17日午後、スーザンシンクレア特別パーソナルセッションを開催しました。
ピラティスとアレクサンダー・テクニークを融合したセッション。
同じくアレクサンダー・テクニークの教師である石坪さんの心地よい通訳つき。
参加者の方々の雰囲気も良く、とても素晴らしい時間となりました。
ほぼノンストップで6セッション。
スーザンは、淡々と高い集中を保ち続けてセッションを提供していらっしゃいました。
聞けば、カナダで普段は朝の7時から夜の7時まで連続でセッションしているとのこと。
なぜ、それが可能なのか?
素朴な疑問を問いかけてみました。
「指導しながら自分にもワークをしているからよ」と、クライアント入れ替えの数分の合間にも、マシンのスプリングを使って自身の身体を動かしながら答えてくれました。
そんなスーザンにとって「ワーク」とは、どんな意味を持つのか。
セッションを見学しながら、私なりに考えてみました。
それは、言葉にしてしまうと対極にあることを「whole-body」(全身)でまるっと受け止められるようにすることなのではないかと。
負荷の強弱・収縮と弛緩・静的にポジションを取ることと可動すること・単純(部分的)な動きと複雑(複合的)な動き・意識と無意識・内在(身体内部)で感じることと外在(環境)から影響されること、などなど
対極にあるようなことが、一つの身体の中では常に混在していて揺れ動いている。
だからこそ、これらを構えることなくスッと全身で受け止め、何が起こっても楽に動けるようにしていくこと。
これが、スーザンにとっての「ワーク」でありセッションで伝えていることなのではないかと。
これもう仙人の域ですわ。
でも、私も目指したい!
例えば負荷に合わせた適切な力を発揮できるようにすることについて。
現代人の大多数が、低負荷の中で生活しています。
すると、高負荷には脆弱であると同時に、低負荷なのに無駄に力んでしまう、ということがよく起こります。
そのため、負荷の強弱に見合った力を発揮できるようにトレーニングすることは、快適な身体を導くために重要な要素となります。
ところが、弱い負荷において力みを手放して、適切な関節運動を起こすことは、意外と難しいものです。
それは、弱い負荷ほど関節の位置覚と運動覚(どこに関節があってどのように動いているかの認識)の感度を上げる必要があるから。
でも、あまり動かしていないところは、それらが曖昧で感覚が鈍くなっています。
だから力んで自分の身体を感じようとしてしまう。
こういう場合、ある程度の負荷を加えて感覚を導くこともあれば、丁寧に低負荷の中で感覚を刺激していくことも。
その辺の導き方が、アレクサンダー・テクニークの手技もふくめ、スーザンのセッションは絶妙なんです。
ほんと憧れちゃう。
そうそう、負荷を漸進的に強くすることで疲労感や達成感を味わうことも、嫌いじゃない。
でも力みがあるのに負荷を高くして、それを繰り返すことで部分的なストレスが高まり、痛みや怪我、疲れやすさを引き起こすことはしたくない。
ましてや、残念ながらピラティス指導の現場でよく見かける、必要以上に体幹部安定筋の同時収縮を強調すること(効かせるコアトレ?)で「やった気にさせる」とか、絶対したくない。
疲労度や達成感だけに頼らず、身体をワークしていく。
スーザンのようなしなやかで疲れにくく、そして精神が安定している状態へと。
そんなふうに在りたいし、それをセッションでクライアントに提供できるようになりたい。
細やかな動きを大切にして、そしてそれを「whole-body」で受け止められるように。
これを、一人のトレーナーとして目指していきます。
(↑あはは、髪ボッサボサ🤣)
スーザンと石坪さん、そして参加してくださった6人の方々。
次へ進むための元気をいただけた素晴らしい時間をありがとうございました!
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次回開催、6月7日〜8月9日(毎週金曜14:00〜17:00全10回)
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