令和3年度第3回読書会を市立図書館ミーティングルーム4にて開催しました。
今回とりあげた本は、白石一文「ほかならぬ人へ」です。
ジェットコースターのように激しい男女の恋愛模様を描いた群像劇の「ほかならぬ人へ」と愛人と婚約者との間でゆれる女性の心理を過激に表現した「かけがえのない人へ」の二本の中編作です。読書会では、表題作の「ほかならぬ人」を皆で読みました。
【印象に残った参加者の感想】
・なずなの気性が一途で激しい。ある意味、自分に正直な女性なのだと思った。主人公は、なずなに逃げられてしまったが、ステキな女性と結ばれて良かった。書き出しの主人公のコンプレックスは、共感できる部分である。結婚相手を見つける事の難しさをつくづく感じる。
・初めて読んだ。ドラマチックな恋愛小説と、異常ともいえる情愛小説と、随分毛並みの違う2作品だった。こんなことをテーマにする小説もあるのだと少し驚いたが、別の作品も機会があれば読んでみたい。
・理由はともあれ心に刻まれる一冊となりました。紹介してくださり有難うございました。
・初めて白石一文さんの作品を読みました。書き出しは共感しながら……最後は不快感で本を閉じました。でも、この作者は、心の底は寂しい人なのではないかと思いました。
第4回は7月23日(金)根津富夫「埼玉の民話」です。
資料は市立図書館で準備しております。市立図書館ミーティングルーム4でお待ちしています。