岩崎元郎の『日本百名山を楽しく登る』を読んだ。発行は山と渓谷社「NEW YAMABOOKS」である。かなり以前に、買っておいたのだが部分的にしか読んでいなかったので読んでみた。40代になってから山登りを再開し、深田久弥の『日本百名山』を知って、そのいくつかを意図して登ってみた。数えてみると現在43座にとどまっている。62歳までは共産党の職員で、最後は県の本部で選挙対策などをやっていたので、その合間に出かける程度であったし、退職後は妻が町会議員などというささやかな公職にあるため、年に2座程度を登れれば出来の良い方なのでこういう状況にある。
ところで岩崎元郎氏の『日本百名山を楽しく登る』では、「全部登る自体を目的にするのどうか」と疑問を投げかけている。実際、百名山をすべて登ること自体を目的にしあツアーがある位だ。私は、岩手で登れる山は60座以上登ってみた。やはり自分で調べ、計画を立て安全に登るというのが正しい姿勢だと思う。岩手でも早池峰などでは、ツアーの登山隊に出会えば、そのマナーの悪さや、意味もなくまたされることでうんざりすることもしばしばで、最近は夏の最盛期には近づかないようにしている位だ。岩崎氏は、百名山に登った自分の経験も書いているが、深田久弥氏が書いた「百の頂に百の喜びがある」という心境こそ、本当に山を愛するということではなかろうかと思う。
それにつけても、この秋に一度どこかの山に行きたいものだ。