★弁天喜楽会囲碁★

     

切りとしのぎ

2006-07-20 09:30:42 | 切断
2006/7/20/(木) 浦安 曇りのち雨

第4題 (すり抜け)
黒先

白△に切られた。果たして黒7子は無事に生還できるであろうか?
シチョウの条件は黒に有利ということでお考えいただきたい。


1図

切った白1子を直接どうのこうのしてもいい結果は得られない。黒1,3とアテてみても、白4まで、これ以上追しても無駄なことを知るのみである。


2図

といって、黒1のアテから3,5とやっても、白6に切られてどうにもならない。このあと次図


3図

黒1のキリから3,5とハネついでも、白6の眼もちで有り無し、つまり眼有り眼無し、で黒負けである。


4図

(カケ) 1,2図とは少し観点の違ったところから考えてみる必要がある。それが黒1のカケであり、この筋によらねば、黒7子は助からない。着想に飛躍を要する。


5図
 
(正解) 黒1のカケに対して白2と出るよりない。そこで黒3と一本たたき、5につぐ。白6の時黒7とついで連絡に成功である。
まともにいっていけないときは、決して硬い扉を素手では押さない。一ひねりして相手の力の及ばないところで戦い、そして細工をすることが肝要だ。1,3がいわば白の力の入らない盲点であり、そこをついてすり抜けに成功する。周囲の白が厚いだけに真正面から争ったのでは、傷つくのは黒のほうだ。白6を、い、に曲げても、黒7で連絡している。


6図

前図の変化で、白6で1と切るならば、黒2のシチョウである。黒の頼みの綱は、このシチョウがよいという条件だけである。


7図

黒1のカケに、白2と出て行く手のないのが、白の泣き所である。黒3,5と追われて、前図と同じくシチョウである。


8図

黒にシチョウの悪いときは何を怪腕。しろ△に切られただけで、黒ツブレということである。この場合は諦めるより仕方あるまい。