2006/8/10(木) 晴れ
囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。
黒先 対応策
白1の打ち込みに、黒2とこちらをコスんだ。

白3,5とツケ切ってきたのである。よくある置碁の打ち方で、黒はその方法を誤ってはいけない。
1図

黒2のコスミに白3と押すと、黒4のたたきがよくなる。白5だと黒6,8と打つ調子がよく、白は全体的に重い姿となる。これがいやで本題のように変化してきたのである。
2図

黒1の引きは、白2と一子を抱えられて失敗である。ついで次図
3図

黒1と逃げると、白2以下6と追われて面白くない。白8のツギで黒△のコスミが腐ってしまい、これは好んで白にさばきを与えた結果である。
4図

下手のよく考えつきそうなのが、黒1,3のアテツギ。白4と抱えられ、黒5、白6となっては、白一子を分断したとはいっても白をさばかせ、割損と見られる。
5図

黒1と上をノビたのはいいが、白2のアテに黒3と一子を捨てる思想では正解は得られない。白4とポン抜かせてはその勢いがよく、黒5まで前図よりもっと悪い結果と知られたい。
6図

せめて前図黒5は、1とアテたいところだ。しかしこれとて白、い、のコウは覚悟せねばならず、その点がやや心配。ようするに白ポン抜きを与えてはよくないということである。
7図

黒1とアテ、3にツグのも、感心した打ち方とはいえない。白4と抱えられてその一子を逃げるわけにもいかず、といって黒、い、のアテは白、ろ、の抜きを与えて厚い姿にさせるので、これも失敗といえよう。
8図

(正解)正しくは黒1と上にノビ。白2のアテの時、黒3と下がる手である。これが白に対して一番きつい打ち方でもある。5図のポン抜きとは比べ物にならぬくらい力強さを感じられるであろう。さてこの後がどうなるか後の見通しがなければ、3の下がりは打てぬはずである。
9図

シチョウのよいことを前提として考えるが、白1のオサエには、黒2,4とはい、6のノゾキも利かしてしまう。
10図

ついで黒1のキリから3とアテ、5に伸びるのが絶対の手順。これで二子の取とシチョウを見合いにするのである。
11図

白6と曲げるよりなく、そこで黒7と二子を取る。白8の切りなら、黒9,11とアテついで、上辺の白をすっぽり頂戴してしまう。大成功である。
12図

白も前図のように打っておられない。黒1,3の時白4とこの石を逃げざるを得ない。それなら黒5,7とヘネて打ち、白ばらばらである。
13図

10図の黒の手順を絶対といったが、これには細心の注意を要する。うっかり、黒1,3とキリノビようものなら、白4のノビきりを与えて今度は黒が被告の立場に立たされる。黒5、白6と要の二子を取られて失敗である10図3,5の手順を記憶されたい。
14図

前図の変化だが、白1と伸びられていまさらあわてても始まらない。黒2と押しても、白3と二子を逃げられ、黒4、白5となってこの石はつかまらず、上辺の四子はすっぽり取られてしまう。こうなる前にあらかじめよく読んで、10図を試みなければならない。
15図

黒1,3の時、白4とこちらを押さえるなら、黒5と曲がっていてよろしい。この黒を取る手はなく、白6には黒7,9とヘネノビびて大成功である。変の白のシノギはむつかしく、黒がよほどへまなことを打たない限り、どちらかの石はは取れるはずである。
16図

黒1のノビに対して、白はシチョウが悪ければ2と下からアテ、4,6と打つぐらいのもの
17図

ついで黒1にオサエ、白2なら黒3と応じて、外が厚い姿になるので黒これまた大成功である。
18図

黒1とコスんでさらに白2と這わせる手もある。何よりも外勢を張ったのが好ましい。
囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。
黒先 対応策
白1の打ち込みに、黒2とこちらをコスんだ。

白3,5とツケ切ってきたのである。よくある置碁の打ち方で、黒はその方法を誤ってはいけない。
1図

黒2のコスミに白3と押すと、黒4のたたきがよくなる。白5だと黒6,8と打つ調子がよく、白は全体的に重い姿となる。これがいやで本題のように変化してきたのである。
2図

黒1の引きは、白2と一子を抱えられて失敗である。ついで次図
3図

黒1と逃げると、白2以下6と追われて面白くない。白8のツギで黒△のコスミが腐ってしまい、これは好んで白にさばきを与えた結果である。
4図

下手のよく考えつきそうなのが、黒1,3のアテツギ。白4と抱えられ、黒5、白6となっては、白一子を分断したとはいっても白をさばかせ、割損と見られる。
5図

黒1と上をノビたのはいいが、白2のアテに黒3と一子を捨てる思想では正解は得られない。白4とポン抜かせてはその勢いがよく、黒5まで前図よりもっと悪い結果と知られたい。
6図

せめて前図黒5は、1とアテたいところだ。しかしこれとて白、い、のコウは覚悟せねばならず、その点がやや心配。ようするに白ポン抜きを与えてはよくないということである。
7図

黒1とアテ、3にツグのも、感心した打ち方とはいえない。白4と抱えられてその一子を逃げるわけにもいかず、といって黒、い、のアテは白、ろ、の抜きを与えて厚い姿にさせるので、これも失敗といえよう。
8図

(正解)正しくは黒1と上にノビ。白2のアテの時、黒3と下がる手である。これが白に対して一番きつい打ち方でもある。5図のポン抜きとは比べ物にならぬくらい力強さを感じられるであろう。さてこの後がどうなるか後の見通しがなければ、3の下がりは打てぬはずである。
9図

シチョウのよいことを前提として考えるが、白1のオサエには、黒2,4とはい、6のノゾキも利かしてしまう。
10図

ついで黒1のキリから3とアテ、5に伸びるのが絶対の手順。これで二子の取とシチョウを見合いにするのである。
11図

白6と曲げるよりなく、そこで黒7と二子を取る。白8の切りなら、黒9,11とアテついで、上辺の白をすっぽり頂戴してしまう。大成功である。
12図

白も前図のように打っておられない。黒1,3の時白4とこの石を逃げざるを得ない。それなら黒5,7とヘネて打ち、白ばらばらである。
13図

10図の黒の手順を絶対といったが、これには細心の注意を要する。うっかり、黒1,3とキリノビようものなら、白4のノビきりを与えて今度は黒が被告の立場に立たされる。黒5、白6と要の二子を取られて失敗である10図3,5の手順を記憶されたい。
14図

前図の変化だが、白1と伸びられていまさらあわてても始まらない。黒2と押しても、白3と二子を逃げられ、黒4、白5となってこの石はつかまらず、上辺の四子はすっぽり取られてしまう。こうなる前にあらかじめよく読んで、10図を試みなければならない。
15図

黒1,3の時、白4とこちらを押さえるなら、黒5と曲がっていてよろしい。この黒を取る手はなく、白6には黒7,9とヘネノビびて大成功である。変の白のシノギはむつかしく、黒がよほどへまなことを打たない限り、どちらかの石はは取れるはずである。
16図

黒1のノビに対して、白はシチョウが悪ければ2と下からアテ、4,6と打つぐらいのもの
17図

ついで黒1にオサエ、白2なら黒3と応じて、外が厚い姿になるので黒これまた大成功である。
18図

黒1とコスんでさらに白2と這わせる手もある。何よりも外勢を張ったのが好ましい。