よしべや自然博物館

電視観望3年目に入りました。
相変わらず、通信販売とSNS頼りに頑張ってます。
天文未熟者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録136(いて座 Sgr A* 周辺)

2023-08-23 05:00:00 | NGC天体他

いて座Aスター(Sgr A*)周辺

画像①画像②SgrA*位置を記入。『写真』アプリで調整・トリミング。

用語)
*銀河中心:天の川銀河の重心。そこにはコンパクトで強力な電波源が存在する(資料9)。
*Sgr A:銀河中心に存在する電波源。超新星残骸いて座イースト、渦巻椀状の構造を持ついて座ウエスト、及びウエストの中心に存在する小さくて巨大な質量のいて座Aスター(SgrA*)からなる(資料10、11)。
*Sgr A*:銀河中心の高密度超質量の電波源、銀河中心の巨大ブラックホールの有力候補であったが、2022年5月12日に、EHT(イベント・ホライズン・テレスコープ、事象の地平線望遠鏡)による画像がブラックホールの2例目の映像化として発表された(資料13~17)。
 
電視観望始める前から、M8ラグーン星雲(干潟星雲)やM20三裂星雲などの超有名天体も知らなかった天文無知の私が『いて座』について唯一知っていたことは、いて座に銀河系(=天の川銀河)の中心があって、そこには超巨大ブラックホールがあるということ。電視観望で見れて良かった。『ブラックホールは見れないよ。見れないからブラックホールなんでしょ!』いつもの館長の声も気にならない。(^ ^)v ロマン!ロマン!『今日はやけにテンション高いわね。』
 
それは兎も角
 
超巨大ブラックホールSgr A*はSh2-17付近にあることはわかっていたが、具体的な場所はわからず、SynScanProにもASIAIRのスカイアトラスにも該当登録天体はない。資料11のα,δ(赤経、赤緯)を元に導入を試みた。導入ズレでなかなか思った位置に導入できない。何度もやり直し、画像②を採用することにした。結果から見るとSh2-17を導入した方がより正確な位置であった。次回があればSh2-17を導入したい。
 
撮影後は、アスタップで、プレートソルブ、α,δ grid表示、Northup回転等のあと、Add objects position shortsで、Sgr A*に近いと思われる恒星のα,δを表示(画像⑥)。Sgr A*の位置を特定した。あと画像②に戻り、画像⑥の恒星位置を元に、館長直伝の人的プレートソルブで、Sgr A*の位置を特定した。『それ山勘で記入しているってこと。』そうともいう。(^^;『それから私知っているよ。Sh2なんとかって、赤く写る天体でしょ。全然赤くないじゃない。』それは私が初心者下手っぴーだから、資料12を見て、満足するのです。
 
画像②ASIAIR画面、スクショ。

画像③ASIAIRのアノテーション画面、スクショ。
 
画像④ASIAIRのスカイアトラスによる導入写野。
 
画像⑤ステライメージLiteによる観望位置
 
画像⑥Fitsファイルをアスタップでプレートソルブ、Add objects position shorts等、該当部分トリミング
 
 
参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)根本泰人監修 渡邉耕平著「月・惑星撮影 実践ガイドブック」株式会社サイトロンジャパン

7)いて座~Wikipedia

8)星座八十八夜 #12 銀河中心方向にある星座「いて座」~AstroArts

9)銀河中心 - Wikipedia

     Galactic Center - 英語版Wikipedia

10)いて座A - Wikipedia

11)いて座A* - Wikipedia

12)Sh2-16~21 - Starlight Terrace

13)【解説】天の川銀河の超大質量ブラックホール「いて座A*」ついに撮影成功! その輪郭が捉えられた~SORAE

14)天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功 | EHT-Japan

15)天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功|国立天文台(NAOJ)

16)いて座A* | 天文学辞典

17)いて座A*ヘ 天の川銀河のブラックホールヘズームイン

 

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撮影データ
2023年8月20日午後9時20分頃
ベランダ観測所
いて座 Sgr A*周辺
FMA135+ASI585MC+赤道儀化AZ-GTi+UV IR-Cutフィルター+ASIAIR Plus32G+iPad mini6
FMA135ヘリコイド位置30
Liveモードで、ライブスタック。Area3840x2160、Gain=252(M)、Exposure=10s×27枚、33.9℃
ホワイトバランス・ヒストグラム等(AUTO)、ダーク補正(なし)
Fitsファイル保存。iPadでスクショ。写真アプリで、画像調整・トリミングなど。
Astapでプレートソルブ、α,δ grid表示、DeepskyAnnotation、Northup回転、上下・左右反転、Add objects position shorts、jpeg保存。トリミング(画像⑤)。