「さくらんぼ小学校」校名変えて 東根市にメール相次ぐ
(2010年09月09日 16:33 山形新聞)
東根市若木に2011年4月に新設開校する「さくらんぼ小学校」と同じ名称のアダルトサイトがあり、同市に校名の変更を求めるメールが相次いでいる。市では「校名の変更は考えてない」とし、10月1日号の市報で再度校名決定の経過を説明して、市民の理解を求める方針だ。
同校は東根中部小、神町小の児童数増加を受け新設するもので、開校後は約500人の児童が通う。校名は昨年7月に市民を対象に公募。783人から計215点が寄せられ、132人と最も応募者が多かった「さくらんぼ小」を採用した。昨年12月の市議会定例会で学校設置条例の一部改正案が可決され、校名は正式決定した。
同名のアダルトサイトでは、少女の裸のイラスト画像などが掲載されている。7日までに市には校名の変更を求める計27件のメールが寄せられた。このうち24件が匿名で3件は氏名入り。メールの大半は「学校のイメージが悪くなる」「自校を調べようとした児童に悪影響がある」「児童が間違ってサイトを開いたらショックを受ける」などと指摘する内容だった。
市は今年2月に届いた匿名のメールでサイトの存在を知った。校名を採用する際、似た校名がないか紙ベースの資料で確認したが、インターネットでのチェックはしていなかったという。市教委は「インターネットで検索しなかった点は配慮に欠けた」としながらも「今後、市民の声が高まっても校名を変更するつもりはなく、市民に理解を求めていく」としている。
校名は市議会に条例改正案を提出、可決されれば変更できるが、市教委は「これまで『さくらんぼ』にこだわったまちづくりを進めており、新設小学校の校名も自信を持って決めている。さくらんぼ小の校名で校章や校歌の制作を依頼している上、既に校章は学校に設置されており、変更は難しい」と話している。
さくらんぼ小」校名変更へ 東根市、児童への影響を考慮
(2010年09月09日 20:48 山形新聞)

開校に向けて整備が進むさくらんぼ小。東根市は校名を変更する考えを示した=東根市若木
東根市若木に2011年4月開校する新設小学校「さくらんぼ小」と同名のアダルトサイトがあり、校名の再考を求めるメールが市に相次いでいる問題を受け、市は9日、校名を変更する考えを明らかにした。8日までの「変更しない」という方針から一転、児童への影響を考慮し、考えを改めたという。新しい校名は昨年7月の公募で寄せられた候補を中心に市側で検討。市議会9月定例会最終日の28日に学校設置条例の改正案を提出し、明らかにする。
9日に市役所で開いた記者会見で土田正剛市長が明らかにした。土田市長は冒頭「ネット社会に対する私の認識が足りず、反省している」と述べ、同日朝に事務方に校名変更を伝えたと説明した。再考した理由については、8日夜に在京の長男と話したり、ネット掲示版で批判されていることを知り、「学校に興味本位でネット仲間が詰め掛けるなど、児童の安全安心が確保されにくくなると懸念した。児童の立場に立って考えることが私の務めだと思い、校名変更を決断した」と語った。
市側によると、新たな校名については応募者が多く最終選考に残った6つの候補のうち、さくらんぼ小を除く5つの候補を中心に選ぶ。完成している校章と校歌については9日、制作者に変更を依頼した。この問題に関するメールは8日に51件、9日も午後5時までに42件寄せられ、ほとんどが校名の変更を求める内容だったという。
また、同名のアダルトサイトの存在を市が把握した時期は、これまで「2月に届いた匿名のメールで知った」としていたが、会見では「昨年12月28日に若手職員から情報提供があった」と訂正した。その後、市は商標など権利関係に問題がないか弁理士に相談はしたが、公募で選んだ校名でもあり、変更は考えなかったという。
校名変更問題に絡み、市は9日開会した市議会定例会に提出する予定だった、さくらんぼ小内への学童保育所設置に伴う条例の一部改正案を上程前に取り下げた。
全国ニュースでも取り上げられていましたが、校名変更は賢明な判断だと思います。東根はさくらんぼが有名で、駅名にも「さくらんぼ東根駅」というのがあります。さくらんぼに対する市民の思い入れもあり、かわいらしくていい校名だったのですが、残念です。ネット社会の怖さを感じました。
さて、新たな校名はどんなものになるのでしょう?