「原発作業員死亡 搬送に2時間」
2時間かかるのは仕方がないと思う。毎日の健康管理を東電がやって、体調不良の者を作業に充てないなどの配慮が必要だと思う。
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「ギギギギギギ、あんちゃーん」とばかりに、腹に落雷。暗闇の中、目を覚ます。自分の家ならまだしも、今いるのが旅館。トイレの場所が瞬時には分からず、玄関から外に出ようとしてしまう(泊まった部屋が離れにあったため)。急いで戻り、見つけたトイレに着尻。着尻をするも浴衣がしどろもどろ、帯もハラハラ。急いで捲り上げて、ブッシュー。
水しか出ねぇ。水みたいなものではなくて水。そしてなぜか分からないが、口の中が唾やら痰で一杯になっていた。まさに危機一髪。しかし次に訪れたのがモーレツ吐き気。今は駄目。だってオレ便器にしゃがんでいるもの。グヌヌ。と踏ん張り、どうにか下から出るもの上から出るものを押さえ込む。上から出るものを押さえ込んだのは、上げ膳据え膳でインした食料を出すのがもったいないという思いがなくもない。
どうにか落ち着いて布団へ。そして考える理由。最初は寝冷えかなと思ったけど、吐き気があるのはなぜか。すると原因は…。原因は宿の食事ではなかろうか。そう思うと、夕食に出てきた生タコのわさび漬けの味が、口の中に甦る。あれだ。あれが原因だ。「悔しいのー悔しいのー」。そう思っていると第二弾が到来。再びトイレに駆け込む。そして訪れる吐き気。
だがしかし。と僕は思う。こんだけ僕が苦しんでいるのに、奥さんが鼾を掻いているのはどうしてだろう。結局、朝まで何度も何度も水便を放出するために寝ては起きてはを繰り返した。吐きはしなかった。
朝になって状況は最悪。腹が痛くて動けない。奥さんは「ちょっくら朝風呂行って来るは!」と退室。口から「うーうーうー」とうめき声がこぼれる。映画などで腹痛で「うーうー」とうなっているシーンを見ることがある。僕はそれを大げさだと思っていた。うーうー教の信者かよお前ら、と思っていた。違った。声が出てしまうのだ。そして堪えるよりも声を出した方が、楽な気になれるのだ。
やがて朝食の時間が訪れ、仲居さんが部屋に準備を始めた。仲居さんは心配してくれた。「風邪でしょうかねぇ」。これが風邪の症状か?「晩御飯に当たったんだとしたら、奥さんが平気なのがおかしいしねぇ」。その通りだ。オレが倒れている中、奥さんは朝食は平らげていた。僕は胃腸が弱い。その反面、奥さんは胃腸が強い。食べ過ぎた時など、僕はしばらく横になったりするのだが、奥さんはブッシュー(胃液が出る音)とか言って、すぐに復活する。
結局、チェックアウトまで動けず。再び訪れた仲居さんは「他のお客さんでお腹が痛いと言っている人はいない」と言っていた。なぜオレだけ。仲居さんは、熱海駅近くの病院を教えてくれた。腹痛で病院なんて「それでも男ですか?軟弱者!」(セイラさん)と思ったりしたが、そういう次元を超えていた。
タクシーに乗って宿を後にする。そして病院に行った結果がこれだ。奥さんが爆笑しながら、撮った一枚。後ろでは子供がバタバタ。
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生まれて初めての点滴。点滴を受ける頃には、下唇と指先が振るえていた。
つづく
2時間かかるのは仕方がないと思う。毎日の健康管理を東電がやって、体調不良の者を作業に充てないなどの配慮が必要だと思う。
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「ギギギギギギ、あんちゃーん」とばかりに、腹に落雷。暗闇の中、目を覚ます。自分の家ならまだしも、今いるのが旅館。トイレの場所が瞬時には分からず、玄関から外に出ようとしてしまう(泊まった部屋が離れにあったため)。急いで戻り、見つけたトイレに着尻。着尻をするも浴衣がしどろもどろ、帯もハラハラ。急いで捲り上げて、ブッシュー。
水しか出ねぇ。水みたいなものではなくて水。そしてなぜか分からないが、口の中が唾やら痰で一杯になっていた。まさに危機一髪。しかし次に訪れたのがモーレツ吐き気。今は駄目。だってオレ便器にしゃがんでいるもの。グヌヌ。と踏ん張り、どうにか下から出るもの上から出るものを押さえ込む。上から出るものを押さえ込んだのは、上げ膳据え膳でインした食料を出すのがもったいないという思いがなくもない。
どうにか落ち着いて布団へ。そして考える理由。最初は寝冷えかなと思ったけど、吐き気があるのはなぜか。すると原因は…。原因は宿の食事ではなかろうか。そう思うと、夕食に出てきた生タコのわさび漬けの味が、口の中に甦る。あれだ。あれが原因だ。「悔しいのー悔しいのー」。そう思っていると第二弾が到来。再びトイレに駆け込む。そして訪れる吐き気。
だがしかし。と僕は思う。こんだけ僕が苦しんでいるのに、奥さんが鼾を掻いているのはどうしてだろう。結局、朝まで何度も何度も水便を放出するために寝ては起きてはを繰り返した。吐きはしなかった。
朝になって状況は最悪。腹が痛くて動けない。奥さんは「ちょっくら朝風呂行って来るは!」と退室。口から「うーうーうー」とうめき声がこぼれる。映画などで腹痛で「うーうー」とうなっているシーンを見ることがある。僕はそれを大げさだと思っていた。うーうー教の信者かよお前ら、と思っていた。違った。声が出てしまうのだ。そして堪えるよりも声を出した方が、楽な気になれるのだ。
やがて朝食の時間が訪れ、仲居さんが部屋に準備を始めた。仲居さんは心配してくれた。「風邪でしょうかねぇ」。これが風邪の症状か?「晩御飯に当たったんだとしたら、奥さんが平気なのがおかしいしねぇ」。その通りだ。オレが倒れている中、奥さんは朝食は平らげていた。僕は胃腸が弱い。その反面、奥さんは胃腸が強い。食べ過ぎた時など、僕はしばらく横になったりするのだが、奥さんはブッシュー(胃液が出る音)とか言って、すぐに復活する。
結局、チェックアウトまで動けず。再び訪れた仲居さんは「他のお客さんでお腹が痛いと言っている人はいない」と言っていた。なぜオレだけ。仲居さんは、熱海駅近くの病院を教えてくれた。腹痛で病院なんて「それでも男ですか?軟弱者!」(セイラさん)と思ったりしたが、そういう次元を超えていた。
タクシーに乗って宿を後にする。そして病院に行った結果がこれだ。奥さんが爆笑しながら、撮った一枚。後ろでは子供がバタバタ。

生まれて初めての点滴。点滴を受ける頃には、下唇と指先が振るえていた。
つづく
旅先で大変やったんですねぇ
非常に苦しくツライのが伝わってきました…
帰りは奥様の運転で?
私ペーパードライバーなんですけど、克服しないとこんな時困るわと痛感しました。