第１８回山武杉・欅材まつり
２月１４日 千葉県木材市場にて記念市が催されました。
県内から数多くの欅(ケヤキ)が持ち込まれ、セリにかけられます。そしてメインは山武杉。国内各地に杉の有名な産地がありますが、この千葉県内の山武地域山系の杉は、中々の代物であります。特徴は、なんといってもその目色でしょう。わかりやすく言うと、濃いんです。俗に赤身といわれる部分ですが、山武杉独特の色をしており、大変重宝されています。あまり高い山のないこの地方で、良くぞこれだけ目の細かい大径木が育ったものです。欅ももちろんですが、この山武杉を目当てに、全国から材木業者が集まってくるんです。侮れません千葉県ブランド・山武杉。
今回訪問させて頂いたのは、
「菓子職人 黒船」さんです
茂原市にて営業されておりますが、お店の建て替えという事で、私共も携わらせていただきました。お店正面を見上げると、まずは目に付く「黒船」の看板。楠(くす)の厚板を使用。幅広の厚板自体には、余計な加工を施さず、木目や節が遠慮気味に主張しているところが、かえってそれが文字を引き立たせており、見事にお店の顔としての役目を果たしてくれていたようでした。
お店の中に入ると、甘い香りに誘われ、ケーキ等のショーウィンドウに思わず目が行ってしまいそうでしたが、ひるまずにまずは店内の化粧梁を。この梁は、米松を電機鉋にて細かく鉋溝(手斧風？)を付けて、焼きを入れました。この梁は店内にも外の軒にも使用されていて、照明などの内装と見事にマッチしていて、まるでどこかのショールームのような雰囲気を出していました。
店内入って正面にあるお菓子をのせているのも、楠の厚板でした。写真の通り、店内はお客さんがひっきりなし。とても忙しいのにお店の方にもなんとかお話しを伺いまして、このお店の新築にも、ご自分でイメージ等されていたようで、大変こだわりのあるお施主さんでしたが、一言「矢野さん、中々いいでしょ？」と。材木屋としては、嬉しい限りで、ウチを巣立った材木達に、「よくやった」と言ってやりたいですね。と、店内を一通り見回した後、お礼をして帰りましたが、その手にはしっかりとロールケーキの入った袋をを握り締めておりました・・。
菓子職人 黒船
茂原市早野２３５７
ＴＥＬ ０４７５－２３－６６２６
2月1日～２日に、東京ビッグサイトにて、
ジャパン建材の展示会が催されました。
水廻りや建具、銘木、電化、もちろん材木などなど、「家」に関する物を一同に集めた展示会です。一般の方々は、建材の展示会と言ってもピンとこない方も多いと思います。まずひとつは、各メーカーから、新商品・新提案の紹介の場でもあります。そして、各業者間の直接の交流などもあります。我々と同じ業種はもちろんですが、建築業者の方々も、新しい情報や商品を求め、またお施主様も一緒にお連れになり、色々と説明しながら商談を進められる方も数多くおられます。そして我々も日々勉強なのです。建築という大きなくくりの中にも様々なジャンルがあり、例えば、耐震の事から断熱・耐火・シックハウス対策からエコロジーまで次々と基準や法律も変わり、それにより建築方法も変わり、そして対応商品が続々とデビューするわけです。今のご時世、私らも「木」の事だけわかっていてもダメですね。それでもやはり、「木」のプロで、あり続けたいとは思っておりますが・・・。
