★弁天喜楽会囲碁★

     

シチョウのまじない

2006-08-28 22:32:57 | 手どころ
2006/8/29/ 火 曇り


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経済ニュースゼミ
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王子製紙の敵対的買収も不成功に終わりそうな雲行きです。米国の方では、住宅市場が減速し、
金利の引き上げは打ち止めになるかもしれません。社会面では悲しすぎる事件が多いですね。

囲碁 手どころ
切りによって手が生じ、また切りによって妙機が生まれる。

白先(黒1とハネダしてきた。)

うかつに切ることはできず、といってのんびりしていてはここを黒に継がれてひどい目にあいそうである。
どういうしのぎ筋があるか、考えていただきたい。


1図

白1の切りは、黒2とカカエられて二子が落ちてしまう。これがいけないからこそ、白は脳ミソをしぼらねばならないのである。


2図

白1と打って二子取りをみるのは、黒2と一本切られて困ってしまう。白3なら黒4と継がれ、中央の三子が浮くことになる。


3図

ハネにはハネよで白1と打つと、黒2以下6とハネられて苦しくなる。黒にこういう余裕を与えない手筋が必要なのである。


4図(切からハネ)

まず白1の切りを入れるのが、こうした場合のシノギの突破口となる。そして3のハネが巧妙な筋手、シチョウ防ぎになって働く。


5図(正解)

そして黒4の出なら、白5,7のアテをきかし、9の切りまで。とうとう白は外の二子を取られる手を防ぎつつ黒をしとめてしまった。


6図

白1のハネに黒2と一子を抜くなら、白3のアテのきくのがミソ。黒4に継がせて白5と切り、3のアテがシチョウよけ、魔よけになっている。


7図

次いで白1,3と追うなら、白12と逃げていってよく、いずれ白イの抜きが5の一子にアタリになる形だがら、白シチョウの心配は要らない。


8図

黒も打つなら1の切から3のカケであろう。白4と一子をカカエ、黒5、白6となるようなことが予想され、これはこれでひとつの結果である。しかし二子を抜いた姿がよく、決して不満ではない。白4で5と出て行くと黒イと打たれていけないのはいうまでもない。


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経済ニュース解説(米国の住宅事情と景気)
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 米国の7月の新築住宅販売は、前月比4.3%の減少となったことが8月24日に発表にな
りました。この1年くらいで、米国の住宅市場は様変わりのようです。
 
 ところで、住宅販売が低迷すると、どうして景気が悪くなるのでしょうか。
 それは当然という声も聞こえそうですね。住宅販売が落ち込めばそれだけ全体の需
要が減少することになりますからね。

しかし、米国の場合、他にも理由があります。
それは、米国の消費者は、住宅を担保にローンを借りることができますが、ローンの
枠が、住宅の評価額に連動することになっているからです。住宅価格が上がるとロー
ンの枠が広がり、消費が伸びるのですが、住宅価格が下落すると、利用できるローン
の限度額が下がり消費が抑えられてしまうからです。

 このため、米国は今、今後の住宅価格の動向に神経質になっているのです。緩やか
に住宅価格が下降する分には問題がないのですが、急激に下落すると消費がいっぺん
に冷え込むことが懸念されるからです。

 ところで、通常、支出は、消費と投資に大別することができますが、消費は景気と
はあまり関係なく安定した動きを示すものです。それに対し、投資の方は、景気の動
向を反映し大きく振れる傾向があります。或いは、投資が大きく振れるから景気が変
動するといっていいかもしれません。

 その投資ですが、米国の国民が自らが住むためにだけ住宅を取得するのであれば、
住宅の取得がいくら「投資」に該当しようとも、景気の動向にそれほど大きく反応す
ることもなさそうな気もします。個人の住宅投資は、民間企業の設備投資とは明らか
に違う性質を持っていると考えられるからです。

 しかし、昨今の米国の住宅取得は、自らが住むためのものばかりではなく、利殖行
為として行なわれているものが多いと言われています。かつて、日本がバブルのとき
に、利殖のためマンションを購入していた人が多かったのと同じような現象です。

 そうした利殖行為としての住宅投資は、景気が良い時には急速の伸びますが、一旦
景気が悪くなると急激にしぼんでしまう性格があります。その点も、今後の景気見通
しの懸念材料になります。

 日経の8月25日の記事によりますと、米国の関係者が「この仕事を53年間やっている
が、軟着陸など見たことがない」と語ったともあります。

 そこら辺りに一抹の不安がありますが、今後米国の経済はどのようになっていくの
でしょうか。

以上