音楽を聴きながら、勉強すること・・・について、
いろいろ議論がある。
そこで、今回は、
大脳生理学的に
この問題を、じっくり考えてみよう。
まず結論を言うと、
「とても正しい」・・・これである。
以下、理由を述べよう。
勉強にはいろいろあるが、
主として、
大脳の灰白質を使う場合が多い。
灰白質は、
大脳の表面にある部分で、
その機能は、
「理性」や「分別」を扱う働きがある。
しかし、
人間が健康に生きているのは、
灰白質のおかげではないのだ。
たとえば、
俺たちの心臓が動いたり、
呼吸をしたり、
胃液が出たりするのは、
脳の中心部や「延髄」などのおかげなのだ。
脳の中心部というのは、
大脳では「基底核」とか「辺縁系」と呼ばれる部分であり、
また大脳以外では、
「間脳、中脳、橋」・・・などと呼ばれるところだ。
さらに、俺たちが、
上手に体を動かせるのは、
大脳の後ろにある小脳のおかげだ。
逆に灰白質は、理性とは言うものの、欠点も非常に多い。
すなわち灰白質は、
「勝手な思い込み」が多く、
「常識やエチケットや先入観や科学的知識」の奴隷でもある。
だから、灰白質に頼りすぎると、
いざというときは、
とんでもない間違いを起こす。
つまり、俺たちが
心身ともに、健康に生きるためには、
全脳をバランスよく使うべきなのであって、
そうやって勉強してこそ、
科学的知識も、うまく利用することができるのである。
・・・ということは、
勉強するときも、
灰白質ばかりでなく、
脳の中心部である「基底核」とか「辺縁系」や、
「間脳」などを、うまく使うべきなのだ。
これらの部分は、「情動や情念や直感」に深く関係するところなのだ。
また手や口を動かした勉強は、
記憶に残る・・・のは常識だ。
理由は「小脳や中脳」なども使っているからである。
そして、今回の問題である音楽は、
「間脳」や「基底核」とか「辺縁系」を
非常に刺激するわけだから、
音楽を聴きながらの勉強は、
大いにプラスということになる。
ただし、
いざ学校で、そうしようとすれば、
生徒によって、音楽の好みはバラバラなので、
それは難しい。
でも!
今はパソコンやiPodの時代なので、
できれば、学校でも、
各自がイヤホンで、好きな音楽を聴きながら、
勉強するのが一番いい。
しかし!
まだまだ頭の固い教員が多いので、
そういうのは現在のところ、無理だろう。
ま、残念なことだが・・・
地球人は、そこまで、精神的に進歩してない・・・
ということだろう。
ただし家で勉強するときは、
音楽を大いに利用して欲しいと思う。