キリマンジャロ登山、ワタクシに大きな刺激を与えてくれました。
それは人々との交流によるところが大きいと思います。
今回、ツアー同行の方は15名。
平均年齢はたぶん60歳オーバー。ワタクシは下から3番目でした。
多くは退職して~~ってな人。海外登山の経験豊富な方多し。まぁ財力もあるのでしょ。
社会情勢にも明るいし、語学もそこそこ堪能。おまけに体力もあるんですねぇ。
アクティブに活動なさっている。
ハァ~。ワタクシもまだまだ怠けてられませんわーっと思いました。
なかでも驚いたのは80歳女子。ギルマンズポイントまで登ってしまいました。
3回目のキリマ登山になるそうです。
予約の段階でで登山経験が未熟な方はカットされてしまうんですが、これをすり抜けて山頂までたっしました。
後半は皆と別行動にはなりましけど。ハァ~大したもんだ。スーパー高齢者。
山での歩みはそこそこしっかりしてましたが、街中のそれは80歳。
バスの昇降等々、背が足りないんですね。
転んだりつまずかない様に、こっちが気を使いました。
同行者が大怪我しては嫌ですからね。
登山中、我々の大きな力になるのは現地サポートチーム。
チーフガイドを筆頭にガイド、ポーター、料理係など。総勢30名程。
あとは町にいるスタッフ。
現地サポートなしでの登山は出来ません。
なだらかな山なので鉄道や道路を造るって事も出来そうですが、多くの人の雇用となるようにこのシステムらしいです。
もう一人の重要人物は日本からの同行ガイド。
ただの旅行添乗員じゃなくて公認山岳ガイドです。キリマンジャロは20回目だとか。
正社員じゃなくてフリーの山岳ガイドだそうです。
多くの登山ツアーは彼らによって支えられているのでしょう。
我々を高所登山に導く適切なレクチャーや声掛け、ツアー中の小さなアクシデントや大きなトラブルも難なくこなしていました。
ツアーのアットホームな雰囲気は彼によるところが大きかったと思います。感謝です。
探してみたら、HPとブログがありました。
HP:ペポニの山旅
ブログ:ペポニの山旅日記
(今回多くの写真を拝借しました。ありがとうございました。)
航空会社はエチオピアン航空。
ソウルで1回降ろされて、アディスアベバで乗り換えて、バスにもゆられて、成田からほぼ24時間かかりました。
4度も出された機内食はこんなかんじ。
さすがに飽きてきましたが、他ににやることもないので食べるしかないです。
(昼食)
細長いお米とミートorフィッシュ、チキンorビーフなど選べました。まぁ及第点な味。
30年ぶりの海外旅行でワクワクドキドキ。メチャ疲れました。
ホテル
24時間体制で門番がいて常にゲートクローズ。セキュリティOKです。
庭にはプールのある現地ではかなり格のあるホテルだと思います。
でも、扇風機が回らなかったり、電球が不調だったり、アフリカ品質です。
あと、あっちのウォシュレット。ミニシャワーみたいのがついてるんですが角度がわからず苦労でした。
食事も日本のそれと比べると見劣りしますなぁ。
ホテルの朝はこんなキリマンジャロがみえました。
降雪不安でしたが、登頂の頃には溶けてました。
異国の風景も、メチャ、刺激的。
トラベルとトラブルは一文字違い。旅行にはトラブルが付き物です。
10日間の海外遠征、6日間の登山の間、何もない訳はありません。いっぱいありました。
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まずはワタクシのことから・・・。主に体調不良です。
登山1泊目の晩。お腹がゴロゴロして強い悪寒が・・・。
便秘からの下痢。トイレとお友達な夜になってしまいました。
海外の食事を珍しがってパクついたのが悪かったのでしょう。
これは下山も考えなくてはならないかとさえ思った程です。
翌日からは食欲がない訳ではないんですが、怖くて食べられない・・・。
軽い食事に抑えておきました。(たっぷり食べて体力維持したかったのですが)
食べられる様になったのは3日目夕食から。でも5日目午後にはまた下痢が再発してしましました。
サミットアタックの下山時はウェアリングに失敗して、汗冷えで悪寒がしだしましました。
このまま熱発してしまうかとも思ったのですが、大事にはいたりませんでした。
ストレスは弱いところに出るのでしょう。出てきた症状は上記の2度目の下痢。
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今回、高山病予防薬のダイアモックスを多くの方が服用しました。
副反応として頻尿になります。特に夜間。
1泊目の夜から飲み始めて、6回、4回、2回、1回、と夜間のトイレ回数は皆さん減少だったようです。(日中は回数増加はなし)
減少傾向なのはどうも水分不足だったらしいです。
冷え込む夜間にトイレに出掛けるのは、メチャ、億劫。
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今回、下痢になる方が多かった様です。
別にばい菌がいっぱいある訳じゃなくて、環境の変化のせいでしょう。
胃腸薬&トレペ、大事です。
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登山4日目。1名が風邪症状でアタックキャンプまで上がらず、ベースキャンプに停滞。
登り始めたのですが、不調の為引き返しました。
登頂を断念したのです。(涙)
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1名はサミットアタックからの下山時に呼吸苦が発生して、救急車を呼ぶかっというところまでいきました。
幸い重症ではないだろうということで、翌日に車で下山しました。
(ベースキャンプ・ホロンボハットまでは車が入る)
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同行した現地ガイトが大きな落石の下敷きに。
聞くところによると、乱暴に下る登山者から別の登山者を守る為に浮石に乗ってしまったのだとか。
で、ヘリコプターの出動となりました。下腿骨の骨折だとか。
彼の社会補償と現地の医療状況が気になります。
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重症高山病患者は担架で下山。
サポートは5名体制。4名が搬送で1名荷物係。
登山中3回見ました。
担架はこんな感じ。
ちゃんとサスペンション付き。
担架輸送とベースキャンプまでの輸送車は無料で入山料に含まれているらしい。
大キリマンジャロ山、そう簡単には登らせてくれないよ~。
装備を考える際に基本方針としたのは、金をかけない事。
海外登山特需でパカパカ買い物していたのでは、お金がいくらあっても足りません。
基本、現行の装備で対応する事。購入するのであれば汎用性があって他でも使う機会がある事としました。
シューズは冬期低山用の物をレンタルしました。6500円なり。
通常のトレッキングシューズの方も多かったです。
防寒性◎でしたが、山麓部ではオーバースペック。重量制限が許せばスニーカーが欲しいところ。
サミットアタック時に用意したトップスは、Tシャツ、ユニクロ極暖(新規購入)。厚手の山シャツ。薄手のダウン。厚手のダウン。25年前購入のTNFのマウンテンジャケット。
登頂時は快晴無風だったので、多分気温は-10度。好コンディションだったと思います。
厚手のダウンは着ませんでした。
他の時間はTシャツに山シャツで行動。防風用にゴア雨具。山小屋では薄手ダウンで過ごしました。
山麓用に薄手のロングスリーブが欲しいところでした。
ボトムスは、厚手ブレスサーモタイツ、20年前購入のモンベルのフリースタイツ、ジャケットと同時購入のTNFのマウンテンパンツ。
他の行動時はトレッキングパンツのみ。
山頂では寒さしらず。ところが山頂からの下山時、朝日を正面に受けるので上記の装備では暑かったです。
ボトムズが脱げなかったのね。
歩くと暑い止まると寒い、もしくは日が出ると暑い陰ると寒い、ってな調子で後の体調不良の原因になりました。
小物は以下の通り。
フェィスガードは使わずにBUFFのみ使用。
他、サングラス、日焼け止め、リップクリームは必須です。
カメラはスマホのみとしました。
大容量モバイルバッテリーを1つ購入。他にも2つ持ち込みましたが、ケチケチ使っていたので十分足りました。
キリマンジャロの朝はモーニングティー・モーニングコーヒーで始まります。
起床時間にサーブ係がポットとカップと共にやってきます。
内容はティーバックとインスタントコーヒー、高級品ではありません。砂糖はお好みで、ミルクは無しです。
朝食はまずは白い生姜味(?)のスパイシーなスープから。
体が温まっていいやなんて思ったのは最初の2回まで、ワタクシの口には合いませんでした。
毎日出されるので飽きる・・・。
それに同じ食器を使うのでこれを飲み干さないと、次のおかゆに進まないんです。
おかゆはあっちの細長い米を使用でしょう。充分煮詰めてあるので違和感なし。
これにゆかりや塩昆布をかけていただきました。
次に出されるのは、コンロで焼いた食パン、パンケーキ、スクランブルエッグ、ウィンナー、パパイヤやマンゴーなどのフルーツ。
昼食は行動中なのでランチボックス。
パックのジュース、パンケーキ、ドーナッツ、ゆで卵、ステック野菜、バナナ、りんご、ヨーグルト、ビスケット、チョコレート、揚げたチキン、など。
内容はいつもほぼ同じ様な感じ。
量が多いので、食べきれない分は行動食として後ほど食べました。
一日の行動を終えるとダイニングハットでお茶の時間。
たっぷりのポップコーンと、飲み物は、コーヒー・紅茶・ココア・ミロ・日本茶。
夕食もいつも同じ様な内容。
味噌汁、細長い米、これにスープを添えて食べる。カット野菜サラダ、フルーツ。など。
ルーティンの食事以外に出てきたのは、
順応日夜(明日から高所へ)に日本製カレー。(銘柄はバーモント)
サミットアタック直前に日本製カップ麺。(+おかゆ)
登頂後の夕食に五目寿司。なんとお米は日本米。
あとは日々の味噌汁。
これらは日本人ガイドの持ち込み品だと思われます。日本食メッチャ嬉しい。
サミットアタック時の行動食は自分で用意しなければなりません。
ワタクシが準備したのは使い慣れたエネルギージェルと初投入のトレイルバター。
まぁ、問題点なしでした。(トレイルバターは低温で固まるので対応が必要)
食事の量はどれもたっぷりあります。
でも、食欲があるかは別問題。
高所では満腹まで食べると消化に多くの酸素を使ってしまうで、少しずつ多数回に食べるのが理想らしいです。
ベースキャンプの標高3720mのホロンボハットまで2日をかけて歩いていきます。
(ベースキャンプ・アタックキャンプとこのブログでは書いていますが、キリマンジャロでは一般的な表現はありません)
ここには往路・順応日・復路と3泊します。
樹林帯をスタートし1泊目の2727mマンダラハットから1時間ぐらいで、森林限界を抜けて低木に。
乾期だったせいか花の数は多くはありませんでした。
登山路はフラットでスニーカーでも歩ける。サミットアタック時に登山靴に履き替える人もいるみたい。
下山時は同じ道を1日で下ります。
新鮮味はなくなりますが同行の方々と親しくなっているので、話しながら歩きます。
マンダラハット・ホロンボハットは水の豊富な位置にあり、流し・水洗トイレが利用できます。
トイレはまめに清掃されていて清潔。シャワーもある。(常温)
ソーラー充電で灯りもあり。
宿泊小屋は4~6人小屋が多いが、食事棟の2階も大人数が泊まれるそう。
マットと枕があり、-10度対応のシュラフで快適でした。
部屋割りはガイドが先行して受付し確保するシステム。
標高4703mのギボハットは石造りの堅牢な感じ。
2段ベットが並んでいる16人の大部屋に入りました。
まぁ、仮眠だけで長居するところではありません。
トイレも超深~いボットン方式。
水もポーターが下から運びあげているので、食事も少し質素に。
今まであった洗面器の手洗いサービスはなくなりました。
10日間にわたるタンザニア遠征の中で何と言ってもクライマックスはサミットアタック。
標高4700mの最終山小屋から5895mのキリマンジャロ山頂を目指すのです。
起床は午後10時。
前夜といっても同日ですが夕食は午後4時。5時にはシュラフに入れるので睡眠は5時間とれます。
おかゆとカップ麺を食べて、登山開始は午後11時。いつもならまだ起きている時間ですよ。
今までの天候と違い小雪が舞い、風が吹いておりました。
先行きが不安になりますが、これは雲の加減でしょう。
いつもの様に女子を先頭に歩行開始。ところが止まる事が多くてうまくペースメイクできません。
高速道路の渋滞と同じで、後ろになるほど止まる時間が長くなってよくありません。体が冷えちゃう。
やがて女子は後方に。
真っ暗な中、自分の呼吸にだけ意識を集中して進みます。時間も何も気にしません。ただ歩くのみ・・・。そのうち着くでしょ。
4~50分位でチョットだけ休憩。水を飲んで、補給食を口にして、ウェアを整えるだけの時間です。
たぶん5分程度。サァ~行きましょうっと、体が冷えないうちに歩行再開です。
ガイド達が歌って励ましてくれます。あっちの歌なんで何を言っているかは分かりません。
たぶん応援歌なのでしょう。それにしても、こいつら呼吸が乱れてないぜ!。
登山路脇にあちこち落ちているのはどうやら人糞らしい・・・!。もう道を外れる余裕もなかったのでしょう。暗闇でよかった。シルエットだけで済みました。
標高5685mギルマンズポイント到着、AM5:30。
ここまで来れば登頂あつかい。富士山でいう吉田口山頂です。
標高差1000mに6時間半かかりました。
ポーターが温かい紅茶を用意して待っていてくれました。マジ、温まる~。
さぁ、2km先の最高点ウフルピークを目指します。(富士山での剣ヶ峰)
山頂火口のお鉢を歩いて行くのですが、標高差200mが馬鹿にならない。
ほぼフラットなはずなんですが、低酸素のせいで苦しい・苦しい。
一生懸命呼吸しないと意識がとんでしまいそうです。
(山頂氷河)
標高5895mウフルピーク到着、AM7:40。2km進むのに2時間もかかりました。
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歓喜の登頂の後は長い長い下山へ。
高所に長居すると障害が出るので写真撮影もそこそこに下山開始です。
下りは登山路と同じ道を下ります。
入山者が少ないせいか、渋滞することはありません。
まぁ富士山の下山路と似たような感じ。走るつもりなら走れる。
問題点は下山が長いこと。
前日に1日かけて上がって来た距離を下らされます。標高3720mのベースキャンプ・ホロンボハットまで。
行動時間は
上り8時間半。下り4時間でアタックキャンプ。休憩2時間。さらに下山3時間半でベースキャンプ。
合計17時間半。メッチャ長い。
多くのメンバーはへこたれてました。遅い方々はさらに+1時間。もう夕暮れですよ。
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で、ワタクシの話。
ここではトレランの経験がいきました。
長時間の活動、ぜんぜんOK~~。
夜の行動、ぜんぜんOK~~。
辛くてもポジティブに気持ちを保つこと。OK~。
そう、夜間登山、メッチャ、楽し~~。でした。
泣き言を言っている人もいましたが、辛い時ほどネガティブな言葉はNGです。
タフな事、大事です。
キリマンジャロ登山、行ってまいりました。
幾つかある登山ルートのうち、ワタクシがチョイスしたのはマラングルート。
このコースのみが全泊小屋泊まりになります。
こちらのサイトが図も多くて分かりやすいです。⇒ トラベルギャラリー
多くのツアーが3日目に③の高度順応・休養日を設定していますが、稀に設定のないツアーもあり。
のんびりと1日1000mずつ標高を上げていって、サミットアタック(登頂日)だけは1200m上がって2200m下がるハードスケジュール。
標高3720mのホロンボハットをベースキャンプ、4703mのギボハットをアタックキャンプととらえると理解しやすいです。
アタックキャンプは作りも質素ですし、水は下からポーターが運び上げているので質素な食事と仮眠のみ。
とはいっても仮眠は5時間とることができます。
アタックキャンプからスタートしてベースキャンプに帰還する感じ。キリマンジャロ登山はすべてこのパターンみたいで、アタック⇒アッタクキャンプ宿泊はNGの様です。
山は富士山を大きくした感じ。アプローチの緩やかな登山路から最後だけは急傾斜に・・・。それでも大きく脚を上げたり手を使う様な場面はありませんでした。地道に歩いていれば登頂できます。(低温・低酸素は別問題)
山容も遠くから見ると美しいけど、いざ近づいてみると岩の壁なのも富士山そっくりです。
写真の後方はキリマンジャロの3つの峰の主峰・ギボ峰。この地点からの標高差は約1800m。大きな台地の上にそびえ立っています。
ミウラドルフィンズの低酸素トレーニングを行ってきました。
ワタクシの参加したコースは6000m挑戦プランで、4500、5000、5500、6000mを90分ずつの4回が基本コース。
前半と後半で2回にできるので、3時間を2回にしました。
で、1回目。標高4500・5000mの酸素濃度になります。
最初は20分程椅子に座って安静に。SpO2(動脈血酸素飽和度:平地では96%以上が平常値)は75位に低下してきます。
次に踏み台昇降をすると70以下までダウン。意識呼吸で10位数値をアップさせるのが、呼吸法のトレーニングです。うまく呼吸できれば数値が改善してきます。これは前回レクチャーされているので実践してみるのが今回。
呼吸法と共に大事なのが、低酸素(SpO2が低下)時の感覚を養っておくのも大事。体調が酷くなる前に呼吸法を始められるようにするのです。ワタクシの場合は頭がボーっとしてくる。指先がしびれてくる。が前兆でした。
踏み台昇降・呼吸意識なし5分+意識あり5分を3セット、次にwalkマシンで同様に。
1時間は動き続けたことになります。SpO2モニターと時計ばかり見てたんで1時間なんてあっという間でした。
安静を挟んで同様に後半分のstep&walk。安静時のタイミングで部屋は酸素濃度を後半に向けて下げていきます。(体感はわからず)
3時間、たっぷりトレーニングした感はありました。90分では物足りなかったかも。
”イッテQ登山部”。イモト、俺も辛いゾー。
2回目。標高5500・6000mの酸素濃度下でのトレーニングになります。
今回は踏み台昇降はなしでwalkのみで。
自分のペースで苦しくなってきたら呼吸法を取り入れてSpO2を確認する、というのを繰り返していきます。より実践的な感じです。
ペースが合わないうちはバタバタ無駄にstepしてしまい苦しい。
ペースと呼吸法が合ってくれば、苦しくなくってきます。
体も慣れてきたのでしょう。4500mを体験中の時は6000mなんて死ぬ程辛いのではと思ってましたが、そんな事はありません。むしろ今回の方が楽なのかも。
ただ、少し会話をするとペースがすぐに乱れてしまいます。そんな時は呼吸法・呼吸法。
口を開いてフッっと強く吐いてゆっくり吸うのがいいみたい。これでも足りなければフッフッっと二回吐いて肺の中を空っぽにして吸えばいいのです。
今回は30分walk+10分安静を3セット。
SpO2は最低で60弱、上げて70チョット、頑張ると80ってところでした。
75位でも苦しくない事もわかったし、登山中はモニターがないので体感で対応するのが大事です。
低酸素トレーニングは本当にいい経験になりました。
4回分経験しないと習熟しないとも思いましたし、前半のトレで苦しんでの後半トレとも感じました。
自己流の呼吸がNGだったこともわかったし、キリマンジャロ登山に向けて自信になりました。
低酸素トレーニングまとめ
①呼吸法の習得
②低酸素時の体調変化を体験する
③体の低酸素順応への期待
ミウラドルフィンズでの低酸素トレーニングの第1段、高所テストを受けてきました。
最初に血圧・体重測定・肺機能検査。それから筋力測定として大腿四頭筋(ももの前)の力を調べます。階段に移動して8段の上りダッシュをして俊敏性の検査だそうです。
体形の方は体年齢が実年齢より10歳若くでました。
ところが肺機能の方は+10歳以上。これは後のテストで分かったのですが胸郭が全く動いてなくて、腹式呼吸に頼っていたらしいです。最近の走力ダウンの一因と考えられますね。胸も使って大きく呼吸しないと高所登山では不利です。
筋力は30歳代の評価。でも登山では体重の8割の筋力が必要だとか。ワタクシは7割でした。
俊敏性は1.14。これは8段を上るのに用した時間で単位は秒。どうやらここのオリジナルのテストみたい。これが1.45を超えてくると転びやすくなるそうです。バランスを崩してもパッとリカバリーできないのね。
次にパルスオキシメーターを付けてお待ちかねの低酸素室へ。
このパルスオキシメーター、血液中の酸素飽和度(以下SPO2)を測る機械で正常値は96%以上。呼吸器に疾患があったり無呼吸では低値を示します。 くわしくは ⇒#
低酸素室では当然低値へ。元々自身が酸素を取り込みやすい体質なのか、また呼吸法によってこれを上げられるのかが大きな問題になります。
ではこちらへと通された部屋は8畳位の小部屋。常温常圧から徐々に低酸素にしていくのかと思ってましたが、もう4000m相当の低酸素なのだそうです。入ってみても全くわからない。普通の部屋と変わらないですし出入りも自由です。窒素を入れて酸素の比率を下げる仕組みらしいです。
ところが椅子に座って5分もするとSPO2は90を下回ってやがて80に・・・。そうなると高山病の症状が出始める人がいて、ワタクシの場合は前の方に頭痛が。そう感じられる感覚を養っておく事も大切だそうです。
では次に呼吸法でSPO2を上げてみます。自己流でやってきた呼吸法ですが10上げる事ができました。でも急激に上げると反動でSPO2が大きく下がっちゃうので、緩やかに上げて持続させるのがいいそうです。そこいらへんのバランスをとるのが大事。
次は運動負荷です。まずはゆっくりのリズムで踏み台昇降。SPO2は70まで低下してしまいます。
呼吸法をして改善を試みますが、リズムと呼吸法が合わなくてなかなか上手くいきません。早いリズムの方が合うかも。
呼吸法は力を入れる瞬間に”フッ”っと強く吐くのが正解。それでも足りなければ”フッフッ”っと2回。ワタクシの自己流は不正解でした。Orz。これで富士登山12回もしてきたのに。先に書いた胸郭呼吸が出来ていない点を指摘されたのもこの場面。
睡眠時のSPO2測定。マットとブランケットを被って部屋は暗くされてしまいます。
寝ている時は呼吸も浅くなり酸素の取り込みは低下しますので、この時の状態の把握も重要です。でも対処できないんですけどね。
で、ワタクシは寝られませんでした。Orz。
結果はこんなグラフでプリントアウトされます。
上の赤がSOP2。下の青が脈泊数。左から安静時・運動負荷・睡眠時。
ワタクシは安静時睡眠時はややリスクあり、呼吸法は出来ているとの評価でした。
高所テストまとめ。次の知見を得る事が出来ました。
①酸素取り込み能力が高い体質ではない。
②正しい呼吸法。
③胸郭呼吸が出来ていない。
②③は改善可能なので、次回の高所トレーニングで習得したいと思います。
それからランナーのトレーニングには4000mの標高は必要なく、今は受け入れていないそうです。
ランナーには ⇒ NEUTRALWORKS.TOKYO