理美容室で、世間話をするほうですか？ －涙のシャンプー－

月に一度の理容室。リラックスした中で髪を切られ、マッサージを受けながら世間
話。この時間、結構好きです。この本は、美容室に来られたお客さんとのエピソードを綴った一冊です。
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涙のシャンプー―美容室で出会った、人生を変えた15の物語 学習研究社 このアイテムの詳細を見る

◆リラックスタイム

最近、美容学校の生徒は多く、逆に理容師を目指す人は少ないんだそうですね。そういえば街を見回してみると、美容室はあちらこちらにありますが、理容室はといえばそんなに目立ちませんよね。減っているのでしょうか？

月に一度の散髪。
カットしてもらい、先発、顔そり、マッサージ。行きつけの理容室では、耳かきもしてくれるので、とってもリラックスできます。
サービスを受けながらの世間話も、楽しいです。


◆涙のシャンプー

この本には、理美容師さんとお客さんの心温まる話が綴られています。


長期間入院しているおばあちゃん。
少し元気になったら、美容室でシャンプーをしてもらうのが夢でした。
ようやく医師の許しが出て、喜び勇んでタクシーに。
『この病院の近くで評判のいい美容室に行ってください』。
タクシーに連れて行かれたのがＡ美容室。

でも繁盛店のＡ美容室は予約のお客さんでイッパイ。
受け付けた見習いのＢさんは、
『シャンプーとブローをお願いしたいの』
と頼まれて困ってしまいました。
＜予約がいっぱいで、とてもサービスできる余裕はない。でもわざわざタクシーでこられたおばあちゃんをむげに断ることもできないし・・・。＞

結局、おばあちゃんの許しを得て、見習いのＢさんがシャンプーとブローをしてあげることになったんです。
病気のこと、家族のことをとつとつと話すおばあちゃん。
シャンプーをしながら、おばあちゃんのきびしい境遇に涙が出始めるＢさん。

ブローが終わるとおばあちゃんは、
『夢がかなったわ。ありがとう。
もう二度と来ることはできないかもしれないけど、あなた、立派な美容師になってね』。

その後容態が悪化したおばあちゃんは、二度と来店することができなかったそうです。



男性にとって理容室は髪を切ってもらうところ。
女性にとって美容室は、きれいになるところなんですね。
きれいになって病院に戻ったおばあちゃんのうれしそうな顔が、目に浮かぶようです。

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