ほんわか亭日記

ダンスとエッセイが好きな主婦のおしゃべり横町です♪

「二つの四つ葉マーク」

2020-12-10 | エッセイ
2020年12月10日(木)

今日は、先日のエッセイサークルに出したエッセイ。
もともと、「四つ葉マーク」っていう題だったんだけれど、
それが2種類あるって、伝わり辛い方がいたので、題を変えたんだ。(^^)
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「二つの四つ葉マーク」
                               
 運転免許証更新のための高齢者講習の案内を受け取った時は、少しがっかりした。
私も、講習を受けなければ、車を運転し続けられない年だと、明らかに示されたからだ。
その上、運転力量をテストされるなんてと、どきどきだ。
そうは言っても、逃れられるわけもなく、十月中旬、市内の自動車教習所での講習会へ
行って来た。
 狭い教室に、マスクをした高齢者が七名集まった。
講師の方が話上手で、きびきびと講義が進み、二班に分かれての実技もコロナの影響で
簡素化され、恐れていたクランクもS字カーブも車庫入れも省かれていた。
一時停止のところは、わざとらしく止まって講師に褒められ、案じていたより
気分良く講習を終えることが出来た。
 その一週間後、車を運転中、前を走る車に見慣れないマークが付いているのに気付いた。
「丸い形で、ブルーの地に白い四つ葉のクローバー」のマークって、はて何だったろう?
 四つ葉といえば、先週の高齢者講習の時に、高齢者のマークとして話が出たが、
参加者は、誰も、車に付けていなかった。講師は、
「これは義務ではありませんが、権利です。みなさん、なるべく権利を行使してください」
 と、言って、以前の受講者で、
「首都高での合流では、高齢者マークを付けていないと、とても流れに入れなく
なりました。高齢者マークを見た運転者が譲ってくれて、入れるんです」
と、言った方がいたと披露したが、私は、二車線道路もほとんど運転しない
田舎ドライバーだし、高齢者マークをしていると幅寄せとかの嫌がらせを受ける場合も
あると聞いていたので、その言葉に頷く気にはなれなかった。
 その他、蝶のマークは、難聴・失聴の方のマークと言われたのは、記憶にあるのだが、
高齢者の四つ葉マークとは違う四つ葉のクローバーのマークは……?
気になって、家のパソコンで「自動車のマーク、四つ葉のクローバー」と検索した。
あった、あった♪
これは、クローバーマークと言われている身体障害者標識なんだそう。
「身体障害を持つ方が、運転していること。
身体の状態に応じた装置がついていること。
身体障害の方が、自ら運転して、社会参加をしていると認識して欲しいこと。」
という説明があった。それを読んでからクローバーマークを見直すと、
運転とは、命を懸けた真剣なものだと、訴えているようだった。
後ろから見たあの車は、用事なのか、楽しみ事なのか、他の車と同じように流れに
乗って、走り去っていったが、車は社会参加の足というのは、本当だ。
大切な下駄感覚で乗っている私も、同じ思いですと、幸運の四つ葉のマークに
心を寄せたのだった。
 そして、恙無く運転しているように見えても、あのマークは、しっかり運転者を
守っているのだろうと思うと、いくらか素直に、
「高齢者の四つ葉マークを付けようか……」
と、思えた。
隣の市のダンスサークルに車で通うことは、コロナの日々を乗り切る大事な
心のよりどころなのだから。だが、すぐ、
「でも、まあ、そのうちに。マークが義務化される後期高齢者になったら」
と、面倒くさがり屋の自分が顔をだす。
少しの変化も厭う高齢者になっているなあ。
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今日も、明日も、気を付けて我が車を運転します。
まだまだ、大切な足、いや、相棒(←今は、バディっていうんですってね)、
だから・・・。(^^)






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