第2部 京都画壇と江戸琳派の構成は、
1 清遠な自然へ―円山応挙とその周辺
2 京中、皆一手―円山派の画家たち
3 粋の系譜―酒井抱一と鈴木其一、さらにその先へ
円山応挙に対して感度が鈍い私は、「画を望まば我に乞うべし、絵図を求めんとならば円山応挙よかるべし
」という曾我蕭白の“応挙”評価(多分に妬心からであろうが…)絵図とは説明書のことで、応挙の画は図鑑だと貶している
プライス・コレクションだった虎図は、猫をモデルにしているため、絵図にならず、なんとも愛らしい虎だ
“円山派の画家たち”では、画像はないが山口素絢の「美人狗児図」が良かったかな
今回の目玉は何と言っても、“3 粋の系譜―酒井抱一と鈴木其一、さらにその先へ” だろう
酒井抱一の「十二か月花鳥図」「四季草花図・三十六歌仙図色紙貼交屏風」、鈴木守一「扇面流し図屏風」、酒井道一「秋草に鶉図」、鈴木其一「蘆に蛇図」など初めて見る作品が多かった
扇面流し図屏風 江戸〜明治時代
鈴木守一は鈴木其一の子供
実際の作品は、群青が落ち着いており、扇面には右から左に四季の草花が描かれている
酒井抱一 四季草花図・三十六歌仙図色紙貼交屏風(部分) 六曲一双
江戸時代
とにかく、保存状態がよく、金地の輝きと三十六歌仙の古典風絹本色紙の対比、四意匠化された四季草花色紙のリアルさとの対比も見事
江戸時代の金屏風とは思えない作品
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