2006/8/15/(火) 曇りのち晴れ
(2006/8/11)浦安鉄鋼団地(鉄鋼会館)にて関根床用鋼板株式会社 (会長 関根宏一)
主催で、小錦バンドを迎えての関根床用鋼板サマーパーティーが
もようされました。
喜楽会弁天囲碁クラブからも何人か参加させてもらいました。
本当に飲み放題食べ放題の楽しいパーティーでした。有難うございました。
はめ手と切り
はめ手は切りに始まり、切りに終わるという。皆さんも下手いじめの意地悪い切りに悩まされた経験がおありと思うが。キリに対する応策のほとんどは、その切った石を直接どうこうするよりもその周辺でさばくということにあるようだ。あるいは石を捨て、あるいは意表の手段に出て切った手の意図をくじくのである。ここでははめ手あるいははめ手まがいの切りへの応法をテーマに、実戦に生じそうな手筋を解いてみた。
黒先 封鎖破り
置石がだんだん減っていくに従って碁の向上が目に見え、楽しみも増してくる。

一間トビに白1,3と封じ込めようという手段は、上達の過程で一度は通過しなければならぬ関門である。
1図

黒1とこっちを出て3と出る。5,7から9と一子を取るのは拙く、白12までぴったり外を封じられる。極悪である。
2図

まだ黒、1,3と切るほうがいいが、5,7が悪い白10まで、これも大悪の口である。
3図

黒1の切から3のブツカリは少し利口になった白8まで外に傷を残すからだが、しかしこれとて封鎖された罪は責められなければならない。少悪である。
4図
悪い打ち方の中にも変化はある。これを少々いっておこう。

黒1に切、3と押す手は白4のハネを受けてよろしくない、黒5,7から9と打っても、白10以下14とぴったり封じられて、これまたよからずである。大体切ってアタリアタリと持っていく手にいい手はないとしたもの。1の切がそもそも悪く、そして5,7とアタリアタリと打たねばならぬのもつらいところ。5,7を招いた原因は1の切にある。
5図

前図には黒もう一手手入れを要する。それを怠ると、イのノビダシをみて白1のハネを与えてよくない。黒受けように窮する。前図のまま囲いの中が全部地だと思ったら、とんでもない間違いである。
6図

4図の変化で、黒1の押しの時、白2と一子を引き出すようなら、黒3と伸びきってよろしい。イのシチョウが有利というのが根拠で白4,6から8と打ってくるが、このとき黒にはうまい手がある。
7図

黒1のツケから3の引きである。イのオサエとロ白ハ、黒ニとカケて取る手を見合いにして、黒やったりである。ただし4図で黒悪いのだから、この変化を研究して見てもあまり意味はない。
8図

(ツケ)正しくは黒3、白4の時、黒5のつけである。イと直接切るのはよくなく、5につけて、ロのカカエを見るのが手筋というものである。
9図(正解)

そして白6のハネの時、目の前にある切りをぐっと我慢して、黒7にはハネだす。白8の時黒9とノビきり、これが白の封鎖を破る秘訣である。二度三度と切りたいのをこらえるのがこの形のコツと心得られたい。
10図

黒1のツケはよくても、白2のハネの時黒3と切ったのでは落第である。白4のノビを打たしてはもうj出口がなく、黒5以下白8まで、3図と同じ封鎖形が出来上がる。罪は3の切りにありここは鬼門である。
11図

さて黒1とハネダした後の変化である。それを知らねば、これまでの好手連打の意味がなくなる。結論を先に言って、1の筋を打たれて白二は概して打つ手がない。白2,4から6と抵抗しても無理形であり、打てども打てどもよくならないのである。
12図

ついで黒1のノビきりが沈着で、白2とシチョウに備えた時、黒3以下9とこの白を取りかけにいく。白10のケイマなら次図
13図

露骨に黒1,3とで切ってよく、かろうじて白4でコウになったが初コウにコウ無し、こんな形で白がコウに勝ったためしはない。黒大勝である。
14図

白1のケイマに黒2と遠慮深いことを打つと、白3,5と大いばりで活きられてしまう。活きられては失敗、とたんに白は大きな顔をして周囲を強く打ってこよう。何の遠慮することやあろう、前図の如くごしごし取にいってはばかるところはないのだ。
15図

白1とこうコスんも活きない。黒2と急所をつき、白3なら黒4とつけて、二眼の余地はない。白1で2なら黒1だし、要するに白はこのスペースで活きがないということである。
16図

黒1にハネダされて白は本当に困ってしまう。まともにここを切る手がなく、白2と打つのは黒3と継がれてこれが両アタリ。必要が生じては初めて3の点に石が行く。はじめからここへ黒石を持っていくといけないことは前述のとおりである。
17図

なお黒1の切りに白2と上をノビるなら、黒3,5の出から9まで上辺を大きく地にして悪しからずである。白はこう損をしては打てないであろう。
18図

黒1の出に白2と抑えるのは無理であり、13までとどめをさされる。念のために本図を付け加えておく。
(2006/8/11)浦安鉄鋼団地(鉄鋼会館)にて関根床用鋼板株式会社 (会長 関根宏一)
主催で、小錦バンドを迎えての関根床用鋼板サマーパーティーが
もようされました。
喜楽会弁天囲碁クラブからも何人か参加させてもらいました。
本当に飲み放題食べ放題の楽しいパーティーでした。有難うございました。
はめ手と切り
はめ手は切りに始まり、切りに終わるという。皆さんも下手いじめの意地悪い切りに悩まされた経験がおありと思うが。キリに対する応策のほとんどは、その切った石を直接どうこうするよりもその周辺でさばくということにあるようだ。あるいは石を捨て、あるいは意表の手段に出て切った手の意図をくじくのである。ここでははめ手あるいははめ手まがいの切りへの応法をテーマに、実戦に生じそうな手筋を解いてみた。
黒先 封鎖破り
置石がだんだん減っていくに従って碁の向上が目に見え、楽しみも増してくる。

一間トビに白1,3と封じ込めようという手段は、上達の過程で一度は通過しなければならぬ関門である。
1図


黒1とこっちを出て3と出る。5,7から9と一子を取るのは拙く、白12までぴったり外を封じられる。極悪である。

2図

まだ黒、1,3と切るほうがいいが、5,7が悪い白10まで、これも大悪の口である。
3図

黒1の切から3のブツカリは少し利口になった白8まで外に傷を残すからだが、しかしこれとて封鎖された罪は責められなければならない。少悪である。
4図
悪い打ち方の中にも変化はある。これを少々いっておこう。

黒1に切、3と押す手は白4のハネを受けてよろしくない、黒5,7から9と打っても、白10以下14とぴったり封じられて、これまたよからずである。大体切ってアタリアタリと持っていく手にいい手はないとしたもの。1の切がそもそも悪く、そして5,7とアタリアタリと打たねばならぬのもつらいところ。5,7を招いた原因は1の切にある。
5図

前図には黒もう一手手入れを要する。それを怠ると、イのノビダシをみて白1のハネを与えてよくない。黒受けように窮する。前図のまま囲いの中が全部地だと思ったら、とんでもない間違いである。
6図

4図の変化で、黒1の押しの時、白2と一子を引き出すようなら、黒3と伸びきってよろしい。イのシチョウが有利というのが根拠で白4,6から8と打ってくるが、このとき黒にはうまい手がある。
7図

黒1のツケから3の引きである。イのオサエとロ白ハ、黒ニとカケて取る手を見合いにして、黒やったりである。ただし4図で黒悪いのだから、この変化を研究して見てもあまり意味はない。
8図

(ツケ)正しくは黒3、白4の時、黒5のつけである。イと直接切るのはよくなく、5につけて、ロのカカエを見るのが手筋というものである。
9図(正解)


そして白6のハネの時、目の前にある切りをぐっと我慢して、黒7にはハネだす。白8の時黒9とノビきり、これが白の封鎖を破る秘訣である。二度三度と切りたいのをこらえるのがこの形のコツと心得られたい。

10図

黒1のツケはよくても、白2のハネの時黒3と切ったのでは落第である。白4のノビを打たしてはもうj出口がなく、黒5以下白8まで、3図と同じ封鎖形が出来上がる。罪は3の切りにありここは鬼門である。
11図

さて黒1とハネダした後の変化である。それを知らねば、これまでの好手連打の意味がなくなる。結論を先に言って、1の筋を打たれて白二は概して打つ手がない。白2,4から6と抵抗しても無理形であり、打てども打てどもよくならないのである。
12図

ついで黒1のノビきりが沈着で、白2とシチョウに備えた時、黒3以下9とこの白を取りかけにいく。白10のケイマなら次図
13図

露骨に黒1,3とで切ってよく、かろうじて白4でコウになったが初コウにコウ無し、こんな形で白がコウに勝ったためしはない。黒大勝である。
14図

白1のケイマに黒2と遠慮深いことを打つと、白3,5と大いばりで活きられてしまう。活きられては失敗、とたんに白は大きな顔をして周囲を強く打ってこよう。何の遠慮することやあろう、前図の如くごしごし取にいってはばかるところはないのだ。
15図

白1とこうコスんも活きない。黒2と急所をつき、白3なら黒4とつけて、二眼の余地はない。白1で2なら黒1だし、要するに白はこのスペースで活きがないということである。
16図

黒1にハネダされて白は本当に困ってしまう。まともにここを切る手がなく、白2と打つのは黒3と継がれてこれが両アタリ。必要が生じては初めて3の点に石が行く。はじめからここへ黒石を持っていくといけないことは前述のとおりである。
17図

なお黒1の切りに白2と上をノビるなら、黒3,5の出から9まで上辺を大きく地にして悪しからずである。白はこう損をしては打てないであろう。
18図

黒1の出に白2と抑えるのは無理であり、13までとどめをさされる。念のために本図を付け加えておく。