辺野古・大浦湾を巡る工事は5月11日現在、再開されていない。これほど不要・不急なものはないのだから、当然と言えば当然なことだが、安倍政権の思惑を疑う。こうした判断は、もとより沖縄防衛局限りでできるものでない。官僚的判断で言えば、5月Ⅰ日再開か連休明けの7日、再開してくると、私は推測していた。これが11日を超えてもなかったわけだ。
これは安倍政権の中に激震が走っていると私は推察する。コロナ対策の評判の悪さを自覚し始めたのではないか。また、「#検察庁法の改正に抗議します」の反響の大きさもある。これまでの安倍政権は、国会議員の数の多さと、野党のだらしなさと、力尽くで全て乗り切ってきた。しかし今回のコロナ禍を巡る問題は誰の皮膚感覚にもダメだと吐息が漏れる状態となり、安倍政権は金銭的な保障にいやいやながら踏み出さざるを得なくなってきた。そこに沖縄では6月7日投開票の県議選が行われる。昨日紹介したが、この県議選に公明党はコロナ対策として4名立候補の予定を2名にした。また自民党は昨日(2020年5月11日)、「私たちは負けない!」「沖縄の再生に向けて全力で取り組みます」と県紙に全面広告を出した。
沖縄の自民党は今回の県議選で何が何でも与野党逆転・伯仲にもっていきたい。コロナ禍で、街頭で選挙運動ができない状態は、組織戦にたけている彼ら自民党に有利だ。そしてこのドサクサの中で今回初めて「辺野古推進」を打ち出した。
彼らは苦し紛れであれ、お金の力で、「中央」(安倍政権)におんぶに抱っこでやってくるのだろう。ここに安倍政権と沖縄自民党の新たな結託が生じているのではないか。
となると、工事の再開は6月8日となる、かもしれない。これはあくまでも私の予測なので、外れるかも知れない。しかし今回の県議選に、デニー知事を支える私たちは、全力を投入すべき時なのだ。これは私だけの見解ではあるまい。
沖縄の自立なしに、沖縄の再生はないことを具体的に明らかにして、着実に前に進みたい。ひとり一人は微力でも、できることをやっていこう。