2006/7/28/(金) 曇り
囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。
黒先 (小技)
白1にツケ、黒2のハネに白3と押さえたのは、ここに形を作ろうという手筋である。

さて黒はここでどう受けたよろしいか。その打ち方ひとつで、その人の棋力がわかろうというもの。
1図

黒1に切り、3と抱えるのは積極的だが、積極に過ぎるきらいがある。白4以下8とつき抜かれ、碁にもよるが、まあ乱暴のケースであろう。
2図

黒1と継ぐ。これはまた固くかしこまった打ち方であり、消極に過ぎよう。いささか利かされの感じである。
3図

前図のあと黒1,3と打っても、白に打撃を与えないのである。黒△の石のだぶつきが目に付くしそれに次図
4図

前図の後黒1と切るコウは、白2の後、い、と抜く手がきびしいので、黒は大手を振るってやっていくわけには行かないのである。どうも黒の打ち方は強弱のバランスが欠けているようである。
5図

黒1のアテから3に継ぐのもどうかと思われる、白をすんなりした形にさせ、後手を引いたのが気に食わない。この後黒、い、白、ろ、黒、は、と打っても、白、二、と構えられ、白の整形のお手伝いをしたようなものである。落第だ。
6図(正解)

黒1と切り、3に継ぐのを法とする。この切りの小わざがきいて、白4と後手を引かしたのが黒自慢。コウ打たねば及第点は差し上げられない。切り一本による上手いさばき筋と知られたい。
7図

前図を省くと、当然のことながら黒1に伸びられて白困る。3図の如くあとから切るのでは効果は薄いが、先に切っておけば白白手抜きできないのであるその差をとくと鑑賞していただきたいのである。
8図

黒1の切りに白2,4とまわすなら、黒5とついでいてよろしい。いずれ白6の手入れが必要となり、これを打たねば後に黒から、い、の切り若しくは、ろ、とハサミツケるような狙いが残る。実践では6図よりも本図のようになる可能性が高いが、いずれにしても1の切りがよい手
囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。
黒先 (小技)
白1にツケ、黒2のハネに白3と押さえたのは、ここに形を作ろうという手筋である。

さて黒はここでどう受けたよろしいか。その打ち方ひとつで、その人の棋力がわかろうというもの。
1図

黒1に切り、3と抱えるのは積極的だが、積極に過ぎるきらいがある。白4以下8とつき抜かれ、碁にもよるが、まあ乱暴のケースであろう。
2図

黒1と継ぐ。これはまた固くかしこまった打ち方であり、消極に過ぎよう。いささか利かされの感じである。
3図

前図のあと黒1,3と打っても、白に打撃を与えないのである。黒△の石のだぶつきが目に付くしそれに次図
4図

前図の後黒1と切るコウは、白2の後、い、と抜く手がきびしいので、黒は大手を振るってやっていくわけには行かないのである。どうも黒の打ち方は強弱のバランスが欠けているようである。
5図

黒1のアテから3に継ぐのもどうかと思われる、白をすんなりした形にさせ、後手を引いたのが気に食わない。この後黒、い、白、ろ、黒、は、と打っても、白、二、と構えられ、白の整形のお手伝いをしたようなものである。落第だ。
6図(正解)

黒1と切り、3に継ぐのを法とする。この切りの小わざがきいて、白4と後手を引かしたのが黒自慢。コウ打たねば及第点は差し上げられない。切り一本による上手いさばき筋と知られたい。
7図

前図を省くと、当然のことながら黒1に伸びられて白困る。3図の如くあとから切るのでは効果は薄いが、先に切っておけば白白手抜きできないのであるその差をとくと鑑賞していただきたいのである。
8図

黒1の切りに白2,4とまわすなら、黒5とついでいてよろしい。いずれ白6の手入れが必要となり、これを打たねば後に黒から、い、の切り若しくは、ろ、とハサミツケるような狙いが残る。実践では6図よりも本図のようになる可能性が高いが、いずれにしても1の切りがよい手