10月12日(木) 天候:晴れ
今日は7日の「長崎くんち」について述べる。
毎年10月7~9日に開催される。「くんち」とは重陽の節、菊の節句の9月9日の「くにち」が「くんち」となったものと思われる。
今年の踊り町は6町。「踊り町」とはその年に奉納踊りを披露する当番の町を踊町(おどりちょう)という。長崎市内に全部で59カ町存在し、7つのパートに分けられている。したがって、当番は7年に一度回ってくる。
私たちは「長崎くんち」に偶然めぐり合えて堪能しました。
桶屋町の傘鉾(公会堂にて)
「傘鉾」とは、踊町の先頭に入ってくるのが「傘鉾」(かさぼこ)であり、町のプラカードの役目を果たす。傘鉾には趣向を凝らした様々な装飾が施されており、ビードロ細工や人形細工などがあり、重さにして130~150kgで、心棒の最下部には一文銭を2,500枚から3,000枚を結わえ付け、上下のバランスをとるようにしている。
船大工町の曳物(お旅所にて)
「曳物」とは、川船、唐人船、龍船、御座船、御朱印船・竜宮船・阿蘭陀船・南蛮船等々の船型に車を付けて、大勢で曳くもの。船ではないが「鯨曳」(万屋町)も曳物に含められる。
栄町の阿蘭陀万才(お旅所にて)
本石灰町の傘鉾(お旅所にて)
本石灰町の御朱印船(お旅所にて)
「モッテコーイ」の掛け声(お旅所にて)
くんちの観客が掛ける掛け声には、独特の約束がある。
「モッテコーイ」
チリンチリンと傘鉾の鈴の音が聞こえ、囃子の音が聞こえてくると、観客は「首を長くして待ってるぞ。早くこい。」という気持ちを表現して「モッテコーイ モッテコイ」を連呼する。
「ショモーヤレ」
踊りが終わりアンコールをする時にいう。「所望するからもう一つやれ」という意味である。
「フトーマワレ」
傘鉾が回るときに「大きな輪を描いて、雄大に回れ」という意味で、長崎では大きいことを太いというから、「大きく回れ」といっているのである。
「ヨイヤァ」
川船の網打船頭が投網を投げ、魚が見事網にかかった時とか、傘鉾が勇壮に回ったときなどに使う。「ヤッタ」とか「良い哉」であり、「ヤンヤヤンヤ」に相当する。
丸山町の傘鉾(お旅所にて)
万屋町の子供達(お旅所にて)
万屋町の鯨の潮吹き(お旅所にて)
「まきもの」を二つ手にいれ良い思い出になった。
「まきもの」とは、出演者がご祝儀を頂戴した人に差し上げる引出物を「まきもの」というが、くんちでは開演に先立って町の世話役や出演者が、一般観客席にこの引出物をばら撒く。大体は町じるしやその町のだしものに因んだ図案を染めた日本手ぬぐいが多い。