★弁天喜楽会囲碁★

     

はめ手と知りつつ

2006-08-13 17:32:12 | はめ手と切り
2006/8/14/(月) 晴れ時々曇り

(2006/8/11)浦安鉄鋼団地(鉄鋼会館)にて関根床用鋼板株式会社 (会長 関根宏一)
主催で、小錦バンドを迎えての関根床用鋼板サマーパーティーが
もようされました。
喜楽会弁天囲碁クラブからも何人か参加させてもらいました。
本当に飲み放題食べ放題の楽しいパーティーでした。有難うございました。


はめ手と切り
はめ手は切りに始まり、切りに終わるという。皆さんも下手いじめの意地悪い切りに悩まされた経験がおありと思うが。キリに対する応策のほとんどは、その切った石を直接どうこうするよりもその周辺でさばくということにあるようだ。あるいは石を捨て、あるいは意表の手段に出て切った手の意図をくじくのである。ここでははめ手あるいははめ手まがいの切りへの応法をテーマに、実戦に生じそうな手筋を解いてまた。

白先 存外
はめ手は大体上手が打つものと相場が決まっている。

置碁で黒1、3とツケ切るような生意気なことをする奴がいる。そして結構こんな手が存外なのである。白たるもの、その対策だけは心得ておかねばならない。


1図

何を、と喧嘩早いおとだと、白1から5,7と出て行きそうだが、これが黒の思うツボ。8と切られて苦しいのは白のほうである。おとをとっくり研究されたい。


2図

(アテツギ)おとなしく、白1のアテから3とついで打たねばならない。


3図(正解)

ついで白1,3と二子を抱えれば、黒10までとなる。黒十分であり白も二子を抜いて厚いのでまあまあであるか。


4図(正解)

もうひとつの正解は、白1とアテ、3に這う打ち方である。黒4の二段バネがよく、白5のとき黒6とツぐ。白7には黒8から10とヒラいて一段落。これは前図よりも白やや勝る結果かと思われる。
黒イ、白ロの打交をきめないのは、白イと押されても黒ハとハネていく調子がいいのでその含みを残したもの。黒イはいつでも打てるし、場合によっては黒ロのほうから切り、白イ、黒ハとアテていくこともできる。イとアテてしまわぬ奥床しさに留意されたい。


5図

白1とコスむのも正解のひとつである。黒2のノビなら白3,5と二子を取り黒6以下10となって、白先手。ほぼ正常のワカレと見られるが、白は二子をいただいて辺が厚いので、それほど不満はないであろう。


6図

黒1のノビの時、白2と隅に転ずるのも一法であろう。黒3,5と一子を抜き、白6と打って、実利と厚みのワカレ、これも互角といっていいだろう。


7図

白1のコスミに、黒2,4と打つのは、白5,7をきかされるのが不満。14まで、白の勢いもなかなかのもであり、黒やや劣るといえよう。イの押しはともに好所。


8図

白1のサガリもあって、これも正解のひとつ、以下黒8まででまずまずだが、白は5図に比較してやや劣る。


はめ手と知りつつ

2006-08-13 10:33:45 | はめ手と切り
2006/8/13/(日) 曇りのち晴れ

(2006/8/11)浦安鉄鋼団地(鉄鋼会館)にて関根床用鋼板株式会社 (会長 関根宏一)
主催で、小錦バンドを迎えての関根床用鋼板サマーパーティーが
もようされました。
喜楽会弁天囲碁クラブからも何人か参加させてもらいました。
本当に飲み放題食べ放題の楽しいパーティーでした。有難うございました。


囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先 無作法者
高ガカリにケイマのハサミ。

黒1と三々にツケたら、やにわに白2とハネダシ、4のアテから6に伸びてきた。まったく無作法なやつである。これを懲らしめるのに、手暇はかからない。


1図

黒1とアテ、白2と変わってしまっては息切れである。黒3白4と押さえはきいても、外の白一子がまだ活きていて、これはさばき形とはいえない。


2図

黒1,3と隅を活きる方針はよくない。白4,6の好形を与え、黒7の時白8,10のうまい筋を放たれて中の白四子が浮いた。


3図

前図白6では、1のケイマも考えられる。黒イ、白ロ、黒ハ、白ニ以下2子を捨てて外勢を張られても黒不利。


4図(正解)

同じ二子を捨てるにしても、黒1と下を切らねばさばき形は得られない。白2と逃げる石の反動を利用して、黒3,5と割っていく。黒7とハネて外の白一子の死命を制し、これがさばきというものだ。1,3ともっていく手筋に注目ありたく、1図の凡庸とは技巧の上でかなりの開きがある。


5図

ついで白1と隅を取らせ、黒2とカケてしっかりした形である。黒悪くない。隅を活きに行くか捨てるか、その方針の選択には迷わされるが本題では前図7のハネが絶好なので、捨てたほうがよい。こういうものは感覚的な問題である。後の形を想定して良し悪しを決めるのだ。


6図

前図白1の守りは省力できない。これを手抜きすると、黒1,3から、5に打ち込む手を生じる。7とオサエてコウである。こんな手を残してほかを打っても、白は得するものは何もない。


7図

黒1白2とハネダした以上、黒3のキリには白4とわたる一手だ。


8図

ついで黒1にハネ込み白2、黒3の時白4,6がよい手。黒7、白8と抱えあい、10までが定石である。白後手ながら厚く、黒は先手を得て満足というわけである。黒7ではシチョウがよいと8に曲がる手があり、これは別な定石を生む。