百姓仲間も皆、猛暑で、いつ苗を植えようか悩んでいるようだ。
ある仲間は、出荷用にセルトレイでサニーレタス500株を植えていたが、本葉が四、五枚になり、もはや限界。
いつもはビニールでマルチングして植えるが、地温が上がって根が蒸れるし、しおれた葉がマルチにひっつくといけないので、しかたなく、露地に植えて敷き藁をしたという。
雀の涙ほどの収入しかないのに、猛暑のせいで余計な手間がかかる。
マルチときくと、「multi 」を思い浮かべてしまうが、〈複数の~〉ではない。
〈根を覆う〉の「mulch」、〈土面被覆〉の「mulching」である。
昔は、乾燥を防ぐために藁やもみ殻、刈り草を株元に置いていた。
今は、雑草の防除や保温も兼ねてビニールシートを使うようになった。
我が家ではお隣の田んぼの持ち主から、ジャガ芋をマルチしたお古のビニールをもらっている。
幅90㎝のビニールでジャガ芋をマルチするのはもったいないというので、幅120㎝を半分に切った60㎝のビニールだ。
これがなかなか使い勝手がいい。
畝をすっぽりとマルチすると土寄せや追肥がしにくいが、60㎝マルチで畝を左右から覆うと真ん中に隙間ができる。
その隙間に苗を植えるので追肥がしやすい。
土寄せが必要な野菜は、土寄せと追肥をしてからマルチをする。
マルチのお陰で農作業がずいぶんと楽になった。
家で育てている苗が、そろそろ大きくなってきた。
来週あたりから涼しくなるだろうと予想して、今のうちに準備をしておこうと畝をたてる。
一雨降って湿らせてからマルチをすればよいが、すぐにしないと穴だらけにされてしまう。
雀が団体さんで風呂に入りに来るのだ。
sand bath。
雀の砂浴び。
マルチをしている空の上で、雀が悲しく歌ってる。
たかが人生なりゆきまかせ
男なんかは星の数ほど
泥んこになるまえに綺麗にあばよ
好きでいるうちに許してあばよ
許してあばよ
(『すずめの涙』歌:桂銀淑 作詞:荒木とよひさ)
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