★弁天喜楽会囲碁★

     

石をさばく

2006-08-11 17:39:23 | さばき
2006/8/12(土) 曇りのち雨

昨日(2006/8/11)浦安鉄鋼団地(鉄鋼会館)にて関根床用鋼板株式会社 (会長 関根宏一)
主催で、小錦バンドを迎えての関根床用鋼板サマーパーティーが
もようされました。
喜楽会弁天囲碁クラブからも何人か参加させてもらいました。
本当に飲み放題食べ放題の楽しいパーティーでした。有難うございました。


囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 ハネ
白△の切りをどう形に結びつけるかである。

これまでの石運びとはやや趣を異にするので、十分考慮を払っていただきたい。


1図

白1とこのアテをきかしてしまうのは、あまりに勿体無い。白3、黒4となるのでは姿が重く、まるで漬物石を持って歩く感じだ。


2図

白1,3とコスンでいく形では、黒4,6と押され、前図同様さばきになっていない。重い重いである。


3図

前図白3を1としたにツケて見ても成功しない。黒2のハネダシ以下10とハネられ、まとめて浮石になりそうな図である。


4図

やはり白1のキリから行動を起こさねばならぬが、黒2の時、白3,5と当てて出るのはやや直線的な打ち方の嫌いがある。白7とツケて黒一子を封じ込めたかに見えるが、次図の手があって完全とはいえない。後述の形と較べて、次善というぐらいのところである。


5図

前図の後、黒1、3と動く手がある。白4,6のワタリなら、黒7と封じられる。外の黒が厚いので、上方は地になったが、これで白よしとは断じられまい。


6図

前図白6の変化である。この手では気合として1と出て行きたい。黒イのハネ味を残し、白ロ、黒ハで大コウとなるので、それへの配慮は怠ることは出来ない。


7図

黒1,3に対して白4と伸びるのは、黒5とツグ余地を与え、戦争になる。白8、黒9以下何がなんだかさっぱりわからぬもみ合いが予想されるが、概して黒の打ちよさそうな喧嘩である。


8図

黒1の出に白2,4とアタマを押さえると黒5から9で下が抜ける。黒7のキリが一本入ったのが痛く、白はさばきに少しばかり手間ひまのかかる姿である。


9図

白1のツケは、ひとつの手筋である。しかしこれも黒2と上をおされて如何であろうか?この後の変化を若干調べておこう。


10図

ついで白3と下をハネると、黒4のブツカリがよい手となる。白5とたてば黒6と突き出し、これはこれでひとつの別れであるが、もうひとつつっこんみの足りない感じがする。尚白3で4とツッパると、黒イとたっての戦いとなり、これがまた容易なことではない。


11図

黒1の時白2とワタれば、安全だが、黒3のアテをきかされるのがつらい。白少々下を這わされすぎの感じだ。


12図

白1、黒2の時白3と上をハネれば黒4,6と二子を取られる。イとポン抜いて立派な姿には違いないが、もう一歩という感じがする。


13図

黒1のハネに白2,4なら、黒5のツギまでとなろう。外からシメツケがきくので白も満更でもないが、やはり実質の損は歪めない。


14図

黒1のハネに白2とブツカルと、黒3,5とここを破られてしまう。これは白だまされた形である。


15図、16図(正解)


白1に切り、黒2,4となった時、白5とハネて打つのが、この際絶妙の手筋である。あくまでも辺の黒一子を意識し、その石への影響を見て打つのがこういう場合のコツと心得られたい。黒6と出てくるならば、白7、9のアテから11にツギ、このツギが黒一子の存在価値を消してしまうところがよい、もうこの黒は動けず、これを正解とする。


17図

白1のハネに対して黒2の抜きは前図のように一子にさわらせまいという応手、しかしこれなら白3のアテが気持ちいいところで、黒4のツギはやむをえない。白5のツケとなって、これは4図の別れとはかなりの違いである。前図とともに、白のさばき形と見られる。この後の変化だが次図


18図


前図の後、仮に黒1以下黒9までとなったとして、この後白イとカケればかなりの格好であり、これは8図の黒の切りの入った形とは段違いである。


19図

また黒3以下7となった形を想定してみよう。これまた5図とは大違いで、白△の切りが入っていることが大きい。白イとすぐ動き出さないとしても、早番イの抜きに黒1手をようするのは明らかであり、これらは皆17図絞りの効果と知られたい。




石をさばく

2006-08-11 07:11:00 | さばき
2006/8/11(金) 曇りのち晴れ


囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

黒先 二子の利用
高ガカリの下ツケの型。

白手抜きしたため黒1と切られたが、前に出た形と違うのは黒の第4線のハサミのあるところ。時と場合によって、白の打つ手は当然違ってこなければならないのである。


1図

白1,3のアテツギは凡庸に過ぎる。黒4と曲げられて三子にした石が重く、この後どう打っても黒の納得行く姿は得られない。


2図

白1のアテから3の押しも不可。黒、い、と伸びられてもいけないし、い、で、ろ、に切る手もあって、ともにさばけない形である。


3図

手順を変えて白1,3と打っても、黒4で前図と同じようなこと。白5,7の押しが黒8のノビと変わって拙く、損な図である。


4図

といって、白1と引くのはさらに悪く、黒2,4とぴったり封鎖される。白5なら黒6,8の二段バネで出口がなく、白の不利は言うべくもない。こうなっては碁はおしまいである。


5図(正解)

1図から4まで、切られた一子を直接動くことの不利はご覧の如くである。切られた石は捨て置いて、その周りで行動しなければならない。白、い、または、ろ、と当てる二子の利用を念頭に置き、それをすぐ打たずに白1とここへツケるのがうまい筋である。しかもツケるのはこの位置に限り、ここからサバキを求めるのである。


6図

白1のツケに黒2とこちらの一子を抱えるなら白3と突き出す。黒4と後腐れなく抜いた時、白5とハネてこれがさばき形。外の黒一子の動きを制し、この結果が得られれば満足できるであろう。


7図

前図の後、白1とハネる手が残り、これが次に、いとアテる筋を見てなかなかカッコいい。黒、ろ、と切るならさらに白、は、とアテてきかすこともできる。


8図

白1と出たとき、黒2と外の一子にこだわるならば、白3の押しから5と下がり、これまたさばき形である。黒、い、のツギなら白、ろ、黒、は、となり、白、に、の絞り筋をみて行動することになろう。


9図

白1のツケに、黒2と突き当たってくるなら、白3の上ノビである。黒4には白5と切り、7のカカエとなる。外の一子をシチョウに取れれば、これはさばき以上の結果である。白5のキリに対して、黒6で何かほかの手を打つと、白6と切られて失敗する。はじめに切られた二子が思いのほか働いていることに注目されたい。これは白1のツケが筋にかなっているからでありその効能と知られたい。


10図

前図のシチョウがよくなければ、白3のサガリであろう。黒4に白5,7と一子を抱え、9までとなる。白としては前図を望みたいが、本図でもひとつの裁きと見られる。1が筋に来ているため、黒はどうしてもこれを懲らしめることはでき


11図(正解)

白1のツケが手筋である。これに対して黒が直接行動をするのはすべて面白くないことは、以上に見てきた通りである。相場は黒2と上に伸びるぐらいのものであり、これをもって正形とする。そして白3とハネ、実践では大体こんなことになるであろう。