていた。
それには、「宅配ボックスに入れておきます」と、書いてある。
そういえば、今日から、使えるようになったんだと、私は、玄関ホールの隅の、扉が沢山付いている
白いタンスのような物を振り返った。中央にタッチパネルがあるが、私は、新しい電子機器を
最初に使うとなると、腰が引けてしまうのだ。
先日買い替えたパソコンのように、娘に丁寧に使い方を教えてもらってから、使い始めるのが、
気持ちが落ち着くのだが、まだひと月半ある夏休みまで来ない娘では、頼るわけにもいかない。
仕方ないので、エレベーターで部屋に戻り、宅配ボックスの取扱説明書とカードキーを取ってきた。
恐る恐る戻ってみると、ホールの宅配ボックスの前には、見たことのある女性が、さかんに、
何か操作をしていた。ラウンドダンスで一緒の東さんだ。声を掛けると、彼女は、
「何度操作しても、ダメなの」
と、私を見て、ほっとしたように、返事をした。
東さんは、昨日あった、管理組合の宅配ボックス使用説明会に来たのだそうだ。
若い女性の係員が、使い方をあれこれ説明してくれたそうだが、東さんは、
「私、こういう機械って、ダメなのよ。それで、カードキーに、宅配ボックス受取りではなく、
自宅受取りにしますっていう設定もあるっていうので、そういう設定にしてもらったのよ。
その人が、ちゃちゃっとやってくれたの。
でも、夜、娘に、電話で、その話をしたら、ちゃんと、宅配ボックス受取りに直しておきなさいって
言われたのよ。
それで、取り扱い説明書をみて、元に戻そうと、何度も、やっているんだけれど、出来ないのよ」
と、困っていた。そして、私が見ている前で、カードを挿入し、再度、
「自宅受取り登録をする・自宅受取り登録を解除する」という設定変更の箇所を押した。
すると、画面には、「自宅受取り登録をする」というボタンと、承諾ボタンが、出てくる。
「そうじゃないのよ。自宅受取り登録を解除したいのよ。それが、出ないのよ」
と、呟いていたが、一旦、私の用事を先に済ませるよう、引いてくれた。
ところが、今度は、私のカードキーが入らない。
「この機械、おかしいわ」と、私も、機械を疑ったが、二度失敗した後、
もしやと、カードの表をよ~く見ると、隅っこに薄く見づらい感じで、矢印があった。
逆向きだったか…。
正しく入れなおすと、受け付けられ、私は、ボックスから、無事に荷物を受け取れた。
しかし、東さんのカードは、相変わらずなので、とうとう、管理人さんを呼んできた。
彼に、東さんが、状況を説明してから、また操作したが、変わらずに、
「自宅受取り登録をする」という表示と、受諾ボタンが、でるのみだ。
管理人さんが、首を傾げ、「管理人室の取り扱い説明書を調べてみる」と、部屋に戻った。
部屋の外で、待っている間に、私は、ふと、気付き、管理人さんに、
「あの~、もしかしたら、その東さんのカード、ちゃんと、自宅受取り登録がされていないんじゃ
ないんですか?だから、機械に、自宅受取り登録をするという表示しか出ないんじゃないんですか?」
と、言ってみた。彼は、「そうかも」と、同意してくれたが、東さんは、
「でも、係の女性が、ちゃちゃっと、やってくれたんだけれど」
と、納得しなかった。けれど、
「それじゃ、このカードで、宅配ボックス受取りができるか、試してみるわ」
と、宅配ボックスに戻った。東さんが、荷物受取りのボタンを押して、カードを入れると、
「申し訳ありませんが、お渡しできる品物は、ありません」
と、表示された。それを見て、私は、
「自宅受取り設定がしてあれば、こういう表示は、出ないわ。係員が、設定のやり方を
間違えたのよ。だから、このままのカードで、宅配ボックスで受け取れるわ。大丈夫」
と、勝手に、「解決済み認定」をしてあげた。
やっと、納得した東さんと、上に行くエレベーターを待っていると、彼女が、
「娘が、カードキーを、宅配ボックス受取りに、戻せっていうもんだから、何が何やら」
と、愚痴ったので、私は、
「もう、娘の言うことが、絶対。娘の言う通り、動くのよ。丸投げ、楽だし」
と、言いながら、二人で、エレベーターに乗った。しかし、東さんと別れると、急に、
「あれ?自宅受取り設定になっているから、お渡し出来る品物はないって、表示がでたのかしら?」
と、不安が湧いてきたが、頭が混乱するので、今夜、娘に聞いて判断を仰ごう…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんか、新しい機器って、不安です。
ムスメが、頼り。
でも、そういえば、先日、問い合わせたラインに返事が、まだ来ない。
忙しいんだろうけれど、そろそろ、電話しようか・・・。(^^;)