6月15日(金)第3回読書会を開催しました。
今回取り上げた作品は夏目漱石『夢十夜』です。
参加された方の感想を一部紹介いたします。
・夢の中の話として一話一話人間の精神的なことに対する内容が、自らの心に問いかけてゆく、そんな内容になっていてすごいと思います。
・『夢十夜』の中では1・3・4・9話が興味がありました。夢は現実と全く関係ないものではないと思う。漱石の心に深く残っている部分なのかなァ・・・と思いました。
・改めて熟読玩味して漱石の深さに気づかされた。いい機会になりました。
・出席された方々の様々な意見が聞けて大変勉強になりました。
・ひとつひとつの物語は短くて読みやすかったが、正直作者が何をいおうとしているのかよくわからず、不思議な内容の本だった。その中でも自分は第1話が好き。死んでも女性を100年待つ事や真珠貝で土を掘ったり、100年経って女性が百合になって現れる所がロマンチックだった。
・子どもの頃の夢は楽しい。子どもの頃の体験を大人になってみて苦しんだことがある。夢は人間の心の弱さ(無意識の中に思っている、考えている)が出てくると考えています。運慶が護国寺の山門の仁王像を刻んでいる第六夜が印象に残りました。眉や鼻を「のみ」で作るんじゃない。眉や鼻が木の中に埋まっているのを「のみ」の力で掘り出すまでだ。の文章から芸術家としての意気込みを感じました。一心不乱になることが必要なのでしょうか。
参加者のみなさまありがとうございました。
次回の読書会は、7/27(金)10時~12時 中勘助『銀の匙』です。
図書館でも、資料を用意しておりますので、気軽にお声かけください。
スタッフ一同おまちしています。