オリンピックの体操競技が面白くて夢中になってみています。
村上選手のノビノビとした「ゆか」の演技素晴らしかった!
実は、同じ国際体操連盟(FIG)の管轄するAerobic競技の国際審判員資格(レベル3:(2017年〜2021年))を持っているので、アスリートの演技はもちろんのこと、チラッと映り込む審判席が気になったりしています😁
興味が湧いて、FIGのサイトの体操(Artistic Gymnastics)部門をいろいろ覗いたりしているのですが
男子体操(Men’s Artistic Gymnastics)のレベル1国際審判員(2017年〜2021年)は世界で34名だけ。
うち日本人は冨田さん(栄光の架け橋は!で鉄棒の着地をぴったり決めたあの人!)だけでした。
すごいですね〜。
(ちなみにレベル2は日本人は19名/全261いらっしゃいます。女子はレベル1が2/37、レベル2が7/221。。。 レベルは4まであり、オリンピックごとにルール改定とレベル試験があります。)
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さらには、男子のルールを、DeepL翻訳で読み解こうと無謀な試み😅
その細かさと量に、めまい起こしそうになって2時間ほどでギブしました。
あははは🤣
それにしても、あれだけ高度化された演技を審査するのは、物凄い技術力ですね。
回転・捻りの回数
空中姿勢や技をこなすスムーズさ
現場で立体視することでしかわからない、空間へ体が浮き上がるスピード感やダイナミックさ
などなど
これらを、ほんの一瞬で精査する。
それも、オリンピックという重圧の中で冷静に得点を出す。
審判員の方々、本当に尊敬します。
私もですが、着地が動いたとか止まったとかは分かりやすいので、素人が競技を楽しむ見方としては良いと思います。
でも、それ以外に採点項目は緻密に決められていて、特別な能力のある方が採点していることも忘れてはなりませんね。
せっかくなので、FIG国際審判員の端くれとしてマニアック情報を書きます。
オリンピックや世界選手権などでは、演技の出来栄えの評価-Eスコアは、実際につけているEジャッジ以外に、リファレンスジャッジ(Rジャッジ)というのが独立した立場で点数をつけています。
Rジャッジの得点は通常は採用されませんが、EとRの得点に規定以上の差が出た時のみ、その平均が得点になります。
Eスコアも複数審判の上下点をカットした平均点を用いていますが、それ以外にRスコアも得点の妥当性を見る指標として用いられているのです。
また、どれだけ難しい技をおこなったかというDスコアに関しては、コーチがその場で再審査を要求できるシステムもあります。
さらには、上級審査員という方々が全体の得点を監視していて、審判員の能力に問題がある時は審判員を交代させることもできます。
細かくは記載しませんが、審判員を抽選する規定など、特定の人や国だけに有利にならないように、審査システムは厳格に定められているのです。
こういうことは、一般の方には、なかなか知ってもらうチャンスはないですよね。
それだけに、競技規則を知らず、演技を見抜く眼を持たない人が、SNSなどで得点批判をしたりというのを聞くと、いやいや、どういうシステムか知って言っているの?と残念な気持ちになったりします。
これ、ほんとにやめてほしい。
オリンピックも後半戦。
アスリート一人一人の凄さに敬意を評しつつ、わたしはテレビの前で、純粋に楽しませていただきます!
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