★弁天喜楽会囲碁★

     

石のさばき

2006-08-04 05:57:00 | さばき
2006/8/4/(金) 晴れ

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 スソのサバキ

白の備えがないので、黒1と切られた。十分覚悟しているところであり、この手への対応策は無論ある。捨てるか戦うかをまず決めて、形の決まるまでを明示していただきたい。


1図

白1から3のトビは捨てない方針だが、黒4,6と応じられてどうだろう。中の三子が浮き、上辺には黒、い、のツメが厳しく、概してこれは白の重い姿である。


2図

白1とコスむのも黒2のアテ以下10と応じられて疑問。二線の低い姿を強要され、中の3子が足元をすくわれて心もとない形だ。


3図

捨てる方針が、白1,3のアテ。しかしこれでは黒4と抜かれてスソが甘い。芸の乏しい打ち方である。


4図

(三本サガリ) 白1黒3の打交はいいが、ここで白3と下がる手を示さねば正解は得られない。これがスソさばきの筋。黒は4にコスむのがこうした場合の常用の筋。


5図 (正解)

ついで白5,7から9とカケツギ、これで上辺に安定した勢力を向けることが出来る。前図3の三本サガリが同じ捨てるにしてもねばこい手であり、これが本図の好形を生むカギになっている。二子で打ち抜かせた3図の失敗とは、技術的に見て天地のひらきがある。


6図

前図白5以下をすぐ決めず、白1とケイマする筋もある。黒2と受けさせ、部分的には先手である。その先手を、い、あるいは、ろ、に向けて中央に勢力を張るのも当然考えられるところである。この後白、は、と打つのは、次に白、二、黒、ほ、のききを見て厚い打ち方である。なお黒2を省力すると、白2で参ってしまうことを確認されたい。


7図

白1のサガリに、黒2の曲げは概してよくない。白3と2段ハネされ、以下13のカケまで、取る石は少々増えたがかえって白を厚い姿にして疑問である。


8図
2006/8/4(金) 
白1のサガリに黒2とオサえるのは、正直すぎてよくない。白3のツケから5と板にシボられ、先手を渡す結果となる。これが堪えられないので4図4とコスむのである。