2006/7/3(月) 東京 曇りのち晴れ
本日よりキリの研究です。
切らなくちゃ話にならない、と言うのがある。
第一題 (はずみ)黒先

白の一部を切断すと言うもの。まず形の急所を探していただきたい。そして白の応手も検討して、一筋縄ではいかぬことが知られよう。目的のためには多少の犠牲もやむを得ないのだ。
1図

まず失敗例から。黒1とハネ出すのは白2と切られて拙い。黒イ、白ロまでで、切られた一子が生還できないことを知るのみである。
2図

黒1のオキが手筋らしく思われるが、白2と打たれてこれも失敗。黒3、白4で連絡してしまう。
3図

黒1は白2,4と応じてもらうことを期待し、黒5で切断できると思ったかって読みである。白には前図2のハネの好手がある。
4図

(俗筋で)黒1、白2と打ち、此処で黒3と切る俗筋でないと成功しないのだから、皮肉な形ある。筋や急所に明るい人は、俗筋に暗いと言うこともあろう。
5図 (正解)

ついで白1と一子をカカエさせ、黒2,4と突破する。やっと白7子が取れた。外の1子をポン抜かせた犠牲はすく無しとはしないが、大事の小事。少々のことには目をつむろう。
6図

いうまでもないが、黒1のキリに白2と継ぐなら黒3と引いてよい。白もこう大きくして取られてはかなわないから、前図の如く打つのを最善とする。
第二題 (即決)黒先

白の形の弱点を突きたいのだが、急所はどこであろうか?もたもたしていると、かえって自分の方が苦しいことになってしまうので注意されたい。
1図

悪いのが黒1とブツカリ、3とハネコむ手。白6と継がれ、黒7と切っては見たものの、白8と出られて大悪。裂かれ形となって、とても白を攻めるどころの話ではない。白2がよい手である。
2図

黒1に対して白2と受けてくれるなら、黒3以下7とうまく切断できるが、前図の如くこれは甘い夢。
3図

黒1に白2の突き当たりなら、黒3,5でこれも理想形だが、いずれも白の応手について期待の誤りである。
4図

(ワリコミ)いきなり黒1と急所を突くのが、即戦即決の手方である。これ以外に打開の道はないと知られたい。
5図 (正解)

白2と受けた時、黒3と下にツケルのがうまい筋で、切断に成功する、白4なら黒5,7までである。黒1、3がいわゆる両バネの形となっているが、犠牲子を先に放たないことには道は開けない。そのところにご注意いただきたい。
6図
黒1の下ツケに白2とハネダすなら、黒3と遠慮なしに突っ込む。白4には黒5と引くのがよく、白6のハイのとき黒7と継いでしまう。このツギが白石にアタリになるところがよく、白は2子をシチョウにとることができない。
7図
黒1,2と受けた時、黒3と此処から決め込むのは正確ではない。白4と抜かれ、黒5のハネの後、白イ、黒ロ、白ハのコウを狙われるからである。黒3はやはり下にツケて打たねば切断の目的は達し得ない。
8図 (正解)

黒1に対して白2,4と受ければおとなしいが、黒5,7とノビて白3子を大きく分断した形なので、これは成功である。ともあれ1のワリコミがこの形の急所である。
本日よりキリの研究です。
切らなくちゃ話にならない、と言うのがある。
第一題 (はずみ)黒先

白の一部を切断すと言うもの。まず形の急所を探していただきたい。そして白の応手も検討して、一筋縄ではいかぬことが知られよう。目的のためには多少の犠牲もやむを得ないのだ。
1図

まず失敗例から。黒1とハネ出すのは白2と切られて拙い。黒イ、白ロまでで、切られた一子が生還できないことを知るのみである。
2図

黒1のオキが手筋らしく思われるが、白2と打たれてこれも失敗。黒3、白4で連絡してしまう。
3図

黒1は白2,4と応じてもらうことを期待し、黒5で切断できると思ったかって読みである。白には前図2のハネの好手がある。
4図

(俗筋で)黒1、白2と打ち、此処で黒3と切る俗筋でないと成功しないのだから、皮肉な形ある。筋や急所に明るい人は、俗筋に暗いと言うこともあろう。
5図 (正解)

ついで白1と一子をカカエさせ、黒2,4と突破する。やっと白7子が取れた。外の1子をポン抜かせた犠牲はすく無しとはしないが、大事の小事。少々のことには目をつむろう。
6図

いうまでもないが、黒1のキリに白2と継ぐなら黒3と引いてよい。白もこう大きくして取られてはかなわないから、前図の如く打つのを最善とする。
第二題 (即決)黒先

白の形の弱点を突きたいのだが、急所はどこであろうか?もたもたしていると、かえって自分の方が苦しいことになってしまうので注意されたい。
1図

悪いのが黒1とブツカリ、3とハネコむ手。白6と継がれ、黒7と切っては見たものの、白8と出られて大悪。裂かれ形となって、とても白を攻めるどころの話ではない。白2がよい手である。
2図

黒1に対して白2と受けてくれるなら、黒3以下7とうまく切断できるが、前図の如くこれは甘い夢。
3図

黒1に白2の突き当たりなら、黒3,5でこれも理想形だが、いずれも白の応手について期待の誤りである。
4図

(ワリコミ)いきなり黒1と急所を突くのが、即戦即決の手方である。これ以外に打開の道はないと知られたい。
5図 (正解)

白2と受けた時、黒3と下にツケルのがうまい筋で、切断に成功する、白4なら黒5,7までである。黒1、3がいわゆる両バネの形となっているが、犠牲子を先に放たないことには道は開けない。そのところにご注意いただきたい。
6図
黒1の下ツケに白2とハネダすなら、黒3と遠慮なしに突っ込む。白4には黒5と引くのがよく、白6のハイのとき黒7と継いでしまう。このツギが白石にアタリになるところがよく、白は2子をシチョウにとることができない。
7図
黒1,2と受けた時、黒3と此処から決め込むのは正確ではない。白4と抜かれ、黒5のハネの後、白イ、黒ロ、白ハのコウを狙われるからである。黒3はやはり下にツケて打たねば切断の目的は達し得ない。
8図 (正解)

黒1に対して白2,4と受ければおとなしいが、黒5,7とノビて白3子を大きく分断した形なので、これは成功である。ともあれ1のワリコミがこの形の急所である。