今年は、コロナ禍のお陰で（辺野古テント村が早々と休止になったので）、いささか年末らしくしていられる。大掃除もまだ、資料整理もまだ、それどころか原稿も書き上がらないのだが。ジタバタして年を越すのは、全くジタバタできないよりはいいのかもしれない。
Ⅰ：今年は全国的にコロナ禍に見舞われており、私も動きが取れなかった。旅に出たのは正月と、①10月の善通寺・境港（8日間）と、②12月の長崎県と佐賀県（3日間）、その他県内ちょこちょこ。講演会の依頼、ゼロ。もっとも①の広島で急遽やっただけ。
しかし撮るべき対象は新たな発見の中で広がっている。来年はこれらを着実に撮っていきたい。
私の取材は基本、歩きと公共交通機関、ひとり。他人が入ると煩わしい。集中できない。しかしお互いに個性・動きが見え、信頼できれば、思わぬ成果に通じるものだ。勘のいい人っているもんだ。
自分を見ながら他人を見る、他人を見ながら自分を振り返る、これが大事。個人で動いているから、指示・命令関係とかない。相互に自発性を如何に発揮するか。
また、個人でありながら、ただ個人の問題に留めないやり方に留意。相手の非を是正してもらう案件が年末に２件発生したが、私個人で文句言っているんじゃないとしなければ、無視されかねない。
Ⅱ：「私はわたし」というのはいいけれど、もめたりしたときこれでは弱い。特に「弱者」の立場に置かれたら、悶々とするほかになくなる。今年はジェンダーフリーが拡がってきた。自分を励まし、身動き取れる社会的な姿勢が確信が重要。「個としてのわたし」を包む（守る）社会性、守り合える友人関係。
他人に寄り添うとはこのことだ。但し、身ぐるみ包んだら逆に支配者になってしまう。親子関係も同様だ。人間て、権力（支配従属）関係が好き（楽）なのだろう。
男という抑圧者たる社会的な姿勢・関係を壊していかなければならない。我ながら、これはなかなか手強いことだ。男同志の意地の張り合いもあるしね。
「男という抑圧者たる社会的な姿勢・関係」の「男」に替えて、「健全者」や「大和民族」などなど差別の問題は、根深い。これは、やまとぅとウチナーなどとの関係があることは言うまでもない。
これらは、単に理論的な問題（頭で整理できる）ではなく、日常の暮らしの中に潜み続け、身に染みついているから、難しい。私自身、無自覚な事ってまだまだある。
Ⅲ：今年はなんと言っても６月に起きてしまったケガは痛かった。久しぶりの骨折。一人暮らしだからこうなると、ピンチだね。横になるのも置き上がるのも難儀だった。包丁一つ持てないのだった。助けて頂いた方々には唯々感謝しかない。
それにしてもカメラ・レンズをよくも壊さずに済んだ。奇跡的だ。左肘で受けて頭とか打たなかったのも不幸中の幸い。傷口が見えない場所だったが、タオルを当てたら、真っ赤っかだった。慣れていない人ならビビるわ。傷口に入った汚れを水で落としてもらったが、至極痛かった。しかしここで落としておかないと化膿する。事故日は土曜日で医者に行けたのは２日後。
（多分）お陰で、長年、弱点になっていた頸椎のずれが正常に戻った。酷いときは吐き気がしたり、ふらふらしていた。また、左右のバランス感覚もかなり良くなった。まっすぐ平行に撮れるようになった。不幸中の幸いだった。
因に私が大きな鏡を見ているときは、このバランスを確かめている。誤解なきように願います。
Ⅳ：カメラの除湿保存庫を買った。沖縄は湿気が多いので、これに入れておけば（入れるためには毎日カメラ点検）、ちっとは長持ちするだろう。効果を期待している。
何しろこれを注文している間にカメラ２台が連続して故障。使えなくなった。仲良く連続故障はないよね。お陰で修理代５万円とカメラⅠ台を新規購入。デジタルカメラはもたないね。沖縄で連日外で使っているから、どうしょうもないのか？
Ⅴ：前向きに生きる。沖縄に来て8回目の年末。上記で書いていてもわかるかもしれないが、自分は前向きになった。ダメかで潰れない。これでダメならば、こっちでどうだ。色々とやってみる。あの手、この手を考える。
それとささやかなことでも楽しんでいる。自分でハンバーグをつくろう、そのためにはまともなフライパンを買おう。色々と試みれば、新手が浮かんでくる。内向して沈んだらダメだ。決意と体力で乗り切れる歳じゃないからね。
「勝つ方法は、諦めないこと」だ。
2020年12月26日 辺野古テント村
